異世界転生したらチートでした

有林 透

31

杵築は絶望したかの様な顔をしたが、その瞳の奥には喜んだ様な、悪事を考えている様な、そんな目をしていた。釘を刺しとかないと。


「一応言っておくが、悪事を働いたら『殺すぞ?』それでも良いならやっても良いけど?」


『』の部分は威圧


そこまで言うと、さっきまでの目は無くなったが、こっちを殺したいと思っている目をしていた。


「そんな目で見て良いのか?俺は神だぞ?いつでもお前の命を取れるんだぞ?」


そう言っても、まだその目をやめないか………ハッタリと思ってんのかな?じゃあ証拠見せてやるか。俺も本当に出来るか分からないけど。


「信じてないな………おい衛兵、死刑囚を1人連れてきてくれ」


1番近くにいた衛兵は、数分後に死刑囚を1人連れて来た。


「用意しましたが、何に使うつもりなのでしょうか?」


まぁ、その疑問は当たり前だろうな。


「こいつを殺すんだ」


「了解しました。あまり派手にしないで下さいね。片付けるのがしんどいので(ボソッ)」


という意外な返答だった。


「えっ?良いのか?俺が言うのはおかしいと思うけど、本当に良いのか?」


「はい。大丈夫です。こいつは死に値するクズですから。じわりじわり苦しめてから殺して下さい!」


「お、おう。分かった」


衛兵がこんな事に言って良いのか?まぁいいや、早速証明しますか。


「おい、クズ勇者、俺が神という証拠を見せてやる」


死刑囚に手をかざし、ある言葉を発する。『死ね』(ここでは日本語で死ねと記述しているが、実際は聞き取れない、その理由は神が発する言語だからだ)


手をかざした死刑囚は、急に。その後すぐに死んでしまった。


「これで分かっただろ?」


杵築がいる方を向いてみると、失禁していた。え?こんなんで失禁してたら駄目だって?じゃあ失禁した理由を教えてやろう。まず、『死ね』と言った後に、死刑囚の心臓のある所らへんに穴が開き、心臓が出てきた。死刑囚は心臓を戻そうとしたが、叶う事はなく、死んでしまった。
 ふと周りを見渡してみると、衛兵全員が青い顔をしてこっちを見ていた。やりすぎちゃった?


「あ、衛兵さん。気絶してる勇者を部屋に運んどいてくれる?ちょっとこの子と話す事があるから。」


この子とはもちろん花蓮の事である。


「はっ!了解しました!」


衛兵達は、失禁した者達をどけ、掃除をしてから部屋に運んでいった。


「ふぅ、やっとちゃんと話せるな。花蓮」


「そうだね、礼二君!」


とても眩しい笑顔で返事をしていた。


「で、どこから話す?」


「礼二君が転生する前から!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


隠し事をしたら、バレたので全てをちゃんと伝えた。だってめちゃくちゃ怖いんだぞ⁉︎


「へー、礼二君結構濃い3日を送ったんだー」


「そうなんだよなぁー。思い返してみればすごいな、俺」


「ふふっ、本当にね」

コメント

  • ノベルバユーザー381836

    、は、わ

    0
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