聖戦

ヤマネコ

第8話 聖戦1

ラグズ国王は敵将バグロムを討ったグルーメル王国軍の将、ジャミを兵達の前で讃えた。そしてこの機に乗り、とうとう邪神討伐作戦を実行した。

「国王様、邪神率いるオーガ軍の現在地が確認致しました。」

「何処だ。」

「北方にある古城、ラムド城を根城にしております。」

「よし、全軍ラムド城に向かえ!」

ラグズ国王率いるラグズ王国軍、グルーメル王国軍、バルコ王国軍、ルシガン王国軍、トローム王国軍、キグロス王国軍と共にラムド城を目指した。そして一行は到着し、ラムド城の前にある大草原を本陣にした。

「敵勢力は?」

「およそ、一千。」

「これなら楽勝であるな。ラグズ王国軍、即攻撃開始だ!」

「オォーッ!」

ドドドド

「邪神様、敵襲です。」

「敵勢力は?」

「およそ、五千。」

「では、我の衛兵を使え。」

「了解です!」

「ラグベルト将軍、城から三人の騎馬兵が出てきました!」

「突っ込め!」

「ヤァーッ!」

だが、先に突っ込んだ兵達は三人にぶった切られた。

「何者だ!」

ラグベルトは尋ねた。

「我々は邪神様の衛兵だ。」

三人はフードを取った。すると全員オーガ族で片目に傷をつけて、日本刀と思わしき刀を二本両手に握りしめていた。

「なっ、なんだこりゃ。」

ラグベルトは三人の外見に驚いた。

「おい、こいつらは俺達に任せてお前は邪神を討ちに行ってくれ。」

グレンが言った。

「だが、この三人かなりの強敵だぞ。」

「構わんさ。」

「わかった。では頼んだぞ!」

ラグベルトは城の中に入って行った。

「さて、邪神の衛兵とやらよ。いくぞっ!」

「ふんっ!」

グレンは錬金術を放った。だが、三人にはあっさりと避けられ、こちらに向かってきた。

「こいつら素早い!」

三人の速さは残像が見えるくらい速かった。

「くそっ!動きさえ掴めれば!」

「ん?」

グレンは何かに気づいた。

「わかったぞ、そりゃーっ!」

グレンは錬金術で地面を崩して足場をガタガタにさせた。

「しっ、しまった!」

「これで走れまい。ハァーッ!」

グレンは錬金術で三人を消滅させた。


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