悪役令嬢登場! ~伝説の召喚士は転生して最強を目指すそうです~

ノベルバユーザー313607

15 残忍なもう1人の召喚士

[前回のあらすじ]
ヴァーナと無事合流した俺らは、
めでたしめでたし..ではなく、彼女も道に迷っていたらしい。
さらに、そこから敵の大軍が!?


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えー、俺魔法だけで前の奴ら倒すの?
無理があるって。二人のどちらかサポートに..


と言えれば言いたかったが、二人は集中モードに入ってて、
話しかけずらい。そんなことを考えていたら敵が動き始めた。
スライムがあと少しで突破されそうだ。


えぇーい、しょうがない。
本をまた見て何か良い魔法を。何か..良い魔法を。






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ヴァーナは矢に魔力を集中させている。溜まった瞬間、真っ黒なオーラが包んだ。そして、斜め上に向けて射る。


        [純黑暗の暴走射矢]ダークネス·フレッチャー


 それが敵軍の中心に当たった途端、闇の半円状の直径3㍍ドームに敵は巻き込まれる。
悲鳴も何も聞こえないまま、暗闇に葬られてしまった。なんて禍々しい魔法だ。
その後、何も無かったかのように元に戻る。しかし、敵は跡形すら残らず、消えてしまった。  


「次は、奥の魔方陣を狙うわ!」
もう、どっちが悪だか分からなくなってきた。


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俺は本の2ページ目を開く。そのページは、今使える最新の魔法を知ることができることを師匠に教わったからだ。


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 召喚士:レベル15 
 魔力量:平常


 最新魔法:  炎上爆発    ファイヤー·パニッシャー


    気圧圧縮弾エアリアル.ボール ヴェニーレ-エアコンプレッサー


 最新専用魔法:  霊体武器変化 チェンジ-ザ-ファントム


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うーん、普通の魔法の方はここで使うとこちらにも被害が出そうだ。
じゃあ、専用魔法で...
あれ、[霊体武器変化]ってことは...やっぱ変えられるんじゃん。


「おい、グロッグ。出番だ」


「え...? は?」
彼が、戸惑っていてもお構いなしに唱える。俺は、彼女のような弓を想像してみる。
成功した。剣の時のように、縄のようにぐるぐる巻の弓矢が出てきた。


「ほう、俺もいろんな武器に変身できるのか。良かったな、魔力の使いすぎで干からびなくて」
え、魔力無くなるとそうなるの? 初耳なんだけど


俺は、ヴァーナを真似て矢に魔力を貯めたが何も起きない。
今度は弓の部分に魔力を溜めた。成功だ。彼女は闇を纏ったが、俺は青色に光った。
早速、糸の部分に矢を引っ掻ける。思いっきり引っ張って...離す。
とてつもない速さで直進する。


敵に刺さった。それだけにとどまらず、後方に貫通してまた刺さる。そしてまた..
それがなんと10回ぐらい続く。11回目は敵が盾を構えたが触れた瞬間、上にぶっ飛んだ。
恐らく、『流し』の効果があるのだろう。あの黒い矢程の全体攻撃力は無いが、
一対一ならこっちの方が当たりやすいだろう。
俺はこの必殺魔法を [神霊の閃光]ホーリー·グリッツと名付けた。


よし、もう一回...あれ? 
俺は矢を探しているが、無いのだ。


「どうやら、俺の弓矢フォルムは、一回しか攻撃出来ないらしい。
俺の本体を矢に変換したからな。二回目は..三十分後くらいだな」


いや、意味ないじゃん。だが、敵の数が減ったため、スライムが敵を足止めしやすくなった。
反対側は..もう終わりそうだ。あっちが終わったら手伝ってもらおう。


と、俺が後ろを向いていた頭を前に戻した途端、彼らの変化に気づいた。
あれ、全員倒れてるのか? 30秒くらい前まではピンピンしてたのに..
様子がおかしいと思ってよく見てみると、前の魔方陣から人が召喚されている。
その人は、暗い。怖い。全身黒の服を着ていて、髪は目が隠れるほど延びている。


「チッ、使えないクズ共が。結局私が出るはめになるだろうが」


話し方的に例の侵入者だろうか。そいつは、割りばしサイズの杖を手に取った。
その瞬間、ハヤトが


「まずい!!」


と言って魔法で光の壁を出す。色が薄いので、敵の様子が見れた。
声は聞こえなかったが、何か唱えている。すぐに唱え終わり、杖から、若い人の顔が浮き出てきた。
また、唱え始めると、悲鳴をあげているような表情になり、手を大きく広げ、こちらに襲ってきた。
だが、光の壁が防いでくれた。
この駆け引きの時間わずか2秒、これが強者同士の戦い。
その後、光の壁が消え始める。


「ほう、ターゲットの他にも面白い奴がいるみたいだね」
彼女はにやけながら、狂ってるように喋り始めた。

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