異世界に転移しちゃったよ〜鬼の力で異世界無双〜

guju

五龍会

ラルアの店の前。
二階の窓から見える外には、未だ開店時間前だと言うのにも関わらず、黒いローブを着た幾人もの人で溢れかえっている。そして、皆深々と頭を下げていた。

複数列に並んでいるその者達の中心、店側に1番近い先頭に立っている男が、口を開いた。

「この度は職員の不敬なる態度、お詫び致します」

何事かは大凡に察しがついていたが、まさかここまでするとは思っても見なかった。

こいつらは、なんで俺なんかの機嫌を取り戻すためにここまでするんだ?
講師とあれば、俺よりも適任で、優秀な人材が他にもゴロゴロ居るだろうに。
それとも、この世界で教師は人手不足にあるのか?

普通、前線を退き、安全な場所で安定した給与を得られる教職は人気であると思うのだが。

「シキ、あの人達なに? 」

ラルアが、少し怯えたように言う。
普段は強気なのだが、やはりこういうことは苦手なようだ。

「あぁ、五龍会の奴らだ。多分、俺に用事がある」
「ねぇ、大丈夫なの? 」
「問題ない。じゃあ、少し行ってくる」
「き、気をつけてね」
「あぁ、心配するな」

ラルアの頭を撫で、俺は部屋から出た。

ドアを開けて店の外に出る。
やはり、これだけの人が頭を下げると謝罪されている側なのに圧を感じる。

「シキ様、この度は誠に申し訳ございません」
「あぁ、いいぞ」

特に何も無かったから、突っ返すことも無いだろう。
それに、ここまで人を集めて行われた謝罪を突っぱねるなんて、それこそ後々面倒な事になりかねない。

「だが、ひとつ聞きたいことがある」
「如何しました? 」
「なぜ、俺なんかにここまでする? 」

これは、前々から思っていた事だ。
講師としての依頼を頼まれた時も、この店には10人ほどの人が押し寄せてきた。
それに、報酬も破格の値段を提示してきたのだ。

「それに関しては、五龍会会長より直々にお話しがあると、そう伺っております」
「ほぅ。五龍会のトップが」
「えぇ、この後お時間があればすぐにでもと」
「そうか、ならば話を聞きに行こうか」

何故五龍会のお偉いさんに目をかけられているのかは、正直推測も立たないが。
いずれ会うことは確定していると言ってもいいと、俺はそう感じている。

ならば、早い方がいいだろう。


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