東方消想録

如月大河

地霊殿の絆 後編

「・・・・・・成る程。それで私たちと組めってことか。」
「そう言うこと。組んでくれるか?」
俺はあの後、魔理沙たちにさとりさんとのやり取りを話した。今は魔理沙たちに組んでくれるように頼んでいる。
「私は構わないぜ。どうせ暇だしな。」
「僕も大丈夫だ。むしろ好都合だ。君の力を見れるかもしれない。」
「・・・・・・。」
魔理沙と大河は承諾してくれたが、妖夢さんから返事がない。
「・・・・・・突然のお願いなんで、無理だったら大丈夫です。」
「・・・・・・いえ。大丈夫です。私でお手伝い出来るのなら。」
「あ、ありがとう。」
俺から見ても妖夢さんが無理していると感じた。何故だろう。何を無理しているのだろう。
「・・・・・・妖夢。」
ああ。成る程。何となく解った気がする。多分、大河だろう。何かしら揉めてる様だし。今は深く追求しない方が良さそうだ。と、その時部屋のドアが開く。
「お待たせしました。こちらは準備出来ました。」
さとりさんが俺たちを呼びに来た。
「俺たちも大丈夫です。」
「では、行きましょう。」
俺たちはさとりさんの後に続いて部屋を出た。

「さて、ここで良いでしょう。」
俺たちが連れて来られたのは、地霊殿の玄関だ。そこにはこいしたちも居る。
「・・・・・・さとりさん。ここでやるんですか?」
「はい。充分広いので問題ないと思います。」
うん。確かに広さは充分だが・・・・・・。良いのか?
「大丈夫です。後片付けは彼女たちにしてもらいますから。」
その言葉を聞いた彼女たち二人は驚いた表情でさとりさんの方を向いている。抵抗しようとした様だが、哀れ二人はさとりさんの圧でその抵抗は鎮められた。
「さて、始めましょうか。そちらからどうぞ。」
「では遠慮なく。・・・・・・スペルガード発動!人符「現世斬」!」
早速妖夢さんのスペルガードが決まる。一瞬の間に刀が抜かれさとりさん目掛けて刃が進む。
「・・・・・・。」
しかし、さとりさんはそれをヒラリと躱す。
「・・・くっ。」
「次は私だ!恋符「ノンディレクショナルレーザー」!」
直ぐに魔理沙が追撃を掛ける。無数の弾幕がさとりさん目掛けて放たれる。
「おっと。そうはいかないよ。スペルガード発動!「メガフレア」!」
その隙間にお空が割って入る。そして、魔理沙の弾幕は閃光と共に消える。
「次はあたしだよ!スペルガード発動!「火焔の車輪」!」
「って、やべぇ!」
魔理沙が弾幕を放って隙だらけなところをお燐のスペルが放たれた。そこに大河が魔理沙を庇う。
「さすがに隙だらけだよ。気をつけて!」
「わ、悪ぃ。」
この後も一進一退の戦いが続いた。弾幕が放たれては打ち消され、放たれては打ち消され、それが幾度となく続く。・・・・・・俺はそんな舞台で踊る彼女らに見とれていた。だから俺は油断していた。
「・・・・・・見とれている場合じゃありませんよ。スペルガード発動!想起「マーキュリポイズン」!」
「・・・・・・!」
しまった。完全に油断してた。さとりさんの弾幕は真っ直ぐこちらに向かってくる。避けようにも四方に弾幕を張っているため、避けることは難しい。そんなことを考えているうちに、弾幕は着弾し、爆発した。

コメント

  • 如月大河

    ども。お久し振りです。大河です。何週間ぶりだろうなぁ(笑)。久し振りの投稿なんで、ストーリー忘れてた。原因は動画編集の時間が増えたから。まあ、気長に待ってください(笑)。

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