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ドラゴンテイマーになった僕は鶏を育てて暮らす。

ノベルバユーザー313493

4話 僕とお屋敷

 「日が暮れちゃったね」


 「そうだね、でも街灯とかお店の灯りのおかげであんまり暗くないけど」


 「そうだね。でももっと沢山みせたいところがあったんだけどね」


 「それは仕方ない、次回の楽しみにしとくよ」


 お城に帰る。このお城とは今日で暫くはお別れだ。部屋に入り一息着く。


 コンコンコン


 「よろしいでしょうか」


 「はい」


 そう言うとワルドさんが騎士を連れてやって来た。


 「最後の報奨、ドラゴンの卵を届けに参りました」


 どうやら今朝言っていた物をてに入れたみたいだ。大きさは40センチくらいといったところだろうか、思っていたよりか小さい。


 「わざわざありがとうございます」


 「いえ、これも仕事ですから、王帝陛下は急ぎのようで出掛けられまして明日のお見送りは出来ないと思いますがご容赦願います」


 「いえ、お忙しいのにあれだけの時間をとっていただきありがとうございます」


 「今回の竜についてですが、地竜の卵ということです。飛竜等に比べれば比較的安全な部類ですがテイムできなかった場合は直ぐに討伐するようにお願いいたします」


 そう言ってくる。それも当然のことだろう地竜といっても竜だ。飛竜は成竜になると災厄級に指定され歳をとったものは古竜エンシェントと呼ばれ天災級に指定される。地竜は飛竜に比べワンランク下がるとはいえ、充分に脅威だ。
 ちなみに一部のテイムされた地竜は体力、脚力共に高く移動用の魔物として重宝される。まぁテイムしたものしか乗れずとても少ないが。


 「もちろんです、これだけの物をありがとうございます」


 「よいのですよ。では私もまだ仕事がありますので失礼されて頂きます」


 そう言って連れてきた騎士と共に部屋を出ていった。
 さて、どうしたものか、卵をかえしたことなどない。まして竜など、どうしたものか。とりあえず蔵から毛布を取りだし卵を包む。それから卵を抱えて布団に入って夕食まで時間を潰した。夕食のときは蔵に入れておいた。寝るときも寝相が心配なので蔵のなかだ。


 「おはよう」


 「おはよう。準備はいい?」


 「ああ」


 僕たちは今王都の街壁の外にいる。


 【―――――――転移テレポーテージョン


 マヤの魔法で一瞬にしてテティーヌ領の街壁前に着いた。


 「ありがとう。また今度」


 「なに言ってるの私もこっちに居るの」


 「へ?」


 意味がわからない。マヤは宮廷魔術士でお姫様だ、こっちに残る意味がない。


 「あなたを落とさなきゃいけないし」


 「お疲れ様です」


 とりあえず頭を下げる。大変だ


 「なに他人事みたいに言ってるの」


 「いや、だって落ちないし」


 実際マヤは大事な友達ではあるが他の気持ちはない。まあ事件があったがあれは不可抗力。無効だ。


 「ほう、言ってくれるじゃん。なら落ちたらなんでも言うこと聞きなさい」


 「それ僕にメリットなくない?」


 「そんな細かいこと気にしない」


 いや細かくない気が・・・
 とか言っている間に街壁をくぐりシュトロフ様の屋敷に着いた。あ、シュトロフ様は子爵だから地位的には僕の方が上なのか、まあどうでもいいけど。
 門の前に着くと一人の衛兵が直ぐにシュトロフ様を呼びに行ってくれた。


 「おお、よく帰った。マヤ様もようこそお越しくださいました」


 「突然の来訪申し訳ありません」


 「シュトロフ様お久しぶりです。すみません鳥達の事ありがとうございました」


 「いや問題ない。ついてきてくれ。そうだ様はやめてくれ既に君はワシより地位は上なのだから」


 一つ頷くとシュトロフさんについて行く。案内された部屋には鶏達が全員元気に暮らしていた。
 蔵から箱を取りだし中に鶏たちを入れると、屋敷を出ようとした。流石に家に帰りたい。


