始動前《ローディング》-04

「ロスキンドは基本的に黒魔術を使ってくるの。なんか典型的な闇属性ダークサイドの敵だよね。」


　それは確かにそうだが言っちゃダメだと思うぞ。すごいメタいし。


「え、そう？」


　というかダークサイドってルビとかどこの宇宙戦争だよ。


「え、えーっと、それはそうとして、とにかくこの世界には４つの種族がいるの。キミたち人間と、私たちテラグレイン、あとロスキンド。そして最後、《エレモファート》。このエレモファートは、たくさんのエレメントーー聖霊を操ることができる、現在の地球で魔法に関しては最強の種族。使える魔法は火、水、木、風、地、氷、聖、闇、黒、妨属性。他にも魔法の属性はあるんだけど、エレモファートが使えるのはこれら。ちなみにロスキンドは火、地、闇、黒が使えて、私たちテラグレインは風、氷、聖、黒、支、妨。ね？こうしてみると違いは明確でしょ？」


　ふむ・・・・・・ところで、支とか妨とかがわからないんだが・・・・・・


「支属性は支援魔法。回復したり、味方の攻撃力を上げたり・・・・・・こっちの世界でいう《バフ》だね。妨はその逆、妨害魔法。いわゆる《デバフ》。」


　おお、バフとデバフか・・・・・・それ以外にはあるのかな？


「あるよ。【時】属性と、【空】、【電】、【操】属性。【時】は字の通りに、時間を操れたり、ある空間だけ時間軸を動かして未来への斬撃、超高速移動・・・・・・【空】は空間魔法だね。ちょっとしたワープとか、空間をねじ曲げて物体を消したり、離れた場所に居る二人を同時に打ち抜くなんてことも。【電】属性は電気系の魔法を操れる。雷を落としたり、ちょっとしたスパークで機械をショートさせたりできる。【操】は、様々なものを自分の意のままに操作することが可能。物を動かすのはもちろん、人も可能。ただ、自分の筋力に応じて不可能なものは動かせない。空間とかは動かせないよ。」


　そんなものもあるのか・・・・・・いや、まてよ？それ誰が使えんの？さっき言ってたのが種・族・の・一・般・の・人・々・っ・て・こ・と・なら権力者的な奴らとかか？


「ぴんぽ〜ん、大正解！さすが、キミは察しがいいねぇ。理解力が速いだけのことはある。」


　そりゃどうも。


「ま、具体的に言うと、幹部以上の役職を持ってる人達だね。」


　ふむ・・・・・・


「あ、なんか役職について知りたげだね？いいよ、教えてあげる。」


　おお。うれしい。


「一番下、なんも役職持ってないのが《ノーチャー》。なんかNormalとCreatureを合わせた造語みたいね。その上、実力のあるノーチャーが《ナイガー》。これはまた無理矢理でねぇ・・・・・・KnightとCreatureで、《Knigure》っていう合わせ方をしたみたい。なに考えてるんだろうね。・・・・・・えっと、続けるね。種族ごとにナイガーの小隊がいっぱいあるんだけど、その小隊の隊長が《キャプト》。Captainと Creatureで《Capte》らしいよ。すっごい微妙だよね。　そしてその隊長たちをまとめるのが１０人の幹部、《エクサ—》。Executive＋Creature＝《Exure》。これ結構私いいと思うんだよね・・・・・・　そして、その幹部たちをまとめる２人の最高幹部が、《リージェナー》。RegentとCreatureで《Regenure》。そして最後、権力者が《マスト》ーーMastーー。ちなみに権力者をマストって呼んでるのはテラグレインだけで、ロスキンドとエレモファートは《メート》ーーMateーーって呼んでる。権力者の名前の由来だけは特殊でねー、一部を組み合わせてるんだよ。」


　そうなのか・・・・・・


「こんだけ話してたら疲れちゃったよ。なんか飲むものないかな？」
「あぁ、それなら今から買いに行こうとしてたとこなんだよ。来るか？」
「あー・・・・・・コンビニに行こうとしてるなら・・・・・・」
「・・・・・・え？」


　いやいやいやそんなはずないよな。いくらなんでもコンビニまで機能停止とかないよな。あの偉大なるコンビニエンスストア様だぞ？我らの味方だぞ？


「・・・・・・それがそんなはずあるんだよねぇ・・・・・・」
「・・・・・・じゃあどうすんだ・・・・・・」
「うーん・・・・・・それじゃあさ、人類妖精合同総合拠点・・・・・・まぁ拠点って呼ばれてるけど・・・・・・来る？」
「・・・・・・人類妖精合同総合拠点？」