生きるためには

大学生の暇つぶし

6話 スクール

 学校に着いた俺は、少し離れた所に単車を起き、香織を置いて影移動と気配遮断を使いつつ、校内の状況を把握することにした。何故かって?ここに来てから殺意察知が危険を知らせてくるからだ。

 俺は校内に潜入し、恐らく、リーダーであろう、男の部屋に潜入することに成功した。その部屋に来るまでに見たのは、高校生が出来るとは思えないほどに統率の取れたものだった。一般市民が10人程度いてその周りを学生が囲むように立っていて監視していた。

リーダー格の男の部屋は生徒会室で、リーダー格の男が椅子に座り、それを囲むように男1人女2人計4人の学生が話合ってた。

「岩崎さん、生徒と戦力にならない一般市民全員をまかなう食料がもうありません
今後の受け入れは控えるべきだと思います」

リーダー格の男は岩崎と言うようだ。

「まだモンスターを殺させてないのか、全く使えない」

「す、すいません」

「まぁいい、食料調達の荷物運びやらいざとなった時の盾役などを押し付ければいい。所詮捨て駒だ。食料不足と偽って、飯を与えなければ、少しは持つだろう」

まぁ凄いこと考えていらっしゃる岩崎くんは。

「ですが、以前起きた暴動のような事が起きるかもしれません。」

「そしたら事故に見せかけて殺せ。そしたら経験値も入るだろ」

「はッ、はい」

おいおい、人殺してんのかよ、精神耐性がかなり高そうだなこれは。俺も人を殺したって聞いて平常心を保てるのも大概だけど。

「ねえ、雅紀岩崎受け入れの時に戦える一般市民がいた時はどうするの?」

「その時は受け入れろ。そしたらこき使ってやる。」

戦えたらこき使われるのか。それは嫌だし、レベルとかは明かさない方がいいだろう。

 俺は香織と合流して校門から入ることにした。校門に居た見張り役だと思われる生徒2人に捕まった。

「香織、そいつは誰だぁ?あぁん?」

不良みたいなやつだった。めんどくせぇ

「さっき私を、助けてくれたの。」

「そうか、おいお前!レベルと職業を教えろ」

どうやら彼らもレベルの概念を既に把握してるようだ。

「レベルは2で 職業はないです。」

「はぁ?くそ雑魚かよおぃ。てか職業なしで生きてこれたのかよ」

「はい、てか職業ってどうやって設定するのかすら分からないです。」

「出口さん、受け入れるんですか?」

「まぁいいだろう。香織を救ったらしいしな。」

よしっ、受け入れてもらえるようだ。長居するつもりはないが、てか香織をレベル2の職業無しが助けられるかって、馬鹿だなぁ

「よし入れっ、今から岩崎さんに会ってもらうから着いてこい」

「はいッ」

とりあえずは従っておくか。

「岩崎さん、新しい住人です。」

岩崎くんと話そうとしたら殺意察知がガンガン警告してくるな。警戒しとかないと。

「どうも、雪八 柊です。」

「俺は岩崎 雅紀だ、お前はモンスターを殺したことはあるか?」

「はい、あります。レベルは2で職業はありません。力になれなくてごめんなさい」

ここは腰を低くして行くか。警戒心を解いて相手の職業やレベルなどを聞き出せたら上出来だ

「所で、岩崎さんや他のメンバーさん達のレベルや職業など伺ってもよろしいでしょうか?」

「へッ、聞いて驚け。岩崎さんは指揮官で指示を的確に出すことが出来るんだ。」

しゃしゃってきたのは、不良みたいな出口だ。馬鹿でよかった。
だからこんなに統率が取れているのか。高校生には出来ないことだから納得だ。

「それは凄いですね。こんなに統率が取れてるのは普通高校生じゃ出来ないですもんね」

「岩崎さんッ、モンスターの敵襲です!!狼のようなモンスターで、数が多いです。」

お手並み拝見と行こうか。他の連中の戦闘能力も気になるし。

「分かった。凛も行ってこい。」

「しょうがないから言ってあげるー。」

どうやら凛と言うやつが強いようだ。俺もここの学生が戦ってるとこを見たいし

「俺も行ってきます。」

と言って、校門まで戻ってきたわけだが、
凛さんが凄い勢いでオオカミのようなモンスターを狩って行ってる。相当強そうだ。武器は鉄の鉄のパイプを使っている。

3分位でモンスターは全滅した。凛さんを筆頭にそれなりに戦力はあるようだ。ただ食料が間に合ってないらしい。

でもなにか引っかかるんだよな。何故岩崎くんと話した時に殺意察知が鳴ったのか分からない。もう少し様子を見るしかないか。












コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品