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ドラゴンテイマーになった僕は鶏を育てて暮らす。

ノベルバユーザー313493

9話 僕と副業

 よし!これでいこう。


 「司さ~ん。ご飯できましたよ」


 ココナに呼ばれてリビングに行くと沢山の料理が並んでいた。


 「こんなに、大変だったんじゃないですか」


 「大丈夫ですよ、いつもは司さんに任せてますけど実は料理スキルを持っているので魔法と組み合わせてある程度自動で作れますから」


 料理スキルって、凄いな。


 「ささ、冷める前に食べちゃってください」


 「そしたら、いただきます」


 まずは魚のムニエルから食べる。ここら辺に海はないから恐らく川魚だろう。身がふっくらしていてとても美味しい。


 「どうですか」


 「とっても美味しいです」


 「それはよかったです」


 「どうしたんですか?」


 ココナはさっきからこっちをみてニコニコしているだけで全く料理に手をつけてないのだ。


 「いや、こうゆうのもいいなって。自分の作った料理を美味しいって言って食べてくれるのはとても満たされるんですね」


 「たしかに、そうですね」


 「ここに滞在する間は私がご飯作りますね」


 「了解です。お願いします」


 それだけいうとココナも食べ始めた。ご飯を食べるとココナに質問をしてみた。


 「ココナって何の仕事をしているんですか?」


 「私ですか?私は研究と冒険者組合の仕事ですかね、主にどこかのパーティーにくっついて護衛をすることが多いです」


 「なるほど、研究ってどんな事をするんですか」


 「研究は新しい魔法の開発などですね、王宮魔法士団に研究成果を持っていくと、成果を記録してお金を貰えるんですよ。私だと今20くらいの記録があった筈です。お金にすると年間一千万クルシェンくらいですかね。あ、記録されると毎年お金が貰えるですよ」


 なるほどもしかして原子について発表するととんでもないお金が貰えるんじゃ。まああれは今のところ公表する気はないけど。


 「なるほど、だからこんなに大きな家を持てるんですね」


 「大きいですか?」


 「大きいですよ。ふぁ~」


 「ふぁ~。つられちゃいました」


 ココナが笑いながらそういう。その表情に一瞬ドキッとしてしまったのは気のせいだと思う。話はまた明日という事で寝室に行くとすぐさまベッドに潜り込んだ。とてもふかふかで家のとは大違いだったと記しておきたい。
 次の日、いつもの癖で早く起きたがやることがない。さすがに勝手にキッチンを使うのはどうかと思ったので昨日考えた商売の一つをやってみることにする。


 【蔵】


 扉を開けて中に入ると中にあった木の一つを30センチ程度の大きさに切る。僕が今何をやろうとしているのかというと彫刻だ。温泉地なんかで売っているような木彫りの熊ならぬ木彫りの鶏を作ろうと思うのだ。指先に極小の火を灯し鶏の形になるように線を引く。それが終わると【風刃エアブレード】を極小で展開し線にそって切り出した行く。


 「あっ」


 やってしまった。鶏の尾が切れてしまった。


 (スキル機能してるのか?)


 と、いうのも以前魔法の練習のとき色々な事をやり、そのお陰で【副業】というスキルを手にいれたのだ。効果内容は技術プラス40%という内容で、これのお陰で大抵の事はそれなりにできる筈なのだが。
 仕方ないのでまた木を30センチほど切り出す。そして火で線を引き、その線にそって切っていく。今度は尾を落とさずにすんだ。線が消えてしまったのでまた新たに線を引く。


 「できた~!!」


 蔵から出て来て外を見てみるとだいぶ日が高くなっていた。


 (って、やべ!)


 「すみません」


 「おはようございます。よく眠れましたか」


 「おはようございます。すみませんもう結構な時間ですよね」


 「そうですね、お昼ですけどまぁいいじゃないですか」


 そういってテーブルにご飯を並べていく。料理からは湯気が立ち上ぼりまるで出来立てのようだ。運ぶのくらいは手伝おうとキッチンに行くとそこには沢山の冷めた料理がおいてあった。


 「あ、私がやるんでいいですよ」


 「これ―――――」


 「それはいいんです」


 僕の目線の先を追って気がつくとわざとらしく移動して隠した。そういえば昨日の夜料理は任せると言ったんだ。それで今日の朝も早く起きて頑張ったんだろう。


 「いや、それもください」


 「でもすっかり冷めてしまったですしいいですよ」


 「僕が食べたいんです」


 そういうと否応なしにお皿を持っていく。全ての料理を並べ終えると二人で挨拶をした。


 「それは――――」


 パンを口いっぱいに頬張ると冷めてしまった魚、アクアパッツァだと思う。と、ムニエルと思われる。を口に入れる。


 「うん!おいしいです!!」


 さらにペンネを口に運ぶと水を飲んだ。


 「どうしたんですか?」


 「嬉しくて・・・」


 そういうココナの目からは涙がボロボロとこぼれてきていた。


 「さめてしまったのは僕のせいですし、それにご飯が美味しいのは本当ですよ。そういえば昨日から魚料理が多いですけどこの街って魚がよくとれるんですか?」


 「そんなことないです。ただ魚を買いすぎてしまっていただけで」


 なるほど、いつものドジを発動したわけか。


 「因みに何匹買ったんですか?」


 「40匹です。4匹って頼んだと思っていたんですけど」


 「それは大変だ。ダメになる前に食べなくちゃですね」


 僕かそういうと涙を服の袖でごしごしと拭った。そして、


 「はい!沢山作るので覚悟してください」


 「了解です」


 そういうと残っている料理を味わいながら食べていく。


 「うっぷっ。ぐるじぃ」


 さすがに30センチくらいのお皿に盛られた料理10皿は厳しかった。当分動けそうにない。


 「大丈夫ですか?やっぱり多すぎたんじゃ」


 「たしかに食べすぎたかもしれないです。これは幸せ太りしてしまいそうで怖い」


 「私は司さんがどんな見た目になっても気にしないですけどね」


 (それって―――――)


 二人で食器を片付けると街へ繰り出した。今日は道具屋をみてみようと思う。すっかり日が高くなって既に折り返しに入っていたので少し急いで向かう。


 「へぇ~色々あるんですね」


 「この店は王都にも店をかまえる大商会の支店ですからね。色々な領の物もあるんですよ」


 へぇ~店内を物色してみる。包丁に鍋、桶に、置物なんかもあった。


 「これいいな」


 そう目に留まったのはソファーだ。人をダメにする物、ソファー。家には置き場がないがいつか置いてみたいものだ。


 「買うんですか?」


 「いや、置場所がないんでやめときます」


 更に店内を物色する。時々いいものはあるがどれも置き場に困ったりしそうなのでやめといた。


 「どうだったですか?」


 「そうですね、いろいろみられて面白かったです。家が大きくなったらソファーでも買って置きたいですね」


 「たしかに良いですよね、でもあれに座ると睡魔が襲ってくるので注意ですね」


 「たしかに」


 感想を言い合いながらココナと二人家に帰った。









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