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ドラゴンテイマーになった僕は鶏を育てて暮らす。

ノベルバユーザー313493

4話 僕とグルシエル

 王都にやって来た。一応僕のお店、チキンエッグは昨日から開店していて売り上げは好調らしい。初日はなんと一時間しない完売したそうで、恐ろしいほどの人気具合だ


 「ここら辺だと思うんだけど」


 僕はメモを片手に路地裏を歩いて行く


 「これあってるんですかね」


 「なんともいえない。ただコルビナス様に書いてもらったものだし」


 「そう・・・この地図をね」


 地図をみるとまるでミミズが這ったような線が引かれている。一応目印なんかも書いてあるのだがいかんせんわかりづらい


 「あ、赤い旗に看板ここだ」


 「あ、その地図合ってたんですね」


 確かに小さな看板にグルシエルと書かれていた。看板というより標札といったようなものだが、ノックしてみる


 「だれだ」


 「北條司です。お仕事のお願いがあって来たのですが」


 「あ?仕事?気が向かん帰れ」


 マジですか、聞いていた以上だ。コルビナス様曰く腕はこの国随一だが気が向かないとやらないという。ガンコ親父なのだ


 「一応コルビナス様の紹介なんですが」


 そう言ってみるも一向に出てくる気配がない


 「どうしよう」


 「別の人を探しましょうよ」


 「でもどうせなら良いものを作りたいですよね」


 「そうだけど完成しなければ意味がないわよ」


 そうなんだよな~


 「竜の鱗を用意しますが」


 「本当か!?」


 やっと出てきたグルシエルさんの目は血走っていて鼻息も荒く少し引いてしまう格好だった


 「はい」


 「属性竜の物もか」


 「はい、火、水、地、海、闇、天なんでも大丈夫です」


 「よし!受けた。最高の部屋を作ってやる。直ぐに連れてけ」


 そういわれてマヤの魔法で飛ぶと案内も無視して飛んでいってしまった


 「はやく鱗を出せ」


 「はい」


 前に貰った鱗を出す


 「こんなに、それに今まで見たことないほど綺麗だ」


 そりゃそうだ龍の鱗は成長するほど透明度が増す。幼竜だと全く透けないが成竜ともなると手が透けてぼんやりと見えるほどだ、古竜ともなれば手が透けてくっきりと見えるほどである。そしてここにあるのは全て成竜と古竜のものだ


 「ここは使用人の部屋にする予定です。私たちは作業を進めていますので必要なものがあれば言ってください」


 「わかった、最高の物を作るから出てけ」


 一応僕も王様なのだが、そんな事を思いながら作業に入る。とりあえず使用人用の部屋を作り終えると上に行き更に部屋を作っていく。


 そしてあっという間に3日が経ち、新しい使用人達を迎える日となった。前の家はそのまま別のメイドに管理させることにしている


 「なんとできたわね」


 「そうですね、よかったです。今日は家具の運び入れをするくらいですかね」


 「そうだけど、まだ謁見の間と外装はできていないから暫くはこの作業の日々だ」


 「でも大変なことはそんなにないですよね」


 「そうだけどね」


 まぁ実は僕にとっては一番大切な事がまだ残ってるんだけどね
 マヤに運ばれて続々と使用人がやってくる。皆かなり驚いているみたいだ。実はこの城、クルシェント王帝国の王城の倍くらいの大きさがあるのだ


