異世界転移した代償に生殖器を失った俺がツンデレ女と旅に出る。

I.G

十七話 巨大な穴

漂着地点からそのまま真っ直ぐ東に進む
こと三日、事前に買っていたポルポの実
も底を尽き後は空腹に耐え、ひたすら足
を踏み出すだけだった。
さらに追い打ちをかけるように前方から
冷たい風が吹いてくる。ワンブでマント
を手に入れてなかったら今頃凍え死んで
いたことだろう。
辺りは段々霧に包まれ周りの風景はほと
んど分からない。俺はただ黙々と進むレ
ビィさんの背中を追いかけるだけだっ
た。


「はあ…まいったわね…。霧で前が見え
なくなる一方だわ。」


「一度霧が晴れるまでどこかで休憩しま
せんか?」


「…そうね、どこか洞窟みたいなものが
あればいいんだけど。」


二人は霧でよく見えない周囲の状況をど
うにか把握しようと、辺りをキョロキョ
ロし始める。
すると零次はなにか巨大な壁らしきもの
の影が遠くにあるのに気づく。


「レビィさん、あれなんでしょう?」


零次が指差す方向をレビィは必死に目を
こらす。


「なにかしら。ついてきなさい零次。」


霧の中を二人は互いに相手がそばにいる
かを確認しながら進んでゆく。

そしてようやくその壁らしき物体に手が
届く
ところまで来た。


「これは…木!?」


零次はその壁を触って確かめてみる。
間違いなくそれは木だった。


「巨大樹の一種かしら。それにしては
大きいわね。」 


「大きいというか下手したら山ぐらい
ありそうですけど…。」


レビィは謎の木の辺りを散策する。その
後を零次はトコトコとついていく。


「…!? これは穴!?」


レビィが散策を初めて少したった後、
二人は木の壁に洞窟らしき巨大な穴を
発見した。


「ここなら休憩にちょうど良さそうです
ね。」


「安心するのはまだ早いわ。もしかした
らこの洞窟を住処にしてるモンスターが
いるかもしれない。零次、ちょっと
見てきて。」


「え!? お、俺ですか?」


「そうよ。何? 私に行かせるき?
もし私が魔法を使えないほど負傷したら
誰が治癒魔法を使うのよ。ほら、早く!」



どうしてこんな目に…。


零次は渋々レビィから貸してらったラン
プらしき道具で怯えながら穴の中へと足 
を踏み入れていった。


それにしても、広いなこの穴。モンスタ
ーどころか生き物すら見当たらないし、
でもすごくきれいな穴だ。
まるで整備されてるみたい、といっても
誰もそんな事する人なんていないだろう
けど。


そう思い零次は安全が確認できた事を
レビィに報告するために後退しようと
した時だった。


え?
なんだこれ。地面になんか跡がある。
これは……足跡!?



巨大な穴には動物でもモンスターでもな
く人の足跡が存在していた。



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