ドラゴンテイマーになった僕は鶏を育てて暮らす。
6話 僕とココナと魔法実習
「さて今日からはいよいよ実習に入ります」
「待ってました!」
いよいよ実習だ。魔法の発動までは確りと理解しているので問題ない筈だ。
「ではまず魔力の流れを意識しながら水の弾丸を詠唱魔法で使ってみてください」
詠唱魔法とは詠唱することで知識を補い魔法を発動するというものだ。誰でも使えるがそのぶん消費魔力が多く普通なら10回も下級魔法を放つと倒れてしまうらしい。それに詠唱魔法には上級までしかないとも書いてあった。
【水よ集まりて壁を穿つつぶてとなれ。水の弾丸】
指を鉄砲の形にしそこから放たれた水の弾丸は見事に樹に当たると粉砕させた。
「どうです。魔力の流れは掴めましたか」
「いや、魔法が使えた事が嬉しすぎて全く意識できませんでした」
「ん!ダメですよ次は確りとやってくださいね」
「はい」
目を閉じて精神を落ち着かせる。調息を行うと目を開けてゆっくりと噛み締めるように詠唱を行った。今度は体中から力が人差し指に集中していくのがわかる。これは、気の流れににてる気がする。というよりも気の流れそのものに思われる。最後に魔法の名前を呼び魔法を発動した。
「今度は確りと感じ取れました」
「そしたら今度は詠唱しないで水の弾丸を使ってください」
「はい」
魔法は知識、水の分子は空気中にも存在する。僕は空気中から水分子をかき集めるイメージと共にそれを弾丸の形に変えていく。さらに貫通力をあげるために回転をかける。
「できた」
小さく呟いた 
「そのまま撃ってください」
【水の弾丸】
人差し指から放たれたウォーターブリットは回転しながら樹に当たると樹を爆散させさらにその後ろにあった樹を五本も爆散していった。
「凄い、司さん。今どれくらいの魔力を込めましたか?」
「そうですね、詠唱したときと同じくらいです」
「本当ですか!?」
「はい」
「まぁいいです。これが詠唱と無詠唱の違いです。詠唱を使うよりも確実に少ない魔力量で詠唱と同等以上の魔法が放てるようになります」
「それは今確かに実感しました。それに無詠唱なら魔法をアレンジすることも出来るんですね」
「はい、そうです。って、え?今アレンジしたんですか」
「はい、回転を加えただけなのでアレンジというかどうかはあれですが」
「まだ教えてないのに・・・そしたら次に火を使ってみてください。魔力はさっきの十分の一程度で」
「わかりました」
火は炭素と酸素の結合だ。酸素はそこら中にあるし、炭素も二酸化炭素を炭素と酸素に分ければいい。あとはその二つを合わせれば――――――
【火】
ゴォッ 
指先から火柱が立ち上がった。あわててそれを消す。危うく森が火事になるところだった。
「今のは」
「魔力は十分の一程度にしたんですけどね」
「嘘です!流石に今のはあり得ないですよ」
「あり得ないっていってもあり得るんですから」
「ならどうゆうプロセスでやってるんですか」
「酸素と炭素を一瞬で合成させたんですよ」
「はい?」
あ、やってしまったかも知れない。そもそもだ、酸素と炭素っていうのは地球での話で、仮にこの世界にも原子があったとしても、いや聞く限り威力が上がっているということは確実に原子は存在する。でもこの世界の人たちはまだ原子という存在を知らない。つまり、やってしまったわけだ。
「今のはわすれてください」
「無理です!」
ですよね~
「その、さんなんたらってなんですか?」
「え~っと、原子っていって物の最小単位です。つまり物の根源なんですよ」
「そんなの初耳ですよ」
「そうなんですか?」
「そうなんです」
「僕もあんまり詳しいわけではないんですこれ以上は教えるのは無理そうです」
今のでもわかったが、僕は教えるのが上手くないらしい。それにこれはあまり教えてはいけないことにも思える。
「それは残念です。まぁいいです、気を取り直してもう一回行きましょう。今日は火を使って魔力操作の練習です。魔力切れになるまでいきますよ~!!」
恐らく3時間後――――――
「もう結構やってるのになかなか魔力切れませんね」
「そうですね、でもかなり魔力の操作もなれてきましたからね」
まぁガスコンロみたいに一回ボッと出してから弱めてるだけだけど。
「確かにそうですけどまだ最初の無駄が目立ちますね。魔力どれくらいあるんだろう、調べてもいいですか?」
「調べられるんですか?それならお願いします」
そういうと気の棒を拾ってきて地面に魔方陣を刻んでいく。
「じゃぁ、ここに少し血を垂らしてください」
そういってナイフを差し出してくるが、正直怖い。ラノベなんかではよくあるが実際あんなに無抵抗に切るとかできないと思う。
「どうしたんです?」
「いや、別の方法はないですか」
「ないです」
きっぱりと言われてしまった。しょうがないので右手にナイフを持って小指に当てるとスッと引いた。
(いたっ!くない?)
