ドラゴンテイマーになった僕は鶏を育てて暮らす。
14話 僕とメーティスと呪い
目を覚ますと既に日がかなり高くなっていた。
「やっぱり身体強化の重ね掛けは反動が凄いんだな」
少し筋肉痛のような感覚すらある。この世界にきて初めてじゃないだろうか。
ベッドから起きると少しストレッチする。そして朝食をとるとマーキュリーへ行く。
「こんにちは」
店に入ると店員さん達が元気よく挨拶を返してくる。そしてその声に反応し奥からヘルメスさんがやって来た。
「なにか問題がありましたか?」
「いえ、問題はありませんでした。今日は依頼達成の報告で、とりあえず荷物はどこにやればいいですか」
「なんと!まだたった3日しかたっていないのにですか?」
今回は本当に驚いているようだ。ちょっと面白い。ヘルメスさんについて店の裏手にある倉庫に行った。
「では」
【蔵】
「まさか!?」
蔵からリストを出し渡すと荷物を出していく。
「確かに全てあります。しかしどうやって。これは賢者なんてレベルの仕事ではありませんよ。むしろ伝説の大賢者でもないと」
「まぁそこら辺は僕にはよくわかりませんが、行きは飛んで、帰りは走ってきました。としか言えません」
実際そうだ。まぁ落下のあれがなければ走ったとしてももっと時間がかかっただろうが。
「飛んだ・・・、とりあえず依頼の完了を確認しました。こちらが銅100キロです。報酬は組合でお受取りください」
店を後にし、組合に行く。
「司様おかえりなさいませ。報酬をお受取りできまが今すぐ受け取られますか」
「そうですね、お願いします」
そういうと受付に案内される。
「ではこちらが報酬の60万クルシェンです」
「60万!?」
「はい、さらに今回の依頼達成で特殊宅配技能士一級の資格が授与されました」
60万によくわからない資格までちょっと異常すぎるだろう。
「報酬の額の理由はわかりますか?もしかしたら間違いなのでは」
「恐らくですが、一週間後にあるフレイヤ祭の為の商品なのではと思われます」
フレイヤ祭はたしか四年に一度あるお祭りだった筈だが。そういえば商品リストの大半がビールだったような。そういうことか。
この街ではみなかったしもしかしたらギルスの名物なのかもしれない。たしかにあれを売れば60万なんて直ぐに売れるかもしれない。けれど銅まで貰ってるしそれを考えたら向こうは赤字なんじゃ?
「それと、特殊宅配技能士一級ってどうゆう資格ですか?」
「特殊宅配技能士ら何らかの方法で荷馬車を使わずに荷物を運べる人の事を差します。また一級は長距離100キロ以上離れた場所に荷物をを1日以内で運べる人を差します。今回北條様は1400キロの距離を3日で往復し荷物を運んだ為授与させて頂きました。この資格を持つことで指名での報償金が10%プラスされます」
なるほど、短距離でもなんでも僕を指名して運ばせると相場より10%高くなるというわけか、まあ今回のヘルメスさんは確実に10%以上多く払っているのだろうけど。
「ありがとうございました」
組合を出るとココナの家に行く。
「ただいまです」
「おかえりなさい!ずいぶんと早かったですね」
「はい、なんとか早く帰ってこられました。そうだメーティスさんに会いました」
僕がそう言ったとたんにココナの顔色が変わった。そして手を引かかれて書斎へいく。散乱している紙束をどかし、カーペットをめくると下から扉が表れた。ココナは扉を開け階段を下っていく。するといかにも儀式的な何かを行うような部屋にたどり着いた。
「そこにたっていて下さい」
【探知】
「やっぱり」
何が!?
【呪術解呪】
「二度とあの人に近づかないで下さい」
「わかりました」
あまりにも鬼気迫る表情で迫られたので思わず了解してしまった。
「でもなぜですか?」
「あの人何歳にみえましたか」
何歳ぐらいだろう、70くらいかな?
「70くらいですかね」
「なるほど、今はそれくらいなんですね」
今は?
