東方消想録
スペルカードの使い方
さて。俺は今昼食を取っている。なのだが。
「・・・・・・。」
「な、なぁ、魔理沙?」
「・・・・・・。」
ご覧の通り。魔理沙は口を聞いてくれい。気まずい。気まずいぞ。何故こんなに口を聞いてくれないかというと、単純に如月さんに俺の分まで理不尽に奢らされたからだ。あまりにも可愛そ過ぎたから、同情してしまた。まあ、こんなことがあって現在に至る。なにこれ俺なんか悪いことした?・・・・・・あっ、いやこれ俺の分を奢らされてるら、原因俺だ。
「ふう。結構食べたな。」
「・・・・・・。」
因みに魔理沙はまだ口を聞いてくれない。もうそろそろ許して欲しい。いやもう本当に。
俺はこういう気まずい空気は苦手だ。それが女子ならば尚更苦手だ。
「・・・はぁ。チクショウ。」
やっとだ。やっと魔理沙が口を開いた。第一声は深い溜め息だったが。
「・・・今度、なんか奢るよ。だから頼 む。笑ってくれ。」
「・・・本当か?」
「ああ。約束だ。」
「・・・約束だぞ。」
魔理沙が笑った。初めて見る、彼女の心からの笑顔。俺は不意にも可愛いと思ってしまった。
「んじゃ、会計してくる。」
と、魔理沙は席を立ち、会計に向かった。その間、俺はさっきの魔理沙の笑顔を思い出して、密かに笑うのだった。
「ごめん。待たせたね。」
「・・・やっとか。」
俺は如月さんに聞こえない声で呟いた。だが、如月さんには聞こえていたらしく、
「本当にごめん。そう言われるのも無理ないから。」
と謝られた。少し罪悪感。
「まあ、それより本題に入ろう。昨日も聞いたけど、本当に記憶が無いんだね?」
彼はさっきまでと違い、急に真剣な眼差しで、俺を真っ直ぐ視てきた。俺はその眼の圧に怯えつつ、答えた。
「はい。確かに俺の記憶は有りません。けど、一つだけ気になることが。俺が人里に着いたとき、ここに住んでいる人の服装が新鮮だと感じました。・・・何故か覚えていたんです。」
「・・・そうか。うーん。何故記憶が一部だけ無いんだかは分からないなぁ。」
「そう、ですか。」
「ごめんね。力になれなくて。代わりにこれを持っていてくれ。」
と、如月さんは服のポケットから一枚のカードを取り出した。そのカードは何も書かれていない、何のへんてつもないカードだ。
「これは?」
「スペルカードと言う物だ。まだ何もいじっていないから使うことはできないけれど、もしも、もしも君に力があるのならこれが使えるはずだ」
スペルカード・・・。
「お、おい。大河。大丈夫なのかよ。」
私は不安に思った。来斗はまだ幻想入りしたばかりの人間だ。そんな奴にあっさりとスペカを渡して良いのか。悪用される可能性がある。
「うん。彼なら大丈夫だと思う。絶対に正しい方向に使ってくれる。」
大河はそう答えた。が、私はまだ不安だ。だから、私は来斗に質問した。
「来斗。もしもお前がカードを使えるのなら、どう使う。」
場合によっては来斗を少し痛めつけなければいけない。そうはなって欲しくはない。私は覚悟を決めつつ、来斗の返答を待った。
・・・・・・どう使うか。か。この時の俺はまだ考えていない。そもそも使えるか分からない。・・・・・・さて。どう答えよう。変な返答をしたら、多分殺される。俺は迷いつつも、魔理沙の質問に答えた。
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コメント
如月大河
遅れました。もう毎回ですねww 。懲りずに待っていてください。最近私生活が忙しくなってきました。また遅れがちになりそうです。
懲りずに(2回目)YouTubeにも投稿近々投稿するので楽しみにしていてください。(クオリティ低いから、低評価待ったなし。)まあ、頑張るので応援よろしくお願いします。