聖戦
第22話 漆黒の騎馬隊
「グレンは何故ここにいるんだ?」
ラグベルトは聞いた。
「俺は前に、ある将軍から密命を受けてグルーメル王国に行くことになったと言っただろ?それだよ。」
「それは聞いたけど、ある将軍って?」
「バーレス将軍さ。」
とグレンはあっさりと言った。
「あの方は天才だ。状況の読みも正確だし、作戦も的確、それに武にも優れている。」
「確かに、あの人の考えていることが分からんもんな。」
「だから天才なんだよ。」
それから、捜索しながらも二人は話し合った。だが、その時に事件は起こる。
「おーいっ!トーレスの部屋が見つかったぞーっ!」
廊下から、兵士の声が聞こえた。ラグベルト達は、急いで現場に向かった。
「ここがトーレスの部屋なのか?」
「はい。開かずの間なのですが、中から物音がしたので、恐らくトーレスはこの中に隠れていると。」
「よし、ちょっと退いてくれ。」
そう言ってラグベルトは、勢いをつけてドアを蹴り壊した。ドアが開いたので、すぐさま兵士達は部屋の中に侵入した。すると...。
「窓が開いてる、まさかっ!」
ラグベルトは、窓から下を見た。すると、黒いマントを着た男が3人馬に乗って、裏門から出て行った。
「あれはウチの軍のものではないな。となると、あれがトーレス。」
なんと、黒いマントを着た男はトーレスであったのだ。
「今すぐ、追っ手を出せ!」
「はっ!」
ラグベルト達は、急いで一階に降りてトーレス達を追った。
「トーレス様、上手く脱出できましたな。」
「ああ。だが、ロドム老将をおとりに使わなければ今頃捕まっていたことだろう。まぁ、過ぎたことだしな。後は、キグロス王国に逃げるだけだ。」
そう話しているうちに、ラグズ王国とキグロス王国の境界線に建っているグリョウ門に着いた。だが...
「ん?」
と、何故かトーレスは先に見えるグリョウ門を不思議そうに見つめた。
「どうしたのですか?」
と部下が訪ねると、
「今、門の向こうの物影に誰かがいたような気がしたのだが。」
「まさか、ネオス軍の伏兵が?!」
トーレスの言った一言を聞いて部下達は、すぐさま警戒態勢をし始めた。すると、物影から複数の黒ずくめの甲冑を装備した騎馬隊がトーレス達を囲む様に出てきた。
「ト、トーレス様?!この騎馬隊もしや!」
「ああ、この兵達はバーレス将軍直下の精鋭騎馬隊、"ルーク黒騎兵"だ。」
なんと、物影から出てきたのはバーレス軍のルーク黒騎兵であった。ルーク黒騎兵とは、バーレス将軍の側近ルークを筆頭に五千の騎馬隊で構成されているバーレス将軍直下の精鋭中の精鋭部隊であり、滅多に戦場に出ないので、実力は計り知れないのである。そのためか、世に知られておらずルーク黒騎兵の存在を知っているのは、各国の国王と、バーレス将軍自身しか知らない謎の騎兵団なのである。
ラグベルトは聞いた。
「俺は前に、ある将軍から密命を受けてグルーメル王国に行くことになったと言っただろ?それだよ。」
「それは聞いたけど、ある将軍って?」
「バーレス将軍さ。」
とグレンはあっさりと言った。
「あの方は天才だ。状況の読みも正確だし、作戦も的確、それに武にも優れている。」
「確かに、あの人の考えていることが分からんもんな。」
「だから天才なんだよ。」
それから、捜索しながらも二人は話し合った。だが、その時に事件は起こる。
「おーいっ!トーレスの部屋が見つかったぞーっ!」
廊下から、兵士の声が聞こえた。ラグベルト達は、急いで現場に向かった。
「ここがトーレスの部屋なのか?」
「はい。開かずの間なのですが、中から物音がしたので、恐らくトーレスはこの中に隠れていると。」
「よし、ちょっと退いてくれ。」
そう言ってラグベルトは、勢いをつけてドアを蹴り壊した。ドアが開いたので、すぐさま兵士達は部屋の中に侵入した。すると...。
「窓が開いてる、まさかっ!」
ラグベルトは、窓から下を見た。すると、黒いマントを着た男が3人馬に乗って、裏門から出て行った。
「あれはウチの軍のものではないな。となると、あれがトーレス。」
なんと、黒いマントを着た男はトーレスであったのだ。
「今すぐ、追っ手を出せ!」
「はっ!」
ラグベルト達は、急いで一階に降りてトーレス達を追った。
「トーレス様、上手く脱出できましたな。」
「ああ。だが、ロドム老将をおとりに使わなければ今頃捕まっていたことだろう。まぁ、過ぎたことだしな。後は、キグロス王国に逃げるだけだ。」
そう話しているうちに、ラグズ王国とキグロス王国の境界線に建っているグリョウ門に着いた。だが...
「ん?」
と、何故かトーレスは先に見えるグリョウ門を不思議そうに見つめた。
「どうしたのですか?」
と部下が訪ねると、
「今、門の向こうの物影に誰かがいたような気がしたのだが。」
「まさか、ネオス軍の伏兵が?!」
トーレスの言った一言を聞いて部下達は、すぐさま警戒態勢をし始めた。すると、物影から複数の黒ずくめの甲冑を装備した騎馬隊がトーレス達を囲む様に出てきた。
「ト、トーレス様?!この騎馬隊もしや!」
「ああ、この兵達はバーレス将軍直下の精鋭騎馬隊、"ルーク黒騎兵"だ。」
なんと、物影から出てきたのはバーレス軍のルーク黒騎兵であった。ルーク黒騎兵とは、バーレス将軍の側近ルークを筆頭に五千の騎馬隊で構成されているバーレス将軍直下の精鋭中の精鋭部隊であり、滅多に戦場に出ないので、実力は計り知れないのである。そのためか、世に知られておらずルーク黒騎兵の存在を知っているのは、各国の国王と、バーレス将軍自身しか知らない謎の騎兵団なのである。
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