「私が以前会ったときは20歳くらいでした」
そうゆうことか。
「気がつきましたか、あの人は人の寿命を奪って生きているんです」
やっぱりか 
「あの人の本当の名前はウラストス・ハーディス。職業レベル170の冥府の賢者です。もう一度言います。あの人に近づいては行けません」
「わかりました」
たしかに危険だ。それに職業レベル170、つまりあの人は転職しているということになる。もう少し詳しいことが知りたい。
「ココナはメーティス、ハーディスについてどのくらい知っていますか」
「あまりそうですね、スキルと職業、それにあの人のやった事の少しくらいしか知りません。私はあの人の正体を知ってからすぐに逃げましたから」
「そしたらそれを教えてください」
なんとなくだが今後物凄くあの人とは関わりになりそうな予感がするのだ。
「そうですね、じゃあ職業はもう言ったので次はスキルですかね。ハーディスは不死者の固有スキルを持っています。内容は魔力を生命力、つまり寿命に変換する力です。
スキルの代償でハーディスの魔力は自然には回復しません。ですから先程のように他者に呪いを仕掛け魔力を少しずつ吸い取るのです。ハーディスはそのとき魔力と一緒に寿命も奪うことで生き永らえています」
「つまり、ハーディスと戦闘になったら長期戦に持ち込めばいいと」
「確かに今の状態ならそれでもいいかもしれません。ですがもしハーディスの見た目が20代、10代にでもなったら勝ち目はありません。ハーディスの見た目は魔力量に比例します。若ければ若いほど魔力量が膨大なのです。
さらにあの人の正体はは最古の賢者、間宮竜次です。彼は異世界から来たとも言われており、その知識は恐らく司さんをしのぐと思います。つまりどんなに足掻いても勝ち目はないのです。ですから絶対絶対に近づかないで下さい」
なるほど確かに近づかないほうがいいかもしれない。
最古の賢者、七柱の悪魔を従え世界の改変すら果たし、天災すらも支配したという。もし本当にハーディスが間宮竜次で伝説が本当だとしたら国、いや世界全体で挑んでも勝てる確率は低いと思う。
「わかりました。ありがとうございます」
「いえ、よかったまだ呪いがかかって直ぐだったので解呪でにましたが一年もしたら定着してできなくなるところでした」
「なるほど、本当にありがとうございました。そうだ今度フレイヤ祭があるみたいなんですけどもしよければ一緒に回りませんか?」
突然の話題転換に?マークが沢山出ていた。
「組合の受付の人に聞いたんです。4年に一度この街で盛大に行われるお祭りがあると」
「いや、それは知ってるんですけど、急だったんで―――――お祭り、二人で」
さっきまで深刻だった表情がどんどんゆるゆるになっていく。見ていてなかなかに面白かった。
「嫌ですか?」
「嫌なんてとんでもないです!ぜひ!ぜひ一緒に行きましょう!!」
「それは良かった。そしたら明日の朝一で一度家に戻り明後日また帰ってきます。確かフレイヤ祭は5日後でしたもんね」
「わかりました!」
ココナはるんるんで部屋から出るとクルっと1回ターンをしてからにこりと笑ってキッチンに入っていった。
「どれだけ嬉しいんだか」
さっきの話で実は疑問が一つだけ合った。ココナの話ではハーディスの呪いは一年以上経つと解呪できなくなるらしいがみたところココナは寿命を吸われているようにはみえなかった。それにココナの部屋にあった資料の束、あれはどれも死に関するものだった。隠そうとしてはいなかったが聞けそうな話ではない。
「なにかあるんだろうな」
「やっぱり身体強化の重ね掛けは反動が凄いんだな」
少し筋肉痛のような感覚すらある。この世界にきて初めてじゃないだろうか。
ベッドから起きると少しストレッチする。そして朝食をとるとマーキュリーへ行く。
「こんにちは」
店に入ると店員さん達が元気よく挨拶を返してくる。そしてその声に反応し奥からヘルメスさんがやって来た。
「なにか問題がありましたか?」
「いえ、問題はありませんでした。今日は依頼達成の報告で、とりあえず荷物はどこにやればいいですか」
「なんと!まだたった3日しかたっていないのにですか?」
今回は本当に驚いているようだ。ちょっと面白い。ヘルメスさんについて店の裏手にある倉庫に行った。
「では」
【蔵】
「まさか!?」
蔵からリストを出し渡すと荷物を出していく。
「確かに全てあります。しかしどうやって。これは賢者なんてレベルの仕事ではありませんよ。むしろ伝説の大賢者でもないと」
「まぁそこら辺は僕にはよくわかりませんが、行きは飛んで、帰りは走ってきました。としか言えません」
実際そうだ。まぁ落下のあれがなければ走ったとしてももっと時間がかかっただろうが。
「飛んだ・・・、とりあえず依頼の完了を確認しました。こちらが銅100キロです。報酬は組合でお受取りください」
店を後にし、組合に行く。
「司様おかえりなさいませ。報酬をお受取りできまが今すぐ受け取られますか」
「そうですね、お願いします」
そういうと受付に案内される。
「ではこちらが報酬の60万クルシェンです」
「60万!?」
「はい、さらに今回の依頼達成で特殊宅配技能士一級の資格が授与されました」
60万によくわからない資格までちょっと異常すぎるだろう。
「報酬の額の理由はわかりますか?もしかしたら間違いなのでは」
「恐らくですが、一週間後にあるフレイヤ祭の為の商品なのではと思われます」
フレイヤ祭はたしか四年に一度あるお祭りだった筈だが。そういえば商品リストの大半がビールだったような。そういうことか。
この街ではみなかったしもしかしたらギルスの名物なのかもしれない。たしかにあれを売れば60万なんて直ぐに売れるかもしれない。けれど銅まで貰ってるしそれを考えたら向こうは赤字なんじゃ?