 「これはまた凄いのを造られましたな」


 「そうですね、謙遜抜きにかなり凄い物を造ったと思っています。ここがどこだか知っていますか?」


 「いえ、どこでしょうか?」


 「飛竜山脈です」


 「は?――――――いえ、失礼しました。まさかそのような場所に造られるとは、流石です」


 珍しくヤルタさんの驚く顔が見えたのでとても満足だ


 「ですが、その地味ですね」 


 「そうですね、まだ未完成なので」


 「そうでしたか、失礼しました」


 「大丈夫です。使用人達の部屋は地下になりますので案内します」


 ヤルタさん達を連れて地下に行く


 「これは本当に使用人の部屋ですか?」


 カスミさんがそう聞いてくる。どうやら気に入ってもらえたみたいだ


 「そうですよ。この城の装飾は全て内装屋のグルシエルさんに頼んだんです」


 「グルシエルさんにですか!?」


 どうやら知っていたみたいだ。そんな話をしていると上からグルシエルさんがやって来た


 「おう」


 「叔父さん!」


 「元気だったか」


 「叔父さんも元気しそうでよかったです」


 「叔父さん?」


 「はい、グルシエルさんは私の叔父です」


 マジですか、案外どこで繋がりがあるかわからないな


 「戻る」


 「すみません。叔父は極度の人見知りで」


 「そうなんだ・・・」


 あれはそういう事じゃない気がするけど、こんどは一部屋一部屋に机とベッドを置いていく


 「これでよしと」


 全ての部屋に荷物を置き終えるとホールに全員を集め、部屋の説明をする。風呂は三階に僕達専用の物が一つ地下に使用人専用の物が一つある。広さはどちらも120畳程だ。勿論使用人のやつは男女別で、さらに小さい8畳程の風呂が10ある。これは一人で入りたいときもあるだろうと考えたのだ。他には5階と地下2階には遊技場があり、ビリヤードや麻雀が出来る。基本地下は使用人用だ


 「凄い」


 どこからかそんな声が聞こえてくる 


 「さてでは仕事に行ってください」


 そう言うとみんな散り散りに仕事に行き、僕達も作業に戻る一番重要な、鶏舎とティア、イボルブの家の作成だ。ティアとイボルブは別の家にしようと考えたのだが最近中がいいので二人一緒にする


 「こんなものか」


 鶏舎と、家が完成し、マヤの魔法で屋敷に飛び鶏達を回収してくるその数約300羽、かなり増えたものだ。最初は白い奴だけだったのだが軍鶏のようなのが入ってから茶色っぽいのと黒いのもできた。面白いことにそれぞれ卵の味も色も違うのだ、黒は黒い卵を、茶色は茶色の卵を、白は白い卵をと、しかも黒は数が少ないがとても濃厚な味わいだ。味はどうやら卵の色の黒さに比例して美味しくなるらしい。城に戻り眷族召喚をしてティアとイボルブを呼ぶ


 「遅いよー」


 「忘れられたかと心配しました」


 「そんな事はないから、ごめん。新しい家を造ったからそっちに移ってくれる?」


 「わかったー新しい家楽しみー」


 「ティア、あまりはしゃがないのですよ」


 「わかったよー。イーちゃんはうるさいなー」


 「ちょ、主様の前でその言い方はしないと言ったでしょ!」


 「あ、わすれてたー」


 二人とも仲が良くて楽しそうだ。やはり二人とも同じ家にして正解だったようだ


 「じゃあ僕は仕事に行くからね」


 「行ってらっしゃーいー」


 「行ってらっしゃいませ」


 地下に行くと突き当たりに穴をあける。その中に入ると空気穴を残して入り口を埋めた。そしてさらに奥へ奥へと掘り進めていく。今作っているのは何かあった時の為の脱出用の道(偽物)だ。これの出口は本当の脱出用の道の反対側(そもそも本物など造らないが)に作る。中は勿論迷路状にして行き止まりなども作る


 「ぷはぁ~やっと終わった」


 「ここにいましたか、夕食の準備が出来ましたので大食堂へ来て下さい」


 「わかりました。ありがとうございます」


 大食堂へ行く。流石に100人以上と一緒に食べても全員とは話せない。そこで大食堂というイベントの時に皆で食べる場所と、普段身内だけで食べる食堂と2つ作ったのだ 


 「さて、まだ未完成だが無事僕らの城ができた。使用人も無事雇うことができ、嬉しく思っている。これから大変な事が多くあると思うが皆で一緒に乗り越えて行きたい。これからのサラーム民主主義王国の繁栄と僕達の出会いに感謝して乾杯!」


 そう言って食事が始まる。

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