世界最強の強くてニューゲーム

ゼクト

侵攻準備

 あれから数か月、アインは、この数か月間を、いつも通り、ダンジョン内の強化と、やってきた冒険者を定期的に洗脳をして、各国に送るということを続けていた。

「さて、そろそろ人間国を攻めるか。」

現状、ほとんどの国にスパイを送っていたので、あとは攻めるだけになっていた。

しかし、現状でどのくらいの力があるかわからないので、できるだけ小さな国に攻めに行くようにするのだった。

そして、ゼアークはダンジョン内の幹部を集めた。

「我々はこれから、人間国への進攻を開始する。」

「では、どの国に行くのですか?」

「それは、ここだ。」

そういって、ゼアークは幹部たちに地図を見せた。

「この国に攻めたいと思う。」

その国はダンジョンから見て、南側の国だった。

このダンジョンは、大陸の中間の位置にある。

この大陸は森と山によって、南北を分断されており、なかなか南北の国同士は行き来がしにくくなっていた。

「それで、なぜ南側の国なのですか?」

「それは、北側の国のほうが強いからだ。
それに北側の国に関しては、それなりに大きく攻め落とすのにもそれなりに労力がいるだろう。
それに比べて南側の国に関しては比較的すべての国が小さく、そして弱い。」

この世界でも南北問題が起こっているのだ。

「それで、その国を攻めるのですか?」

「ああ、この国はダンジョンからも近く、そして、南北をつないでいる国でもある。
だからこそ、この国を攻め落としたほうがいいだろう。」

「方法は?」

「それはスタンピートを使う。
この世界にはスタンピートというものがあり、それはダンジョンからあふれ出してしまったモンスターが国を攻めるというものだ。
今回はそれを使って、このダンジョンから、モンスターがあふれたという状況を作り出す。」

「なるほど。それでは、今回の主役は」

「ああ、今回の主役は下級モンスターだ。
もしも、足りなかった場合は中級や上級も何対か出せばいいだろう。」

「それでは、我々も準備に取り掛かります。」

そして、ダンジョンが準備を開始した。

それと同時に、ゼアークは、あの国にいるスパイに連絡した。

『どうしました?』

『今からその国スタンピートを装って攻めに行く。』

『なるほど、とうとう人間国への進攻ですか。』

『ああ。』

『それで私は何をすればいいのでしょうか?』

『今回はスタンピートを装うので、特に何もしなくていい。
しかし、攻め切った後には協力をしてほしい。』

『というと?』

『その国は我々の力で攻め滅ぼすが、その後、我々はダンジョンのほうに帰らなくてはいけない。
だから、宰相という立場でこの国のトップに君臨してほしい。
まぁ、俺のほうが権力は持っているが、運営に関しては、すべてを任せる。』

『わかりました。』

『こちらとしても、今の君の領地はいかないようにしよう。』

『ありがとうございます。』

こうして、ダンジョンの進攻が始まったのだった。」


コメント

  • らんすろー

    冒頭 アインになってますよ。

    1
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