ディフェレアル(仮)
始動《キャラメイク》-07
「リドウィンさーん」
「ん?なに?」
「剣のスキルを教えてほしいんだけど……」
「ああ、いいよ。ちなみに、この世界での……キミにわかりやすくいうと……アクティブスキルだっけ?アクティブスキルは、【スキル-ソード】って感じの表記とかをするから、【ソード】とか【アックス】とかって呼ばれてるよ。」
「へぇ、そうなのか。じゃあ【ソード】を教えてくれ。」
「おっけ、わかった。」
といい、リドウィンは立ち上がって壁にかかっている剣を手に取った。
軽々と剣を振っているところをみると、自己嫌悪に陥りそうだ。
「さて、じゃあまずは基本技から……」
ちょっとどいてて、とリドウィンに言われて素直にどくと、リドウィンが剣を構え、前を見据えた。
「《スティング》!」
そう叫んで、リドウィンは勢いよく剣を突き出した。
当然といえば当然だが、剣にエフェクトがついたりSEが鳴ったりすることもなかった。
しかしその剣先は速すぎて俺の目で捉えることはできなかった。
「やべぇな……」
と思わず口から感想が零れる。
「やべぇでしょ」
とにやにやしながらリドウィンが言ってくる。聞こえてたらしい。
「今のは《スティング》っていう基本的な突き技。正直、斬る技よりは突く技の方が使い勝手はいいかな。私的に。」
なんでだ?
「斬ると、それを弾かれちゃったら次につなげにくいでしょ?でも突きなら弾かれてもそのまま斬れるじゃん。キャッチされることもあんまないし。」
……ん?てことは、斬るとキャッチされるってこと?なにそれチート?
「異世界人なんだからチートでもおかしくないでしょ」
はい、その通りです。
でもチートすぎない?
いや、それくらいがいいのか。
「異世界ものだしね」
「メタ発言はやめましょうよリドウィンさん」
いや、一番メタ発言してるのは俺か。
「発言がワンパターンになってますよー」
「それじゃあ、《スティング》の練習をしようか。」
「コツはあるのか?」
「いや、突き出すだけだからないよ」
「おうふ」
「まあ、ゲームでいうとこのスキルツリーの一番最初の端っこの端っこのスキルだからねぇ」
そういいながら、リドウィンは軽々と何度もスティングを発動した。軽々と打ち出しているが、やはりその全てが俺の目には捉えられないスピードだった。
「あの、みんなそんなスピードで打ち出してるの……?」
「いや、そんなこたないよ。私は技術が磨かれてるからね。」
そらそうだよな。そんなスピードだったら俺の腕ぶっ壊れるわ。
「まあなんとなくすぱーって突き出せばなんとかなるよ。」
「……こうか?」
と言いながら、俺は自分が出せる最高速度で剣を持った腕を突き出す。
ぬるっとした動きで剣が空気を裂く。
「うん、それでいいんだよ」
「いいの!?」
想像を遥かに凌駕する簡単さに俺は驚きを隠せなかった。いくらなんでもそれはさすがに嘘だろう、と俺はリドウィンを見る。
リドウィンは澄ました顔で俺を見ていた。
……どうやら本当らしい。
「それだけじゃもちろん実戦には通用しないから鍛えてスピードを上げたりしてねぇー」
「それはいわゆるアビリティポイントとかスキルポイントとかってことですか?」
「うーん、なんというか」
と言いながら、リドウィンは言葉を探す。
「そういうポイントで能力を上昇させるんじゃなくて、自分でも気づかないうちに鍛えられているというか……窓を開いても見えない隠しステータスみたいな感じかなぁ」
ふむ。なんだか王道の異世界ものの派手なスキルとかはないようだ。
「あ、王道ってのは自分に都合のいい道とかそういう意味だからねー」
「いいんだよ!もう今は平成だ、そういう一般のとか定石とかそういう意味も定着してるんだよ。いいか、言葉というのは時代とともに移り変わっていくものなんだ。」
「もう平成終わるけどね」
細かいことはいいんだよ。
俺は今の時代を生きているんだ。
次のことはそれが来たら考えればいい。
「それが来たら…ね」
「ん?なに?」
