異世界転生したらチートでした

有林 透

戦闘

ガキンッ!ギンッ!キィーン ︎

刀と爪の鍔迫り合った。その音が戦場に響き、誰もがそちらを見た。だが、戦っていたことを思い出し、すぐに気を引き締めた。

「お主、なかなかやるな。このままではわしが負けてしまう。卑怯だと思うが、魔法を使わせてもらう!『闇鎖《ダークネスバインド》』 ︎」

急に身体が固まり、自分の身体を見てみると、真っ黒の鎖のようなものが、身体中に巻きついた。そしてギュッと、締め付けられた。
まず、1つ驚いたことが喋ったこと。そして、もう1つ驚いたことが魔法が使えたということだ。

「チッ!魔法が使えたのか…。だが、相手に不足はない!」

そう言いながら、両腕に力を込めた。

バリンッ ︎

と、鎖を引きちぎり、すぐに斬りかかった。だが、またしても爪に阻まれてしまった。
 なかなか埒があかない。なら、この銃を出すか……。
ウィンチェスター M1866 カービンをな ︎
 このウィンチェスター M1866はヘンリー・ライフルの発展型でハンドガードを付けて連射時のバレルの加熱問題解決し、機関部右側面に装弾口を付けたウィンチェスター社オリジナルの製品だ。正式にはウィンチェスター社員のNelson Kingのパテントによるものだ。真鍮製の機関部から「イエローボーイ」と呼ばれていたそうだ。この銃は自分の中でもお気に入りで、自室に2、3丁飾っている。
ショットガンではないが、ヘッドショットを決めれば十分強いだろう。

パァンッッ ︎ ︎

すると、相手の頭が大きく後ろに行き、血を流して倒れた。

「な、なんか呆気なかったな…。まぁいい!取り敢えず後処理だ!『完全浄化《パーフェクトクリーン》』」

血濡れた地面がだんだんと綺麗になり、草木が少し、成長した。


 今回の襲撃では一切町に被害はなく、あるとしたら冒険者が20人ほど死んだことぐらいだろう。ちなみに、報酬は倒した魔物数によって変わった。1番多かった俺は金貨50枚と、大銀貨5枚だった。他の奴らは基本的に金貨1枚か2枚らしい。
 金がどんどんと増えていく。使い道が無い為、どうしようか悩んだ結果、渋谷国全土の教会に寄付することにした。渋谷国には全部で2000個ほどの教会がある。
1つの教会ごとに金貨5枚寄付すれば、金貨10,000枚。つまり王金貨1枚だ。日本円に換算すれば100億だった。
こんな大金をポンと出せるだけの大金持ちになったことが、実感できないな…。
俺は教会の本部に行き、金貨10,000枚を寄付すると崇められたんだが……。あ、横領されたらこわいから、金貨1枚1枚にGPSのような魔法を使う事にした。これでちゃんと届くといいなぁ……。

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