異世界でもインキャはインキャ

車輪付きの椅子

装備+武器×モブ=モブ

「よっしゃ!行くぞ!」
装甲車から降りて気合を入れる
俺らが来たのは王都の近くのダンジョンにきた
ことの発端は数時間前…


朝食を済ませるとカレマさんが出てきた
本来ならば気の弱そうな兵士がこの後のことを話すのだが 
「あ〜これから職業を選び装備を整えこれからダンジョンで訓練をする、ダンジョンは15階層までだ」
行くぞと声を上げ扉が開いた
少し廊下を行くと先日の教会が見えそして通り過ぎた先に高級感のある建物に入ると受け付けで暇そうにナイフを弄んでいた男がこちらを向く
「いやはや、勇者様と騎士長様ではございませんか」
男はナイフをしまい嫌味を込めて言った
カレマさんは気にせずに話を済ませ適当に並ばせた
何人かが終わり俺の番になると分厚い本を差し出した
「俺は王宮ギルドマスターのタルカだ、こっからなりたい職業を選びな、迷ったら俺にカードでも出して合う職業を選んでやる」
「あっ、はい」
本に目を通す
剣士に魔法使い更には暗殺者等が記載され長所と短所が乗っていた
中にはシールダーに魔道士等誘惑的な説明文に目を通すも選べない
(ゲームですらちょくちょく職業変えるからなぁ)
「なんかおすすめってありますかね」
「そうだな、大抵の冒険者は剣士から初めて仲間の相性とかで変えていくってのが王道だな」
「じゃあ剣士で」
「あいよ、じゃカード出しな」
カードを渡すと本に重ねると光りするとそのカードを見たタルカさんは大雑把にカードを投げた
「これでアンタのカードはギルドカードになった、それ出すだけで検問だったり国境無視して行けるぜレベルが上がったら新しいスキルの獲得とかもここで出来る」
「はい!ありがとうございます!」
「頑張りなー」 
タルカは次の人を呼び俺はどいて待合用の椅子に腰掛けた
(剣士か、とりあえず盾と剣にして銃は最後の手段だな)
「お、おい!坊主お前一体何もんだ?!魔法が使えない上に異剣士の適性があるって!」
急に受け付けが騒がしくなる
その中心にいたのは里中だった、里中は面倒くさそうに机を指で撫でている
「駄目なんすか?」
「い、いや、異剣士ってのは適性がないとなれないんだ」
「じゃあそれで」
(えぇ、何そのラノベ展開…)
里中はカードを受け取り去っていった
(まさかあいつが主人公でしたオチか?)
憂鬱になりながら外の空気を吸いに出た


「霧島、手前職業なんにしたんだぁ?」
「シールダーだ、何で喧嘩腰なんだ?」
「里中の主人公補正が凄かった、鹿島は?」
「魔導師、魔法使いとはちょっと違うっすよ旦那ぁ」
職業の選択が終わり騎士達から渡された金貨が10枚と銀貨が7枚の入った麻袋を投げては掴んでを繰り返しながら街を進む
「らっしゃいませぇ」
中央通りを抜け入り組んだ路地裏の武器店に来た里中が言うには安いし誰も来ないらしい
里中を先頭に店内に入ると鎧や剣と盾に弓が並べてある
「すまないが異剣士の武器はあるだろうか」
「異剣士ですか…少し時間を頂けたらここで作れる最高の異剣をお作りしますので」
「ああ、じゃあ頼む」
「はい、では他の冒険者様の装備をカードを拝見しても?」
「はい」
「勇者様?!」
武器屋の店主は声を荒げ慌てて膝まずいた
「当店にご来店頂きありがとうございます!
狭い店内ではありますがどうぞ」
「え、あっはい」
店主は立ち上がり棚に飾られた剣を差し出し
剣を抜いた
「こちらなどいかがでしょう、魔鉄でできておりますので中々の物です」
「魔鉄?」
「ああ、そうか勇者様はこちらの世界の知識が無いのでしたね。魔鉄は魔力を使うことにより魔法を纏わせることができます、これより上の魔鋼鉄と言うのがありましてそれ中々手に入らない分使えば使用者に応じて変化する品物です。ちなみにご予算はいかほどで?」
「全員で金貨10枚でお願いします」
「承りました、鎧は軽い方がよろしいですか?」
「お願いします」
俺は胴鎧と肘当てそして魔鉄の剣と盾とナイフで一般的な装備にし霧島は黒のコートに鉄のでかい盾そして魔力の巡ると言う短剣を選んだ
鹿島もそれに習うように灰色のコートと杖そして予備の短杖
里中は店内で暇そうに銀貨でコイントスをしている
「じゃ、俺ら先行くから」
里中の異剣は特殊らしくかなりの時間がかかるその為先に俺達が騎士に報告することにした


「霧島、銃は使うなもしもの時には使え」
「了解」
そして装甲車から降りて騎士たちの集まっている場所へと向かった





コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品