14 やきもち〜嫉妬の始まり〜

私、山岸由香。26歳。独身。OL。アニオタ。
現在、1351人の子分を率いる皇牙組の組長、遼ちゃんこと皇牙遼太郎さんと交際して、熱々の同棲生活を過ごしてます♡
ふふふーん♪

「今からどこ行くんだ？」

カラオケで、オフ会やるの！その後、二次会もあるんだ♪
あ！夜は遅くなるから、ご飯は適当に食べてて！

「おう。どら、送ってやるから。」

あ、ありがとう！

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遼ちゃんに車で送ってもらい、カラオケ店へ！
あ、そこで大丈夫！

「おう。」

私は、車の扉を開けた。

「じゃあね、遼ちゃん！」

「おう。楽しんでこい！」

うん！

「あっ！お〜い！ゆかやまさーん！」

ん？かわいいアイドルアニメのタオルとTシャツを着た、八巻をおでこに付けた、グルグルメガネの太っちょの男の人は……。

「うみかぜさーん！」

「いやあ、久しぶりだねえ！」

「去年のLIVE以来ですかねえ。」

うみかぜさんは、SNSで知り合った男の人。
推しも一緒だし、よく2人で語り合ってるの！

「最新のDVDよかったねえ！」

映像が綺麗で、オーディオコメンタリーも素晴らしかったぁ！

「アハハハ！」

（なんだなんだあ？あんなに仲良く喋りやがって！）

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「……。」

「遼太郎さん、どうしたんですかね。」

「いつもより機嫌が悪そう。」

あーーー！！あのブス男の顔が、頭から離れねえ！！
あの二人……すんげえ仲が良かったじゃねえか！！
クソムカつくぜ！！

「遼太郎さん。」

つ、月宮！！
なんだ？兎のような目で見つめられて超〜ムカつくぜ！！

「もしかして、嫉妬してるんですか？」

……！！

「わかりやすい人だ。」

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「ただいまあ。ごめんねえ〜。二次会押しちゃってえ。」

「……。」

遼ちゃん？あんまり返事ないけど。

「あーあ。タバコの吸殻もほったらかしにしてえ、」

「……。」

えらい不機嫌だなあ。

「お前、あの男と本当はどこ行ってたんだ？」

へっ？
すると、遼ちゃんが私のところまで歩き、いきなり壁ドンをした。
えっ、えっ！？

「はっきり答えろ。本当は二次会じゃなかったんだろ？」

「ちゃっ……ちゃんと二次会だったんだよぉ！ていうか、うみかぜさんは2次元しか愛さない人で……って。もしかして遼ちゃん、やきもち妬いてんの？」

「……！」

あら。恥ずかしそうにして、寝室に入って行っちゃった。
遼ちゃんはわかりやすい人だし、かわいいところもあるんだな。

続く！