オタクとヤクザが恋したら…

かのちゃん

05 同棲したい!

ふう〜。仕事を一段落終え、今はトイレ休憩……疲れたぁ〜。

「お疲れ〜。」

花、お疲れ!

「〜♪」

今日は機嫌がいいね!どうしたの?

「聞きたい!?」

うん!

「実はぁ……あっくんと同棲を始めたのぉ〜♡」

うそ!よかったじゃん!

「うん!昨日、やっと引越しの荷物片付けてもう、ヘトヘト〜。」

アハハ。
私もそろそろ遼ちゃんと……。






皇牙組のビルの中はすんげえ広い。
1350人が入るほど……ビルの中は、テレビが1台ある大部屋があり、子分と俺の部屋があり、さらに組長室や、料理ができる台所や洗濯物を干す部屋などがある。

「遼太郎さん……。」

バン!

「ひぃ!」

「部屋入る前、ノックしろと言ったはずだ!」

「わ、忘れてました……。」

こいつは俺の若頭候補の西津輝明。テルと呼んでいる。

「昼メシ、できました!」

ほう……なんだ?まずそうなチャーハンは。
ご飯が焦げててなんともいえねえ。
まあ、いいが……。
……ぱくっ。
……。

「ど、どうですか?」

バン、バン、バン!

「ひぃぃぃぃぃ!!」

「まずいじゃねえかオラァ!!」

俺は、西津の胸ぐらをつかみ。

「いつもまずいメシばっか作りやがって!俺を殺してえのか?ああん?」

「い、いいえ!違います!」

……まあいい。

「ゴホッ、ゴホッ!」

「大丈夫か!?」

俺は、コートのポケットから煙草とライターを取り出し、タバコを吸い始めた。
ったくぅ。こいつらといると、イライラするぜ……。

「な、なんなら遼太郎さん、スケと一緒に住めばいいじゃないですか?」

俺に出て行けというのか?鈴崎ぃ!!

「い、言ってません!!」

「同棲のことを言ってるんですよ!」

同棲……?

「同棲知らないんですか!?」

今までの彼女とはそういうことしたことねえからな。

「同棲は、恋人と一緒に住むことですよ!」

「ひとつ屋根の下で!結婚せずに暮らせるんですよ!」

同棲……由香と……。
由香と暮らせば、おいしいメシが食べれる!





今日、遼ちゃん話があると言ってたけど……なんだろ?
まさか、もう結婚!?
いや、まだ早すぎる……はっ!
ひょっとして、破局!?
いやだいやだ〜!!
って、なるわけなかろう!

ピンポーン。

はっ!玄関のドア開けないと……!

ガチャ……。

「ごめん。夜遅くに。」

遼ちゃん……。

「あ、あの、遼ちゃん……。」

「同棲、するか?」

へっ……。私、口ポカーン。

「わ、私も同じこと言おうとしてた!」

「マジか!」

遼ちゃん!
私は、遼ちゃんに抱きついた。

「……!?」

「同棲、始めよう!」

「……!」

遼ちゃん、顔真っ赤になってるよ!

「う、うるせえ!」

うふふ。
こうして、私と遼ちゃんの同棲生活が開始しましたっ!

続く!

「オタクとヤクザが恋したら…」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「恋愛」の人気作品

コメント

コメントを書く