異世界に飛ばされた僕は≪槍術士≫として生きていく

天元神楽

第九話 真実


戻ってきた村長は僕たちの前にお茶とお菓子を置いて席に着いた

「フィーアお前に話しておかなければならないことがある」

村長はそう言うとお茶を一口含み少し何か考えるようなしぐさをした

「・・・」

「・・・」

沈黙が続く しばらくしてようやく村長が口を開いた

「フィーアお前も気になっていると思うが話というのはお前の両親のことだ」

《来たか》

想像していた話に表情が硬くなる

「実はだなお前の両親は王都に向かった」

「・・・は、、」

「・・・え、、」

想像していたものと違う返答に驚く

「フィーアお前には話していなかったがお前の母親は昔、、、」

そう言うとまた一口お茶を含んだ

「昔、聖女をしておった」

「・・・」

二人とも村長の言葉を理解するのにしばらくかかった

「聖女には時々神の声信託が下りてくる」

嵩樹は憤りを感じていた

「つまり、二人はその信託で王都に向かったと、、、娘がさらわれたというのに!」

嵩樹の言葉にフィーアの体が震えた

「まあまて、まだ話は終わっておらん」

その後語られたことは衝撃的な内容であった
フィーアが攫われて救出に向かおうと準備しているとフィーアの母親に信託が下りた
曰く、フィーアは通りがかった男によって無事に村に帰ってくるから心配はいらないということ
異世界から転移してきた者たちがいること
その者たちの所在を神では地上界に対する干渉制限によって全ては把握しきれないこと
信託を聞いたフィーアの母は急ぎ教会本部に知らせるべく旅に出たと言うことであった

《フィーアの両親が救出に来れなかったのってもしかして俺のせえ、、、》

真相を知り顔色の悪くなる嵩樹であった

「タカキ大丈夫凄く顔色が悪いけど」

「うん、ダイジョウブダヨ」

フィーアから心配され片言の返答をする嵩樹

「村長タカキも体調が悪いようですから一度家に帰って今の話について少し考えてみたいと思います」

「そうか、わかった タカキ殿疲れているところすまなかったな」

「いえ、かまいません、、、」

嵩樹はフィーアに連れられてフィーアの家へと移動した

《どうしよう、、、フィーアにすべてを話すべきか、、、でもそれで嫌われたら、、》

「タカキ少しいい」

そんな時フィーアに声を掛けられた

「、、、うん、いいよ」

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果たして嵩樹の運命やいかに






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