仮面ライダーエレメント
第二話「異世界『ザード』」その一
前回の仮面ライダーエレメントは!
俺の名前は木村龍太郎、仮面ライダーだ。
ガーズルを倒したと思ったら謎の魔法陣の攻撃を受け、居合わせた一般人の佐藤さんと意識喪失!
目覚めるとそこは謎の場所で俺は謎の美少年だった!
こりゃ参ったぜ。
ーーーーーーーーーー
状況を整理しよう。
あのとき俺はガーズルの魔法陣の攻撃を受けた。まずあの魔法陣の正体を調べなければ。
「アニエル、さっきの攻撃…。」
言いかけて気付く。アニエルの反応がない。
「アニエル、アニエル!」
そんな、アニエルまでいなくなってしまうだなんて…。
「リュート様〜。」
この声はアニエル!振り返るとメイド服の少女がこちらへと走ってきていた。
「はぁはぁ、お、お呼びでしょうか、リュート様。」
息を切らして俺をリュートと呼ぶのは褐色の肌が白いエプロンに映える少女であり、その声はまさにアニエルのものだった。
「お、お前、アニエルなのか?」
「はい、私はリュート様付きのメイドのアニエルです。」
そうか、そうだった。こいつはアニエルだ。
うちで雇っているメイドのクレアさんの娘で、メイド見習いだ。
ん?
いやアニエルは仮面ライダーエレメントのシステム補佐をしてくれる人工精霊のはずだ。
どういうことだ…。
「アニエル、お前、精霊じゃなかったか?」
「え?」
「いや、なんでもない。そんなわけ無いか。」
「そうです。」
「え?」
「記憶が、…戻ったんですね。」
「ど、どういう…、ぐあぁ!」
会話が進むにつれて満面の笑みを浮かべていくアニエルはついに感情が抑えきれなくなったのか飛びついてきた。
「さぁ、契約です。契約をしましょう。」
俺に馬乗りになっているアニエルは目を閉じ、顔を近づけてくる。
「お前、ちょっと、むぐぅ…」
アニエルは言いかけた俺の唇を塞いだ。
やっわらかぁぁ!
こんなよくわからない状況にもかかわらず、俺の思考はその一点に集中させられた。
しかし、それは俺の気持ちを落ち着かせるのに十分な役割を果たした。
「お前は本当にアニエルなのか。」
「そうだよ、陸上自衛隊所属システムアシスト精霊タイプジェネラル、個体名『アニエル』です。」
「お前、なんで人間の、うぐっ!痛ででででで!」
「そりゃそうだよ、魂に魔力パスを無理やりつなぎ直してるんだから。」
そうだった、最初こいつと契約するときも激痛が走っていた。
「人間じゃないよ、ダークエルフ。」
「ダークエルフ?」
「転生したみたい!」
「転生!?じゃあ俺もか…。」
「ガーズルの魔法陣を解析してみたけど次元を超えて魂を移動させる魔法が発動してたの。」
ガーズルの狙いは俺たちを異世界へ飛ばすことだったのか、そうなると早く地球に戻らないと。仮面ライダーがいないと大きな被害が出ることになる。
「帰還方法はあるか?」
「探してみたけど多分ガーズルの使った魔法陣のメカニズムを利用するしかなさそう。」
「じゃあ早めに地球に戻ろう。」
「できないの。」
「ん?」
「魔術の効果はわかったけど次元を超えてどの世界に帰還すればいいのかわからないの。」
パラレルワールド。
無数に存在する平行世界は少しでも違う世界に戻ってしまうと戻ったさきに俺が二人居るという事態になる。
それでは意味がない。俺は俺の居ない、仮面ライダーの居ない地球に帰還しなければならないのだ。
「なるほど、手詰まりか。」
「うん…。」シュン
落ち込んでいる様子のアニエルの頭を撫でる。
「ありがとう、アニエル。俺の記憶が覚醒するまで俺を見守ってくれてたんだろ?帰還方法を探りながら。」
「私はリュート様のメイドですから。///」
俺は鈍感系主人公ではない。さっきの喜びようを見ればこれくらいはわかる。
おそらく魂の波長で俺のことがわかったのだろう。俺の家でメイドをしているのが必然かはわからないが。
にしてもアニエルのこの喋り方…、新鮮だな。
帰還方法がない以上俺たちはこの世界でしばらく生きていくしかないようだ。
この世界での俺の名前はリュート・フォン・クウガリア。クウガリア辺境伯家の長男で5才。ここはクウガリア家の屋敷の裏庭だ。
俺の記憶が戻らなかった5年間の記憶はおぼろげながらに思い出せる。
アニエルも居るしどうにかなるだろう。
「きゃああああ!」
突然の悲鳴。仮面ライダーの定めかもうその足は悲鳴のもとに向かっていた。
「アニエル、行くぞ!」
「はい!」
俺の名前は木村龍太郎、仮面ライダーだ。
ガーズルを倒したと思ったら謎の魔法陣の攻撃を受け、居合わせた一般人の佐藤さんと意識喪失!
