異世界転移した代償に生殖器を失った俺がツンデレ女と旅に出る。

I.G

九話 襲来

「なんだ…あいつ」


人々の視線が痛い…。なんで俺がこんな
目で見られなきゃいけないんだ。まぁ確
かに街中を上半身裸で歩いてれば、そり
ゃ注目浴びるだろうけど……。しかも
レビィさんには奴隷とか言われるし、
そりゃ上半身裸だから仕方ないけど……。
まだ猿だって言われなかっただけマシか 
もしれない。
それにしても賑わった街だな…。それに
人間とは少し見た目も違う生き物も服と
か着て普通に買い物してる。ホントに俺
異世界に来たんだな……。



賑やかな街並みを見せるワンブ。そこは
サルテナ中から集まった魚類、肉類など
豊富な食材や武器や防具、旅の必需品を 
売る店が連なり、それを求めに来た旅人
や冒険者、商人などで繁栄していた。



「零次、ほらこれ。」


「なんです、これ? 紙?」


「何ってお金よ。あんたまさかずっとそ
んな格好で私の周りをうろちょろするつ
もりだったの?そんな事とされたら私ま
で変な目で見られるでしょ。これで服か
なんか買ってきなさい。集合は今から三
時間後の者はこの時計台の広場ね。それ
じゃ。」


「えぇ…。」


そう言ってレビィは零次に「貴方が俺の
服引き裂いたんでしょ!?」とツッコま
せる暇も与えず、零次を街の真ん中にあ
る広場に置いてそそくさと行ってしまっ
た。



「す、すみません。これで買える服って
どれくらいですか?」


レビィに置いて行かれた零次は与えられ
た貴重な三時間を無駄にしまいと早速、
服を売ってる店に立ち寄った。


「うーん、このくらいだったら……兄さ
ん冒険者かなんかなんだろ?
だったら鉄の鎧一式は買えるよ。どうだい?」


不審な上半身露出男を前にしても微動だ
にせず、気前よく店主は勧めてきた。


「いや、あまり重いのはちょっと……。
できれば丈夫で身軽に動ける服が欲しい
んですけど。」


「身軽に動ける服ね……。それじゃあ。」


そう言って店主が持ち出したのは、上は
青色に染められ少し金属が埋め込まれた
半袖の服、下半身はジャージのような黒
色の長ズボン、頑丈そうな革製の靴。
そして、寒い所では辛かろうと分厚い黒
マントまで用意してくれた。


「どうだい、着てみた感じは。」


「すごくいいです。でも、こんなに沢山
そのお金で買えるんですか?」


「十分、十分。むしろ余るくらいだよ。」


「そうなんですか。じゃあこれにします。」


「毎度あり!」


服を一式揃えた零次は余ったお金と時間
を使って旅の支度を整えようとしていた。


えっと次は図書館か。いろいろここの世 
界の情報も集めたいし。何よりオルサへ
の行き方について載ってる本もあるかも
しれないし。ところでレビィさんは今頃
どこで何してるんだろ。何か用事がある
のかな。 
まぁそんな事と聞いたら「はあ?
そんな事とあんたなんかに言うわけない
じゃない。」
とか言われそうだから聞かないけど。
でもレビィさん、俺にこんだけお金をく
れるなんて、やっぱり冷たいとこもある
けど優しい人なんだなあ。


と零次は頭の中でそんな事を思いながら
図書館への足取りを速めていった。


一方その頃。レビィはというと零次の向
かう図書館で、一人黙々と何かの本に目
を通していた。


「レェ〜ビ〜イ。」


バタッ!レビィは咄嗟に持っていた本を
閉じじ、自分の名前を不気味に呼ぶ方を
見た。


「アハハッ! やっぱりここにいた。」


「どうして…あんたがこんなとこに……
いるの…?」


振り返ったレビィの前には髪はツイン
テール、目は髪と同じく金色。身長はや
やレビィより低めのこの街に相応しくな
いきらびやかな服を着た女性がそこに立
っていた。





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