ブラッド・トリガーライフ

ルルザムート

第1話 part1 銀髪の少女

2012年 9月20日 23時00分
アメリカ ワシントンD.C. 雑居ビル屋上
(日本時間 9月21日 12時00分)


ガルシア「…」
7階建てビルの屋上で、右腕の義手と消音機器サプレッサー付きスナイパーライフルにそれぞれ異常が無いか最後の確認をする
…どこも問題なし、ん

ガル「来たな…」
ビルの屋上から見える前方の広場に予想通りかなりの数の討伐部隊が入ってきた、無論連中の狙いは俺たち…犯罪組織であるギャラクシー・ウルフルズだ

ガル「7…8…10隊か、よし始めよう」
幹部連絡用通信機を取り出し、スイッチを入れる
ガル「情報通りの数だ、始めろ」
通信機「『了解、ボス!』『よっしゃ行くぜ!』『…分かりました』」

通信を切ると同時に大きな爆発音が辺りに響く
ガル「始まったな」

ウルフルズ側の誰かが討伐部隊のど真ん中に無反動砲ミサイルを撃ったようだ、ゴミみてぇに討伐部隊員が何人か宙を舞っている
ミサイルが撃たれたのをきっかけに違いの陣営から発砲音が絶え間なく響き始める

ガル「俺もいくか」
スナイパーライフルを構え、左目でスコープを覗く

やれやれ、いつも思うがやはり左目だけってのは不便だな…
潰れた右目につけている眼帯アイパッチの紐を締め直し改めてスコープを覗く

ガル「…」
1番安定して戦えている討伐部隊をスコープで観察し、その隊の指揮官を探す

ガル「…あいつか」
3秒もせずにそいつは見つかった、他の隊の指揮官よりも有能らしいな…まあいい

カチャ…
指揮官の頭をぶち抜けるように正確に標準を合わせーーー
ガル「死ね」
撃った

パシュンと小さな音の直後、数100m離れたところで指揮をとっていた有能な指揮官は動かないゴミへと変わった
ガル「おーおー、凄い慌てぶりだな」

当然指揮官を失った隊は一気に混乱状態に陥り、崩壊する…これが今回の作戦での俺の役割りロール

1ヶ月前から俺は前線でばかり暴れていたからな…俺がここにいるとを読める奴は少なくとも討伐部隊の中にいないだろう

ガル「さて次だ」
さっきと同じように安定した隊を見つけては指揮官を撃ち抜くという作業を繰り返す…当然俺の存在に気づく奴は出てくるがーーー

討伐部隊員「っ!スナイーーー」
パシュッ
別の場所からの狙撃により即座に消える、何も狙撃に回っているのは俺だけじゃない

ガル「…だいぶ減ってきたな」
10隊合わせて200人ぐらいいた討伐部隊はものの数分で半分以下に減ってきていた

ガル「…」
パシュッ、パシュンパシュン
俺も指揮官を見つけられなくなったあたりから平隊員の方へとターゲットを変えていた

ガル「ん」
80人くらいを切ったあたりでようやく討伐部隊が退却を始めた、がーーー

ガル「悪いが誰1人と生かして返すつもりは無い」
敗走する平隊員達の頭を機械の作業ように撃ち抜いていき、すぐに最後の1人になった

平隊員「ま、待てっ!待ってくれ!家族が!家族が待ってるんだ!殺さないでくれぇっ!」

ガル「…へっ」
パシュ
大声で命乞いをする最後の隊員の額を俺は正確に撃ち抜いた

平隊員「ぎゃっ!」
ガル「お前に家族が居ようと居まいと俺の知ったことじゃねぇ、とっとと死ね」

最後の1人を撃ち殺すと同時に幹部連絡用通信機が鳴る
ガル「俺だ」
通信機「レニーよ、奴らの武器トラックを抑えたわ、アジトに回しておくわね」
ガル「わかった」

俺たちのような武装ギャング組織にとって作る必要なく装備が手に入るのはありがたい、遠慮なく使わせてもらうとしよう…

通信機「あ、待って!もう一つあるの」
…?
もう1つ?
ガル「…なんだ」
通信機「その…ジェルフ君のことなんだけど…」
ガル「おい、またか?」

もう何回起こったか分からない問題に思わず頭を抱える
通信機「え、ええ…目を離した隙に…」
ガル「俺とジェルフは待たなくていいからジゼルと一緒にアジトへ戻ってろ」
通信機「了解」