「剣のスキルを教えてほしいんだけど……」
「ああ、いいよ。ちなみに、この世界での……キミにわかりやすくいうと……アクティブスキルだっけ?アクティブスキルは、【スキル-ソード】って感じの表記とかをするから、【ソード】とか【アックス】とかって呼ばれてるよ。」
「へぇ、そうなのか。じゃあ【ソード】を教えてくれ。」
「おっけ、わかった。」
といい、リドウィンは立ち上がって壁にかかっている剣を手に取った。
軽々と剣を振っているところをみると、自己嫌悪に陥りそうだ。
「さて、じゃあまずは基本技から……」
ちょっとどいてて、とリドウィンに言われて素直にどくと、リドウィンが剣を構え、前を見据えた。
「《スティング》!」
そう叫んで、リドウィンは勢いよく剣を突き出した。
当然といえば当然だが、剣にエフェクトがついたりSEが鳴ったりすることもなかった。
しかしその剣先は速すぎて俺の目で捉えることはできなかった。
「やべぇな……」
と思わず口から感想が零れる。
「やべぇでしょ」
とにやにやしながらリドウィンが言ってくる。聞こえてたらしい。
「今のは《スティング》っていう基本的な突き技。正直、斬る技よりは突く技の方が使い勝手はいいかな。私的に。」
なんでだ?
「斬ると、それを弾かれちゃったら次につなげにくいでしょ?でも突きなら弾かれてもそのまま斬れるじゃん。キャッチされることもあんまないし。」
……ん?てことは、斬るとキャッチされるってこと?なにそれチート?
「異世界人なんだからチートでもおかしくないでしょ」
はい、その通りです。
でもチートすぎない?
いや、それくらいがいいのか。
「異世界ものだしね」
「メタ発言はやめましょうよリドウィンさん」
いや、一番メタ発言してるのは俺か。
「発言がワンパターンになってますよー」
「それじゃあ、《スティング》の練習をしようか。」
「コツはあるのか?」
「いや、突き出すだけだからないよ」
「おうふ」
「まあ、ゲームでいうとこのスキルツリーの一番最初の端っこの端っこのスキルだからねぇ」
そういいながら、リドウィンは軽々と何度もスティングを発動した。軽々と打ち出しているが、やはりその全てが俺の目には捉えられないスピードだった。
「あの、みんなそんなスピードで打ち出してるの……?」
「いや、そんなこたないよ。私は技術が磨かれてるからね。」
そらそうだよな。そんなスピードだったら俺の腕ぶっ壊れるわ。
「まあなんとなくすぱーって突き出せばなんとかなるよ。」
「……こうか?」
と言いながら、俺は自分が出せる最高速度で剣を持った腕を突き出す。
ぬるっとした動きで剣が空気を裂く。
「うん、それでいいんだよ」
「いいの!?」
想像を遥かに凌駕する簡単さに俺は驚きを隠せなかった。いくらなんでもそれはさすがに嘘だろう、と俺はリドウィンを見る。
リドウィンは澄ました顔で俺を見ていた。
……どうやら本当らしい。
「それだけじゃもちろん実戦には通用しないから鍛えてスピードを上げたりしてねぇー」
「それはいわゆるアビリティポイントとかスキルポイントとかってことですか?」
「うーん、なんというか」
と言いながら、リドウィンは言葉を探す。
「そういうポイントで能力を上昇させるんじゃなくて、自分でも気づかないうちに鍛えられているというか……窓を開いても見えない隠しステータスみたいな感じかなぁ」
ふむ。なんだか王道の異世界ものの派手なスキルとかはないようだ。
「あ、王道ってのは自分に都合のいい道とかそういう意味だからねー」
「いいんだよ!もう今は平成だ、そういう一般のとか定石とかそういう意味も定着してるんだよ。いいか、言葉というのは時代とともに移り変わっていくものなんだ。」
「もう平成終わるけどね」
細かいことはいいんだよ。
俺は今の時代を生きているんだ。
次のことはそれが来たら考えればいい。
「それが来たら…ね」
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