聖戦

ヤマネコ

第10話 決戦

ラグベルトは終わったかと思い、邪神に背を向けた。すると、邪神は空に向けて片手から赤いビームを放った。赤いビームを放った直後、空が赤くなり、まるで異次元の扉が開いたかのように空に穴が開いていた。そして邪神は飛んで穴に入って行った。

「ラグベルト!今からそっちに向かうからな!」

グレン達が来た。

「いったい、どうなっている?」

「邪神が空に穴を開けて入って行った。」

「っていうことはお前、逃したのか?」

「いや、確かにあの時ちゃんと仕留めたはずなんだが。」

そう聞いたグレンは、なにかを取りにバグロム軍本陣の方向に戻って行った。そして約数分後。

「おい、ラグベルト!」

グレンは竜騎兵隊が乗っていた竜を一匹連れて来た。

「こいつに乗ればあの穴の中に入れる。」

「おお、ありがとう。では、行ってくる!」

「この大陸の未来を救ってくれ。」

「ああ。」

ラグベルトは穴の中に入って行った。すると、そこは神々が元々いた神殿のようなところに到達した。

「なんだ、ここは?」

ラグベルトは恐る恐る神殿の中に入って行った。そして、その中の奥に黒い球体があった。

「なんだ、この球体は?」

近づいてみると、球体の中から紫色の煙が出てきて、その球体は割れた。すると、中から翼が生えて、ツノの生えた人影が出てきた。

「お前は、まさか邪神か?!」

「その通り、我は更なる進化を遂げたのだ!さぁ我を罵倒した人間よ、かかってくるがよい。あーっはっはっは!」

邪神はさっきの姿とは違い、まさに悪魔のような姿になっていた。

「では、いくぞっ!」

ラグベルトは錬金術で攻撃した。だが、体に直撃しても効果がない。

「はっはっは!神をも超えた我には全然効かぬわ。」

「くそっ!いったいどうすれば。」

「もう攻撃は終わりか?まだ俺はピンピンしてるぞー。ガッハッハ!」

「はぁはぁ、錬金術を使い過ぎた。」

「さぁ、お遊びもこれまでだ。死ねぇ!」

邪神は片手から大きな赤い気弾を出し、ラグベルトに向けて放った。だが、ラグベルトは避けた。そして、邪神に向かって最後の力を振り絞って錬金術を放った。

「神を超えたわれの怒りを受けるがよい!ハァーッ!」

邪神は片手の拳を地面にたたきつけた。すると、地面から炎が燃え盛りラグベルトは燃えかけた。だが、避けた。

「まだ抗うか!ぐっ!」

ラグベルトは隙を突いて錬金術を放った。

「許せん!この大陸の人類を滅ぼしてやる!」

邪神は穴から出て行った。

「哀れな人間どもよ、ここで消えて無くなれ!オォーッッッ!」

邪神が大きな声で叫びだした。すると、大陸の地面が割れ、その割れたところから炎が燃え盛り王国を炎の海が襲った。

「サイラス将校、早く住民の避難を!」

「了解!」

「この大陸の未来を救ってくれ。頼む、ラグベルト!」

「はっはっは!哀れな人間どもよ、苦しめ!憎め!恨め!もう誰も我れを止めることはできぬ!ガッハッハ!ヴッ!」

ラグベルトが邪神の後ろから隙を突いて、錬金術に人類の希望と渾身の力を込めて放った。すると邪神の体に穴があき、ラグベルトと共に落ちて行った。

「おい、おい、ラグベルト!」

「なんだ?」

「気がついたか。」

「終わったのか?」

「ああ、終わったよ。よくやってくれた。」

「邪神は?」

「消滅したよ。」

「そうか。」

「王国へ、帰ろう!」

だが、帰ろうとした時、どこからか声がした。

「まだ終わりではないぞ。我の他にまだ、あの方がいらっしゃるのでな。」

「待て、"あの方"とはいったい誰のことを言っているのだ!」

ラグベルトは尋ねた。

「あの方とは、地獄の底で眠っていらっしゃる我らの王のことを言っているのだ。まぁ、お前もいずれはあの方と戦うこととなるだろう。」

声は聞こえなくなった。

こうして邪神との聖戦は幕を閉じる。だが、これからもラグベルトの冒険は続く。



第2章、完



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