異世界転生したらチートでした

有林 透

聖剣

「あ、そういえば花蓮。聖剣ってどんな感じ?いま出せる?」


「うん、出せるよー」


花蓮は手を天井に掲げ、こう言い放った。『聖剣降臨‼︎』すると、微細な粒子が刀の形になってきた。俺はすかさずその粒子を鑑定してみると、こう表示された。


ヒヒイロカネの粒子
ランク SSS+
詳細 聖剣の降臨によって呼び出されたヒヒイロカネの粒子。この粒子は聖剣の形を記憶しているので、他の形にはできない。


その詳細を確認していると、聖剣が完成したようだ。それを鑑定してみると。


聖剣 『漆白刀』
ランク SSS++
詳細 礼二が渡した漆白刀を基にして作られた聖剣。とても強力な力が込められている。元々付与されていた#$%¥の力は未だ健在。
スキル
『鋭利』『耐久力増加』『魔力回復』『魔族特攻』『火炎』『毒付与』


………うん。分かってた。


「見て〜、礼二君!この刀凄いでしょー。礼二君がくれた刀を基にして作ったんだよー!」


『褒めて褒めて』と思っていそうな目をこちらに向けてそう言った。


「うん、確かにその刀は凄いよ。てゆうか、良く俺の刀を聖剣にできたね。どうやったの?」


「えーっとね、頑張った!」


気合い論でました。


「そ、そっかぁ」


「あ、今からギルド行って、冒険者登録する?今しといたほうが便利だけど、どうする?」


「行く!礼二君のことだから1番上のランクとかになってそう」


「な、なってないですよー………1番上のランク?なにそれEXランクとか言われてもわかんないんですけどー」


「礼二君………1番上のランクなんだね?」


ジト目でこっちを見ながら聞いてきた。


「はい、その通りです。ワタシハ、イチバンウエノランクデス」


何故か片言になってしまった。


「ま、いっか!取り敢えず登録しにいこ!」


冒険者ギルド


ガン!


「ギルマスーーーー‼︎」


大声と共に殺気を放った。すると、数秒も経たずにギルマスが降りて来た。


「おまっ!お前急に殺気出すんじゃねぇ!寿命3年くらい縮んだぞ!これからちゃんと受付嬢に言って呼んでくれ」


「次から多分すると思う」


そう言ったら、顔が老けたように見え、


「ほんっとうにやめてくれ………」


そんな話をしているうちに、花蓮は登録を終えたようだった。


「見てみて礼二君!ランクSだったよ!」


まぁ、皆さん薄々気づいているかもしれないが、こんな所でイチャイチャしていると絡まれるのは一目瞭然だよな。


「おい!テメェらこんなとこでイチャイチャしてんじゃねぇ!お?その女、上物だな。俺にそいつを寄越せば許してやろう。」


「あぁ?おいギルマス、こいつ殺して良いか?」


ふつふつと怒りがこみ上げてくるが、ここで殺したら罪になる可能性が高い。まぁ、殺したら殺したでなんとでもなるけど。


「あぁいいぞ。お前のランクなら公爵レベルの権限が使えるからな」


それを聞いてすぐに首をねじ切ってから、古代魔術の『消滅』を使い、塵一つ残さずに殺した。
因みに公爵レベルの権限になると、上にいるのが王族だけになる。


上から順に王族・公爵(EX)・侯爵(SSS)・伯爵(SS)・子爵(S)・男爵 という順番だ。


「お、お前、容赦ないな……まぁ不敬罪だからいいけど。次からもうちょっと手加減しろよ?」


「………善処します」

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