目覚めるとそこは謎の場所で俺は謎の美少年だった!
こりゃ参ったぜ。
ーーーーーーーーーー
状況を整理しよう。
あのとき俺はガーズルの魔法陣の攻撃を受けた。まずあの魔法陣の正体を調べなければ。
「アニエル、さっきの攻撃…。」
言いかけて気付く。アニエルの反応がない。
「アニエル、アニエル!」
そんな、アニエルまでいなくなってしまうだなんて…。
「リュート様〜。」
この声はアニエル!振り返るとメイド服の少女がこちらへと走ってきていた。
「はぁはぁ、お、お呼びでしょうか、リュート様。」
息を切らして俺をリュートと呼ぶのは褐色の肌が白いエプロンに映える少女であり、その声はまさにアニエルのものだった。
「お、お前、アニエルなのか?」
「はい、私はリュート様付きのメイドのアニエルです。」
そうか、そうだった。こいつはアニエルだ。
うちで雇っているメイドのクレアさんの娘で、メイド見習いだ。
ん?
いやアニエルは仮面ライダーエレメントのシステム補佐をしてくれる人工精霊のはずだ。
どういうことだ…。
「アニエル、お前、精霊じゃなかったか?」
「え?」
「いや、なんでもない。そんなわけ無いか。」
「そうです。」
「え?」
「記憶が、…戻ったんですね。」
「ど、どういう…、ぐあぁ!」
会話が進むにつれて満面の笑みを浮かべていくアニエルはついに感情が抑えきれなくなったのか飛びついてきた。
「さぁ、契約です。契約をしましょう。」
俺に馬乗りになっているアニエルは目を閉じ、顔を近づけてくる。
「お前、ちょっと、むぐぅ…」
アニエルは言いかけた俺の唇を塞いだ。
やっわらかぁぁ!
こんなよくわからない状況にもかかわらず、俺の思考はその一点に集中させられた。
しかし、それは俺の気持ちを落ち着かせるのに十分な役割を果たした。
「お前は本当にアニエルなのか。」
「そうだよ、陸上自衛隊所属システムアシスト精霊タイプジェネラル、個体名『アニエル』です。」
「お前、なんで人間の、うぐっ!痛ででででで!」
「そりゃそうだよ、魂に魔力パスを無理やりつなぎ直してるんだから。」
そうだった、最初こいつと契約するときも激痛が走っていた。
「人間じゃないよ、ダークエルフ。」
「ダークエルフ?」
「転生したみたい!」
「転生!?じゃあ俺もか…。」
「ガーズルの魔法陣を解析してみたけど次元を超えて魂を移動させる魔法が発動してたの。」
ガーズルの狙いは俺たちを異世界へ飛ばすことだったのか、そうなると早く地球に戻らないと。仮面ライダーがいないと大きな被害が出ることになる。
「帰還方法はあるか?」
「探してみたけど多分ガーズルの使った魔法陣のメカニズムを利用するしかなさそう。」
「じゃあ早めに地球に戻ろう。」
「できないの。」
「ん?」
「魔術の効果はわかったけど次元を超えてどの世界に帰還すればいいのかわからないの。」
パラレルワールド。
無数に存在する平行世界は少しでも違う世界に戻ってしまうと戻ったさきに俺が二人居るという事態になる。
それでは意味がない。俺は俺の居ない、仮面ライダーの居ない地球に帰還しなければならないのだ。
「なるほど、手詰まりか。」
「うん…。」シュン
落ち込んでいる様子のアニエルの頭を撫でる。
「ありがとう、アニエル。俺の記憶が覚醒するまで俺を見守ってくれてたんだろ?帰還方法を探りながら。」
「私はリュート様のメイドですから。///」
俺は鈍感系主人公ではない。さっきの喜びようを見ればこれくらいはわかる。
おそらく魂の波長で俺のことがわかったのだろう。俺の家でメイドをしているのが必然かはわからないが。
にしてもアニエルのこの喋り方…、新鮮だな。
帰還方法がない以上俺たちはこの世界でしばらく生きていくしかないようだ。
この世界での俺の名前はリュート・フォン・クウガリア。クウガリア辺境伯家の長男で5才。ここはクウガリア家の屋敷の裏庭だ。
俺の記憶が戻らなかった5年間の記憶はおぼろげながらに思い出せる。
アニエルも居るしどうにかなるだろう。
「きゃああああ!」
突然の悲鳴。仮面ライダーの定めかもうその足は悲鳴のもとに向かっていた。
「アニエル、行くぞ!」
「はい!」
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