聖戦第二幕/神将の復活

ヤマネコ

第7話 伝説の時代

今より昔、邪神戦争の頃。まさに、彼らにとっては伝説の時代と呼ばれた頃、大国ルシガンである将軍達が、この戦争で列国に名を馳せた。その者達の名は、ルシガン八大神将。ルシガン八大神将とは、名前通り8人で構成されており、一人ひとり智と武を兼ね備え、まさに神のような存在のことから八大神将と呼ばれたのである。

「ハインリッヒ将軍、報告します!現在、オーガ軍2千がこちらに侵攻してきている模様です!」

「よし、では首を取りに参ろうか!」

「シュライデン様、ハインリッヒ軍が動き出しました!」

「あやつ、勝手に動きよって。我らも出るぞ!」

「ハッ!」

「フリッツ様、ご指示を!」

「他の5人に伝令、直ちに出陣せよと。」

「ハッ!」

こうして、オーガ及び邪神による連戦は八大神将の勝利に終わった。だがこの後、王国内で悲劇が起こる。この時、八大神将達はルシガンの前線で待機していた。

「シュライデン様、急報!」

伝達兵が泣きながら走ってきた。

「どうした。」

「ルシガンの王国内に敵が侵入し、国王様が襲われたと!」

「何ぃっ?!」

「敵は殲滅したそうですが、グリット将軍が王城に至急帰還せよと!」

「他の7人にも伝達しろっ!全軍撤退だっ!」

他の将軍達も前線から退き、王城に将軍達が全員集結した。亡くなった国王を見て、号泣する者もいれば、怒る者もいた。特に哀しんでいたのは、八大神将達だった。その後、国王の非業の死を遂げたからか、今後の戦争で、八大神将の中に犬死をして国王の後を追う者や、自害する者、病で死ぬ者もいて、八大神将の中で唯一生き残ったのは、シュライデンしかいなかった。その後シュライデンは将軍を辞め、行方不明になった。ルシガン八大神将の伝説の時代はこれにて幕を閉じたのだった。

コメント

コメントを書く

「戦記」の人気作品

書籍化作品