「それと、特殊宅配技能士一級ってどうゆう資格ですか?」
「特殊宅配技能士ら何らかの方法で荷馬車を使わずに荷物を運べる人の事を差します。また一級は長距離100キロ以上離れた場所に荷物をを1日以内で運べる人を差します。今回北條様は1400キロの距離を3日で往復し荷物を運んだ為授与させて頂きました。この資格を持つことで指名での報償金が10%プラスされます」
なるほど、短距離でもなんでも僕を指名して運ばせると相場より10%高くなるというわけか、まあ今回のヘルメスさんは確実に10%以上多く払っているのだろうけど。
「ありがとうございました」
組合を出るとココナの家に行く。
「ただいまです」
「おかえりなさい!ずいぶんと早かったですね」
「はい、なんとか早く帰ってこられました。そうだメーティスさんに会いました」
僕がそう言ったとたんにココナの顔色が変わった。そして手を引かかれて書斎へいく。散乱している紙束をどかし、カーペットをめくると下から扉が表れた。ココナは扉を開け階段を下っていく。するといかにも儀式的な何かを行うような部屋にたどり着いた。
「そこにたっていて下さい」
【探知】
「やっぱり」
何が!?
【呪術解呪】
「二度とあの人に近づかないで下さい」
「わかりました」
あまりにも鬼気迫る表情で迫られたので思わず了解してしまった。
「でもなぜですか?」
「あの人何歳にみえましたか」
何歳ぐらいだろう、70くらいかな?
「70くらいですかね」
「なるほど、今はそれくらいなんですね」
今は?
「私が以前会ったときは20歳くらいでした」
そうゆうことか。
「気がつきましたか、あの人は人の寿命を奪って生きているんです」
やっぱりか 
「あの人の本当の名前はウラストス・ハーディス。職業レベル170の冥府の賢者です。もう一度言います。あの人に近づいては行けません」
「わかりました」
たしかに危険だ。それに職業レベル170、つまりあの人は転職しているということになる。もう少し詳しいことが知りたい。
「ココナはメーティス、ハーディスについてどのくらい知っていますか」
「あまりそうですね、スキルと職業、それにあの人のやった事の少しくらいしか知りません。私はあの人の正体を知ってからすぐに逃げましたから」
「そしたらそれを教えてください」
なんとなくだが今後物凄くあの人とは関わりになりそうな予感がするのだ。
「そうですね、じゃあ職業はもう言ったので次はスキルですかね。ハーディスは不死者の固有スキルを持っています。内容は魔力を生命力、つまり寿命に変換する力です。
スキルの代償でハーディスの魔力は自然には回復しません。ですから先程のように他者に呪いを仕掛け魔力を少しずつ吸い取るのです。ハーディスはそのとき魔力と一緒に寿命も奪うことで生き永らえています」
「つまり、ハーディスと戦闘になったら長期戦に持ち込めばいいと」
「確かに今の状態ならそれでもいいかもしれません。ですがもしハーディスの見た目が20代、10代にでもなったら勝ち目はありません。ハーディスの見た目は魔力量に比例します。若ければ若いほど魔力量が膨大なのです。
さらにあの人の正体はは最古の賢者、間宮竜次です。彼は異世界から来たとも言われており、その知識は恐らく司さんをしのぐと思います。つまりどんなに足掻いても勝ち目はないのです。ですから絶対絶対に近づかないで下さい」
なるほど確かに近づかないほうがいいかもしれない。
最古の賢者、七柱の悪魔を従え世界の改変すら果たし、天災すらも支配したという。もし本当にハーディスが間宮竜次で伝説が本当だとしたら国、いや世界全体で挑んでも勝てる確率は低いと思う。
「わかりました。ありがとうございます」
「いえ、よかったまだ呪いがかかって直ぐだったので解呪でにましたが一年もしたら定着してできなくなるところでした」
「なるほど、本当にありがとうございました。そうだ今度フレイヤ祭があるみたいなんですけどもしよければ一緒に回りませんか?」
突然の話題転換に?マークが沢山出ていた。
「組合の受付の人に聞いたんです。4年に一度この街で盛大に行われるお祭りがあると」
「いや、それは知ってるんですけど、急だったんで―――――お祭り、二人で」
さっきまで深刻だった表情がどんどんゆるゆるになっていく。見ていてなかなかに面白かった。
「嫌ですか?」
「嫌なんてとんでもないです!ぜひ!ぜひ一緒に行きましょう!!」
「それは良かった。そしたら明日の朝一で一度家に戻り明後日また帰ってきます。確かフレイヤ祭は5日後でしたもんね」
「わかりました!」
ココナはるんるんで部屋から出るとクルっと1回ターンをしてからにこりと笑ってキッチンに入っていった。
「どれだけ嬉しいんだか」
さっきの話で実は疑問が一つだけ合った。ココナの話ではハーディスの呪いは一年以上経つと解呪できなくなるらしいがみたところココナは寿命を吸われているようにはみえなかった。それにココナの部屋にあった資料の束、あれはどれも死に関するものだった。隠そうとしてはいなかったが聞けそうな話ではない。
「なにかあるんだろうな」
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