通信機を一旦切り、3幹部の1人であるジェルフの通信機を呼び出す
通信機「…」

通信はすぐに繋がったが通信機の向こうの相手はだんまりだ
またこれか…

ガル「今度は何を拾ってきたんだ?死にかけのババアか?ズタボロのガキか?」
通信機「…10歳くらいの少女です」
そう一言だけ通信機から聞こえた声に俺は怒りを通り越して呆れた

ガル「そいつをアジトに連れてこい、おっと目隠しを忘れるなよ?」
通信「…はい」
ガル「ハァ…先が思いやられるな…」

通信機を切り、大きなため息をつく
ガル「…とりあえず鋳物いもの工場(アジト)に戻るか」


2012年 9月21日 1時00分
ギャラクシー・ウルフルズ アジト 地下1階 尋問室
(日本時間 9月21日 14時00分)


ガル「それで?このクソガキの悲鳴が聞こえて、持ち場を離れた…ってか?ふざけんじゃねえぞ!?」

俺は尋問室に呼び出したジェルフを怒鳴りつけていた
当然だ、コイツは何も言わずに持ち場を離れるという作戦外の行動をして仲間を危険に晒したんだ

ジェルフ「で、でも…」
ガル「ガキを殺せなんて言ってないだろう?放っておけって言ってんだ!」

ジェ「…っ!それじゃ殺すのと同じじゃないですか!」
イラッ…
全くコイツは本当に…!

ガル「同じだと?なんならここでこのガキを終わらせたっていいんだぞ!」
目隠しをつけてパイプに腕をくくりつけられた銀髪の少女の頭にハンドガンの銃口を押し付ける

ジェ「や、やめろ!あんたそれでも人間かよ!」
ガル「そんなものは1ヶ月前に捨てた!俺が『人間』だったせいで1ヶ月前、何人死んだ!?」

殴りたくなる衝動を抑えつつジェルフに怒鳴る

ガル「あの時お前がアジトに連れてきた日本人を俺が殺していれば…俺が人間を捨てていればあの398人の仲間は救えていた!」
怒りのあまり握りしめた左手からは少し血が出てしまったがそんなことはどうでもよかった

ジェ「そ、そうとは限らなーーー」
しどろもどろするジェルフに俺は言葉に怒りを乗せて遮る

ガル「だいたい元凶はお前だろう!なんで見ず知らずの他人を助けるために仲間を危険にさらそうとする!?俺に言わせりゃお前が人間じゃねぇ!」
ジェ「ボ…ボス…」

ガル「…明日の朝、俺がこのガキを始末する、始末されたくないなら明日の朝までにこのガキを放り出せ」
ハンドガンを下ろし、ホルスターにしまう

ジェ「…!ボス!」
ガル「これが最後のチャンスだ、また何かを連れてきたり、コイツが残ってたり、戻ってきたりしたらその時は有無を言わせず始末する!脳裏に焼き付けておけ!いいな!」

イラつきを少しでも紛らわすため、尋問室出入り口のドアを蹴り開け、すぐ近くのエレベーターに乗る

ガル「1階だ」
機械音声「かしこまりました、上へまいります」
音声認識のエレベーターに階数を言い、エレベーター内の壁にもたれかかる
ガル「…」

機械「1階です」
エレベーターが1階に到着し、ドアが開く
ガル「…クソ」

エレベーターから降り、所長室(自分の部屋)へ向かう
…泣けるな


第1話 part2へ続く



↓プロフィール

ガルシア・クラウン

性別 男
年齢 22歳
身長 160㎝
体重 51㎏
血液型 A
髪の色 銀
目の色 青
武器 銃火器
好きなもの 狼
嫌いなもの 狐、裏切り

全世界から注目を浴びている世界最強のギャング組織、ギャラクシー・ウルフルズのリーダー
14歳の時にウルフルズを結成しており、14歳以前の経歴が一切不明、何か目的があってウルフルズを動かしているようだが…?(余談だが彼の右目と右腕はウルフルズ結成以前から失っていたらしい…右腕は肩から指先まで義腕で補っており生身の左腕と同じように動かせるようで不便はしていない)
ウルフルズ内では一部の幹部を除き、ウルフルズボスのガルシアではなく一幹部のゼイロとして他の団員と接している
およそ人とは思えない戦闘能力と頭脳を持っており犯罪者であるにもかかわらず世界中の軍隊、武装勢力からスカウトが来るほど(当然蹴っているが)
仲間意識が非常に強く、絶対に見捨てる事をしない反面、敵だと決めた相手には無抵抗だろうと息の根を止めるまで容赦はしない
また、理由は不明だが異常なまでに狐を嫌っている

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