あんまりいたかなかった。あれ?前に向こうで指切ったときは凄く痛かったのに。
「あ、出ました。高いですけど、おかしいですね。そこまでずば抜けてはないです」
「教えてもらえますか?」
北條司
体力120
魔力970
筋力180
視力3
瞬発力160
「ですね」
「魔力が異常に高い気がするんですけど」
「確かに他の値と比べたら高いですけど私と同じ位なのでそんなに異常でもないですよ」
異常だな、しかも十中八九あの人の仕業だ。よくあるテンプレだが自分がされると対応に困るな。
「そうですか、それと魔力とかってMPって表記するんじゃないんですか?」
「MPですか?」
「知らないなら大丈夫です」
どうやらあの人がMPとか言ってたのは僕に分かりやすくするためだったらしい。
「したらまた練習続けますね」
「はい!今度は発動の瞬間も魔力を抑える事を心がけてください」
「了解です」
結局今日1日では魔力を抑えて発動することは出来るようにならなかった。
――――――5ヶ月後―――――
「では私は一足先に戻っています。地図は渡しておくので審査の2日前には来てくださいね」
「わかりました。ココナも気をつけて行って下さい」
ココナを見送ると訓練を始める。今日まで色々な事があったがそこはまた別のときに話すとして、もう審査まで5日ということろまで迫ってきた。今日も訓練がてら鶏を追いかけ回す。ここ数ヵ月で鶏も40羽ともとの4倍にもなっていた。この前ついにこの世界にきて鶏肉を食べたりもした。
今はひたすら魔力を体に纏わせる練習をしている。こうすることでダメージを減らせるらしい。実はこれかなり難しくて集中していないと魔力が霧散してしまうのだ。今ですら魔力が少し漏れているので早く完璧に習得したいものだ。
「さて、僕も準備するか」
鶏舎に行き鶏たちと戯れる。結構なついてかわいいのだ。一通り撫でると篭に餌を補充する。これは僕が考えたやつで、時間になると重りが落ちて餌がでるという仕組みだ。ちなみに餌の出る量を調節するのが難しかった。水もこのとき補充されるようになっている。だから僕は篭に餌とタンクに水を補充するだけでいいのだ。
火が暮れ、家に入ると釜に火を入れる。今までは火をつけるのが面倒だったのでつけっぱなしだったが、今では魔法で火を起こすので料理などのとき以外は消すようにしている。
ご飯を食べるとお風呂に入る。そう、お風呂に入るのだ。この前鶏舎を造ったときに余った木材で余っていた部屋に造ったのだ。これにはココナも大喜びだった。やっぱりお風呂に入ると入らないでは疲れのとれ具合が大違いだ。風呂に入って気持ちよくベッドにもぐる。
こうしてあっという間に2日が過ぎた。
「待ってました!」
いよいよ実習だ。魔法の発動までは確りと理解しているので問題ない筈だ。
「ではまず魔力の流れを意識しながら水の弾丸を詠唱魔法で使ってみてください」
詠唱魔法とは詠唱することで知識を補い魔法を発動するというものだ。誰でも使えるがそのぶん消費魔力が多く普通なら10回も下級魔法を放つと倒れてしまうらしい。それに詠唱魔法には上級までしかないとも書いてあった。
【水よ集まりて壁を穿つつぶてとなれ。水の弾丸】
指を鉄砲の形にしそこから放たれた水の弾丸は見事に樹に当たると粉砕させた。
「どうです。魔力の流れは掴めましたか」
「いや、魔法が使えた事が嬉しすぎて全く意識できませんでした」
「ん!ダメですよ次は確りとやってくださいね」
「はい」
目を閉じて精神を落ち着かせる。調息を行うと目を開けてゆっくりと噛み締めるように詠唱を行った。今度は体中から力が人差し指に集中していくのがわかる。これは、気の流れににてる気がする。というよりも気の流れそのものに思われる。最後に魔法の名前を呼び魔法を発動した。
「今度は確りと感じ取れました」
「そしたら今度は詠唱しないで水の弾丸を使ってください」
「はい」
魔法は知識、水の分子は空気中にも存在する。僕は空気中から水分子をかき集めるイメージと共にそれを弾丸の形に変えていく。さらに貫通力をあげるために回転をかける。
「できた」
小さく呟いた 
「そのまま撃ってください」
【水の弾丸】
人差し指から放たれたウォーターブリットは回転しながら樹に当たると樹を爆散させさらにその後ろにあった樹を五本も爆散していった。
「凄い、司さん。今どれくらいの魔力を込めましたか?」
「そうですね、詠唱したときと同じくらいです」
「本当ですか!?」
「はい」
「まぁいいです。これが詠唱と無詠唱の違いです。詠唱を使うよりも確実に少ない魔力量で詠唱と同等以上の魔法が放てるようになります」
「それは今確かに実感しました。それに無詠唱なら魔法をアレンジすることも出来るんですね」
「はい、そうです。って、え?今アレンジしたんですか」
「はい、回転を加えただけなのでアレンジというかどうかはあれですが」
「まだ教えてないのに・・・そしたら次に火を使ってみてください。魔力はさっきの十分の一程度で」
「わかりました」
火は炭素と酸素の結合だ。酸素はそこら中にあるし、炭素も二酸化炭素を炭素と酸素に分ければいい。あとはその二つを合わせれば――――――
