いつか君と青空の下で

ノベルバユーザー311087

第2話

4月6日、それは新たな学期の始まりである。
4月6日の解釈はおおよそ以下の二つにわけられるだろう。
・新たな学期でワクワクしながら登校する者
・学校に行かないといけないから苦手意識を持つ者
僕は後者だ。
学校に行きたく無いというより家から出たくない。
さらにいうと動きたく無い。
まためんどくさい日々が始まるのかと思うと頭が痛い。
とにかくその日は寝た。


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「チュン チュンチュン 」バサバサ
小鳥は飛ぶ
朝、いつもと変わりなどない。
ただいつもと同じように窓から木漏れ日が入り少し明るくなっているだけだ。
いつもと違うのは今日は4月6日ということだけ。
宿題さえ出ない平和な春休みは始業式という名の戦車に踏みつぶされるのだ。
「春休み先生、もうちょい頑張ってくださいよ。」
僕、木落きおとし優の心の声はしっかりと口に出ていた。
取り敢えず僕は仰向けのまま時計を取った。
「ふぅ、6時半か、って6時半か‼やべぇ」
焦ってベットから飛び起きる。
取り敢えず僕はトイレに入った。
「ガチャン」ドアが閉まる音が響く。
「なんだこれ?」
トイレから出たところに半透明のパズルのピースのようなものが落ちていた。
いままでこんなものは見たことがないような気がするし、うちのものでもないと思うが誰のものだろう…。
「って今はそれどころじゃねぇ。」
僕はピースをポケットに突っ込みリビングに小走りで向かう。
「おはよう って誰もまだ起きてないのかよ。」
僕の声が無駄に広いリビングに反響して帰ってくる。
その声が響き終えるより前にキッチンに向かう。
今は急がなければならない。
作り置きした味噌汁の鍋とフライパンをコンロにおきIHのコンロをつける。
それと同時にコンロの後ろの冷蔵庫を開けて食材を選ぶ。
今日の朝食はスクランブルエッグにソーセージと味噌汁、白ご飯だな と心の中で呟き冷凍していた白米を冷凍庫から出しレンジに入れる。
解凍している間にスクランブルエッグを作りソーセージを温めていると解凍終了を伝える音楽がなる。
「また忙しい毎日が始まるのか。」
そう呟いても手は止めずにお皿を出して僕はしっかりと朝の用意は終わらせていた。

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