 「すみません失礼します」


 「いや、いいさ。そうだ家なんだが―――――――いやなんでもない」


 首をかしげるもまあ言いたくないことは聞かなくていいのでそのまま出てく。


 「そういえばマヤはどこに泊まるのですか?僕はてっきりシュトロフさんのところに泊まるものと思っていたのですが」


 実際そこ以外マヤに釣り合うような場所はない。


 「そんなの司のところに決まってるでしょ」


 「え!?」


 「なに?ダメなの?」


 「ダメじゃないけど」


 「ならいいね」


 正直あの家にお姫様が住むとか考えられない。まぁお姫様っぽくないけど。ただ家に帰るのが大変だ。マヤが一緒だと歩くしかないのだけどそれだとここから3日ぐらいかかってしまう。


 (しょうがないか)


 街壁を出た。


 「なに街の中にあるんじゃないの?」


 「いや、森の中にある」


 「なんでそんな不便なところに――――――なるほどね」


 鳥達もみて納得してくれたみたいだ。


 「まぁいいわ」


 「それで歩いたら3日くらいかかるわだけど」


 「なるほど」


 【天駆ける衣、我を包み我が力となれ。飛翔フライ


 ふわりと浮かび上がる。


 「凄いな。そんな魔法もあるのか」


 「ええ、ほら早く行くから案内して」


 僕も身体強化を使い走る。凄い三重にした身体強化のスピードについこられるのだ。相当なスピードだ。いつもより少し時間がかかったが充分に早い夕方までには家に着いた。


 「これ・・・」


 「なかなか立派な家じゃない」


 いやこれはおかしい。僕の家は平屋だった筈だそれがなぜか白塗りの二階建ての建物になってた。


 「こう言うことか・・・」


 さっきシュトロフさんが言っていたのはこの事だろう。恐らくスルトの炎が当たったのだろう。証拠に鶏舎の柱にしていた木が焼けてなくなっておりその分が家に変わっていた。さらにコンクリート塀には焼け跡が残っており畑は今までとは違う作物が植わってる。


 「早く入りましょ」


 中にはいると凄いことになっていた。まずリビングの広さが前の家と同じくらいの大きさになっていた。さらにはキッチンも厨房と言える程の広さと魔法具のコンロに変わっていた。お風呂はなくなっていたが物置が二つと、トイレが付き、書斎に部屋が10部屋になり更には地下がありそこには土が敷き詰められ鶏達が住めるようになっていた。


 「とんでもない豪邸じゃない!さっきの領主の家よりも凄い」


 「あぁ」


 マヤは勝手に「この部屋借りるわ」といっていた。とりあえず鶏を放してやった。
 凄い、今まで鶏舎だった場所も全てが家になっている。これをたった数日で作り上げるというのも驚きだ。


 「そうだ、ご飯作ってあげるから待ってなさい」


 そういわれたのでとりあえず倉庫の一つを風呂場に代える。ご飯ができたと言うのでリビングに行く。


 「おそい!冷めちゃうでしょ」


 「すまない。頂きます」


 チャーハンのような物を口に運ぶ。


 「ん!?」


 夢中になってかっこむ。パラパラなうえレタスのシャキシャキ感がたまらない。とても美味しい。サラダに手を伸ばす。スープも美味しい、なんと言うか不思議な今まで食べたことがない味だ。ただ美味しかった。


 「美味しいでしょ」


 「ああ、マヤよ料理がこんなに美味しいとは思わなかった」


 「まだおかわりあるからね」


 すぐさまおかわりを要求する。とても美味しいのだ。


 「うっ、苦しい」


 「アホじゃないの、案だけ食べればそりゃ苦しくなるわ。スープは明日まで余ると思ったのに全部飲むんだから」


 それはまぁ仕方ない。美味しかったのだから、ただ暫く動けそうにない。


 「マヤ、お風呂を作っておいたから入ってくるといい」


 「こんな短時間で?さっきまでなかったよね」


 「実はこの家はシュトロフ様がスルト討伐の褒美で造ってくれた物なんだ。お風呂は前の前の家のときに僕が造ったものだ」


 「なるほど、ありがたく頂くわ」


 「お湯は」


 「わかってるわ」


 そう言ってお風呂にいった。目を閉じる少しこうしていれば落ち着くだろう。


 「絶対に覗いちゃダメだからね、絶対だよ」


 わざわざそれを言いに戻ってきた。これはふりか?まぁ行かないけど、そもそも動けないし。そしてもう一度目を閉じた。




 
 

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