【火】
ゴォッ 
指先から火柱が立ち上がった。あわててそれを消す。危うく森が火事になるところだった。
「今のは」
「魔力は十分の一程度にしたんですけどね」
「嘘です!流石に今のはあり得ないですよ」
「あり得ないっていってもあり得るんですから」
「ならどうゆうプロセスでやってるんですか」
「酸素と炭素を一瞬で合成させたんですよ」
「はい?」
あ、やってしまったかも知れない。そもそもだ、酸素と炭素っていうのは地球での話で、仮にこの世界にも原子があったとしても、いや聞く限り威力が上がっているということは確実に原子は存在する。でもこの世界の人たちはまだ原子という存在を知らない。つまり、やってしまったわけだ。
「今のはわすれてください」
「無理です!」
ですよね~
「その、さんなんたらってなんですか?」
「え~っと、原子っていって物の最小単位です。つまり物の根源なんですよ」
「そんなの初耳ですよ」
「そうなんですか?」
「そうなんです」
「僕もあんまり詳しいわけではないんですこれ以上は教えるのは無理そうです」
今のでもわかったが、僕は教えるのが上手くないらしい。それにこれはあまり教えてはいけないことにも思える。
「それは残念です。まぁいいです、気を取り直してもう一回行きましょう。今日は火を使って魔力操作の練習です。魔力切れになるまでいきますよ~!!」
恐らく3時間後――――――
「もう結構やってるのになかなか魔力切れませんね」
「そうですね、でもかなり魔力の操作もなれてきましたからね」
まぁガスコンロみたいに一回ボッと出してから弱めてるだけだけど。
「確かにそうですけどまだ最初の無駄が目立ちますね。魔力どれくらいあるんだろう、調べてもいいですか?」
「調べられるんですか?それならお願いします」
そういうと気の棒を拾ってきて地面に魔方陣を刻んでいく。
「じゃぁ、ここに少し血を垂らしてください」
そういってナイフを差し出してくるが、正直怖い。ラノベなんかではよくあるが実際あんなに無抵抗に切るとかできないと思う。
「どうしたんです?」
「いや、別の方法はないですか」
「ないです」
きっぱりと言われてしまった。しょうがないので右手にナイフを持って小指に当てるとスッと引いた。
(いたっ!くない?)
あんまりいたかなかった。あれ?前に向こうで指切ったときは凄く痛かったのに。
「あ、出ました。高いですけど、おかしいですね。そこまでずば抜けてはないです」
「教えてもらえますか?」
北條司
体力120
魔力970
筋力180
視力3
瞬発力160
「ですね」
「魔力が異常に高い気がするんですけど」
「確かに他の値と比べたら高いですけど私と同じ位なのでそんなに異常でもないですよ」
異常だな、しかも十中八九あの人の仕業だ。よくあるテンプレだが自分がされると対応に困るな。
「そうですか、それと魔力とかってMPって表記するんじゃないんですか?」
「MPですか?」
「知らないなら大丈夫です」
どうやらあの人がMPとか言ってたのは僕に分かりやすくするためだったらしい。
「したらまた練習続けますね」
「はい!今度は発動の瞬間も魔力を抑える事を心がけてください」
「了解です」
結局今日1日では魔力を抑えて発動することは出来るようにならなかった。
――――――5ヶ月後―――――
「では私は一足先に戻っています。地図は渡しておくので審査の2日前には来てくださいね」
「わかりました。ココナも気をつけて行って下さい」
ココナを見送ると訓練を始める。今日まで色々な事があったがそこはまた別のときに話すとして、もう審査まで5日ということろまで迫ってきた。今日も訓練がてら鶏を追いかけ回す。ここ数ヵ月で鶏も40羽ともとの4倍にもなっていた。この前ついにこの世界にきて鶏肉を食べたりもした。
今はひたすら魔力を体に纏わせる練習をしている。こうすることでダメージを減らせるらしい。実はこれかなり難しくて集中していないと魔力が霧散してしまうのだ。今ですら魔力が少し漏れているので早く完璧に習得したいものだ。
「さて、僕も準備するか」
鶏舎に行き鶏たちと戯れる。結構なついてかわいいのだ。一通り撫でると篭に餌を補充する。これは僕が考えたやつで、時間になると重りが落ちて餌がでるという仕組みだ。ちなみに餌の出る量を調節するのが難しかった。水もこのとき補充されるようになっている。だから僕は篭に餌とタンクに水を補充するだけでいいのだ。
火が暮れ、家に入ると釜に火を入れる。今までは火をつけるのが面倒だったのでつけっぱなしだったが、今では魔法で火を起こすので料理などのとき以外は消すようにしている。
ご飯を食べるとお風呂に入る。そう、お風呂に入るのだ。この前鶏舎を造ったときに余った木材で余っていた部屋に造ったのだ。これにはココナも大喜びだった。やっぱりお風呂に入ると入らないでは疲れのとれ具合が大違いだ。風呂に入って気持ちよくベッドにもぐる。
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