世界最強の強くてニューゲーム

ゼクト

認識違い

あの後、謎の生物は、ダンジョンの最下層にいた。

「はぁ~。まったく、だめでしょ。」

最下層の部屋には、ゼアークがいて謎の生物に話しかけていた。

「今回に関しては、倒しちゃいけないんだって…」

「…」

さっき、この生物が帰ったのは、ゼアークが、ダンジョンマスター権限を使って、無理やり帰ってくるように命令したからだ。

あのまま、何も命令をしなければ、きっと、今回の調査団に関しては、全滅をしていただろう。

そうなってしまえば、このダンジョンの情報を持って帰る人がいなくなってしまうので、このダンジョンの存在を、人間側に伝えるという目的が達成できなくなってしまうのだ。

「まぁ、どれだけ話しかけても無駄か。」

この生物に関しては、オリジナルのモンスターで、ゲーム時代に作ったモンスターなのだが、とにかく素早さに特化している。

その結果、当時の少ない魔力で、スピードだけはSSSランクにして、パワーもそれなりにつけたのだが、その分知能が少なくなってしまった。

知能に関しては、ダンジョン上層のほうにいる、最初の雑魚モンスターよりも低くなっている。

しかし、それでも、ゼアークがマスターであるということだけはわかっているので、反抗はしてこないのだが、それでも、命令を聞くほどの知能もないので、命令をしても、しっかりとやってくるかどうかに関しては、ランダムとなってしまっている。

(こちらの全力がばれないようにするために、ステータスが上限行っているモンスターの中で、一番弱いといわれているモンスターを行かせたのだが、せめて知能がモンスターにしておけばよかった。)

そんな公開をしているが、今回に関しては、成功だと思っている。

しかし、人間側の認識については、ゼアークとは、認識が違っていた。

~人間サイド~

「や、やっと着いた…」

「ど、どうしたんですか!」

調査団が一番近くの町のダンジョンに行くと、その様子にギルドの職員が急いで駆け寄って来た。

「まぁ、俺に関しては大丈夫だが、仲間が何人かやられてしまった。
金はあとで本部のほうからくると思うから、とりあえず、傷がひどい奴から直していってくれ。」

隊長に関しては、何人も運んできて、疲れているだけで、けがはなかったが、それ以外の人に関しては、傷を負っているので、早めの処置が必要だった。

その後、ギルド職員が急いで手当をして、ある程度落ち着いてきた時点で、ギルド職員が、隊長に話を聞いた。

「それで、今回は何があったのかお話を伺えますでしょうか?」

「ああ、今回は、ギルド本部のほうからの依頼で、調査団として、新しくできたといわれているダンジョンの調査に行ってきたんだ。」

「新たなダンジョン…そういえば、本部のほうから、できたといわれましたね。」

「ああ、それで、その調査に行ってきたんだが、ある程度進んだ後に、いったいの化け物にあったんだ。」

「調査団ということは、それなりに強いですよね?」

「ああ、これでも、王都の方で、ベテラン冒険者として、新人を教えているような立場だ。」

「そんな皆様がこんなに…」

処置はしてあるが、それでも現場はさっきまで阿鼻叫喚の状態だったので、どれだけ悲惨だったかはわかっている。

「あれがダンジョンの方で管理されているモンスターなのか、それとも、自然発生したモンスターがダンジョンの中に入っていたのか、どちらかはわからないが、だとしても、あのダンジョンに関しては危険すぎる。
本部の方の結果が出てくるまでは絶対にダンジョンにだれもいかせるな!」

こうして、ゼアークが思っていた危険度以上の判断をされて、少なくとも少しの間は、人間はダンジョンに近づかなくなってしまったのだった。

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