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ドラゴンテイマーになった僕は鶏を育てて暮らす。

ノベルバユーザー313493

9話 僕と元日とドラゴン

 料理を終えると僕はフランシェルさんと共に配膳する。蕎麦は太さや長さがまちまちだが手作り感があっていいと思う。


 「すごいですね、こんな料理初めて見ました」


 「それは良かった。まぁ味はいまいちかもしれないが食べてくれるとうれしい」


 配膳が終わると僕も席につく。


 「今年もあと僅かです。まだ出会って間もない僕たちですがこうして共に楽しい日々を過ごせてとても嬉しく思っています。味は保証できないですがその辺も含めてあと残りわずかの今年も最後まで一緒に楽しみましょう。乾杯」


 皆でグラスを手に持ち乾杯する。さて食事の開始だ。今日の晩御飯は年越し蕎麦にそばがきとメニューは少な目だ。


 「あ、この太いのはマヤですね」


 「短いのは司でしょ」


 蕎麦をみると誰がどれを作ったのかまるわかりだ。


 「うん、火の通りにむらはありますが独特の香りと喉をつるんっと通る感覚はたまらないですね。なにより、楽しいです」


 「旦那様にマヤ様、ココナ様とそれぞれ個性が出ててとても楽しい。それにこのそばがきという食べ物味は控えめですが口にいれるとふわ~と溶けて、とても美味しいです」


 「本当ですか」


 「おぉ、旨い!」


 きょうの料理は僕たちが作ったこともあり、とても賑やかで楽しいものとなった。


 「いや、旨かった。また食べたいな」


 比較的シューディールさんやマルゲッティさん達門番組には早く食べれるし美味しいと好評だった。


 「旦那様、こんど作り方教えて貰えますか?」


 「勿論ですよ」


 フランシェルさんは早速新メニューの開発に乗り出すようだ。今までにはオムライスにオムレツ等を作ってくれていてとてもいい思いをさせてもらっている。
 僕はお風呂に入ると体を洗い湯船に浸かる。


 「では皆様よいお年を」


 風呂かあがると皆に挨拶を挨拶をしてから布団へ行き寝た。




 「新年明けましておめでとうございます」


 「「「おめでとうございます」」」


 「今年もよろしくお願いいたします」


 「「「お願いいたします」」」


 リビングで新年の挨拶をする。この世界ではホール等に集まってこのように挨拶するのが主流らしい。
 僕はポケットからあらかじめ用意していたポチ袋を出して皆に一つづつ渡していく。


 「これは?」


 「ポチ袋というものです。親が子供にあげるものなんですけど、子供はいないのでお世話になってるので皆さんにあげることにしたんです」


 「なるほど」


 「さ、皆さん外に来て下さい」


 庭に行き臼と杵を取り出し、桶に水を用意する。即席の釜かにのせてある蒸し器から餅米を取り出すと臼にいれる。


 「いきます!」


 餅米を杵でつく。


 ペタン


 ペタン


 グリグリグリグリグリ


 ペタンペタンペタン


 「それ、私もやりたい!」


 念力で餅をひっくり返すと杵をマヤに渡す。


 「ん、結構重いのね」


 カンッペン


 「私もいいですか」


 ペタンペタン


 「その調子だ!」


 ペタンペタン


 あ、


 ゴンッ


 「うぅ痛い」


 またやらかした。足を滑らせて臼に頭をぶつけるとか、新年早々やってくれる。


 「皆さんもやってみますか」


 皆数回ずつぐらいつく、途中冷めないように魔法で暖めながらやる。最後の仕上げに全部をまんべんなくもう一度つくと厨房に運んだ。厨房に用意してあったあんこときな粉、大根おろしをそれぞれ絡める。
 その間にフランシェルさんとマリアさんとカスミさんがおせちを運ぶ。


 「それじゃ今年も元気に頑張りましょう」


 それぞれ思い思いの料理に手を伸ばす。僕は真っ先に栗きんとんに手を伸ばした。これが一番美味しいと思うのだ。


 「ん、これ不思議な食感、美味しいです」


 お餅をびよーんと伸ばしながらモグモグしてる。 


 「私きな粉が好きだわ」


 「あんこも美味しいですよ」


 「俺はノーマルだな」


 一応何もつけてないのも作ったんだが、クロさんには好評だったようだ。
 この世界には元日はあるが三が日はないようなのでこれも今日だけだ。


 「お餅はまだ沢山余ってますからね」


 どんどんお餅が消えていくが大丈夫だろうか結構膨れる筈だが。
 数分後


 「う、苦しい」


 「ーーーー!!」


 マヤとココナは案の定苦しくなったようだ。マルゲッティさんは既に三十個くらい食べたはずなのに全然苦しそうにしていない。どういう御腹をしてるんだ?
 僕は一通り食べてからやめた。それ以上はつらい。
 朝食が終わると元日ムードも一気に無くなっていく。僕も少し遅いが森の監視に出かける。


 「旦那様大変です!」


 帰ってくると早々にカスミさんがやって来た。この人がこんなに慌てるのは珍しい。いつも粛々と何事もそつなくこなす人なのだが。どうしたのだろう?


 「どうしました?」


 「卵にヒビが!」


 「本当ですか!?」


 急いで部屋に行く。そこにはもう殆ど全体にヒビが入った卵があった。いよいよだ、いよいよ産まれる。


 ピキピキ 


 「クルァァァ」


 青い地竜、つまりはこいつは地竜には珍しい属性竜ということになる。竜には属性がついているものがごく稀に産まれる。こいつらは魔法を使う事ができるのだ。青なら水や氷を、黄色なら土、赤なら炎、緑なら風と分かりやすい。しかし、属性竜は他の竜と違って数段上の強さと力を持っている。


 「お前をテイムしたいのだかいいか?」


 「クルァァァ」 


 威嚇されている感じではない、どうなんだろう。とりあえず頭に触れる。


 【テイム】


 すると背中に焼けるような熱さがやってくる。


 「うぁぁぁ!!!」


 「大丈夫ですか!?」


 「大丈夫です」


 今の感覚はおそらく成功したときにできる契約の印の痛みだと思う。


 「すみません、背中に何か出来てるか見てもらっていいですか」


 カスミさんには申し訳ないが確認して貰う。


 「雫のような刺青ができてます」


 「良かった、成功だ」


 「おめでとうございます!」


 こうして無事僕は青の地竜をテイムすることに成功した。


 「名前をつけなきゃだな。お前の名前はティアだ」


 「クルァァァン」


 心なしか嬉しそうに見える。安直かも知れないがティアという名前は雫から持ってきた。


 「そうなるとお前の家を作らなきゃだな」


 「そうですね、地竜でも成長すれば4、5メートルにはなりますからね。今はいいですがそのうち部屋では飼えなくなりますね」


 「よし、久しぶりにやるか。ついでに畑でも増やすか。いやあれを作ろう」


 外に出ると前に鶏達の小屋を造った要領で木を切り枝をとる。高さは10メートルくらいにするか。
 木と木の感覚は10メートルくらいにしてその間に植わっていた木は丸谷変える。そうして横30メートル縦50程度のとんでもなく大きい小屋?大屋?ができた、壁は板だと心許ないので丸太を縦に半分にしてそのまま使った。


 「うん、結構簡単にできたな」


 実際半日程度で完成した。身体強化と刀を併用すると樹なんて紙のように切れてしまうのだ。あとは特大の釘を作って手で思い切り押し込めばいいのだから、簡単な作業だ。


 「大きくなったらここに住むんだぞ~」


 「クルァァァンン」


 気に入ってくれたみたいだ。さて次はあれだな。
 

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