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異世界に飛ばされた僕は≪槍術士≫として生きていく

天元神楽

プロローグ 事の顛末

『であるからして、儂はこの世界を・・・』
『このようにして世界はバランスを・・・』
「あの、、、」
『とても重要なことで決して・・・』
「もしも~し、、、」
『儂がいるからこそ世界の安寧は・・・』
「あの!!!!」
『ん? なんじゃいきなり大声なぞ出しおってどうしたというのじゃ』
「さっきから何を言っているのかさっぱりわからないのですが、、、」
『何、分からぬと申すか?』
「はい、、、」
沈黙の中、髭を生やした老人の眼光が鋭く睨み付けてくる
《ヒィー どうしよどうしよ あれ絶対怒ってるよね 黙って聞いてればよかった でも、何言ってるか分からないし どうしよどうしよ》
少年は沈黙の間 生きた心地がしなかった

沈黙を破ったのは老人であった
『そうか、それはすまないことをした、ただ人であるお前に世界の理を説いたところで詮無き事であったな、許せ人の子よ』
「いえ、大丈夫です」
《ああー死ぬかと思った よかった怒ってないみたいで》
言葉とは裏腹に内心ではほっとしている少年であった



「ということは、この世界を管理されているのは貴方であるということですか?」
『その通りじゃ』
しばらく老人と話した少年は老人が何者であるかをようやく知ることが出来た
「すなわち、神様ということですね?」
『うむ、いかにも儂はこのファリウス界の管理者にして槍の神である槍神ファラスである』
《神様きたー でも、ファリウス界って何?槍神ファラスって誰?》
目の前の老人が神様であると理解は出来たが更に聞いたことのない単語の出現に混乱する少年であった
「えーと、ファラス様はこの世界の最高神ってことでいいのですか」
『うむ』
「それで、ファリウス界とは地球のことでいいのでしょうか?」
『然り、ファリウス界には地球も含まれておる 正確には地球を含めた7つの世界によってファリウス界は構成されておる』
《やっぱり地球以外にも世界があるんだ、、、ん?さっき神様、槍の神って言ってたよな、、、》
「あの、、、間違いなら申し訳ないのですが、、、」
『ん?なんじゃ気になることがあるなら申してみよ』
「お、僕がこの空間に来る直前に槍のようなもので刺されたのですが、、、」
『ふむ』
「まさか、そのことにファラス様が関係あったしませんよね、、、」
『その通りじゃ、儂が投げたからの』
「そうですよね、そんなことあるはず、え?」
『驚くのも無理はなかろう、今から説明するゆえ心して聞くがよい』
「・・・はい」
『うむ、ではまずなぜ槍を投げたかじゃが、、、手が滑った』
「え、、、えええええーーーーー!!!!」
『それについてはすまなんだ、じゃがあの槍は元々お主の下に飛ぶようになっておったゆえ遅かれ早かれお主はここに来ておったじゃろ』
「それはどういうことなのですか?」
『お主はこの儂に選ばれたのじゃ、誇るがよいぞ』
「それは、どうも、、、」
『なんじゃ、あまりうれしそうでないの』
《そりゃあ、あんな目にあったら誰だってこうなるよ!》
「もっと穏便な方法はなかったのですか?」
『うむ、あるにはあったが準備に100年はかかる故こうするしかなかったのじゃ、それにあの槍には本来ここに繋がるゲートを展開させる方式が組み込まれておったゆえ、槍がお主に触れた瞬間に発動するようになっておった』
「でも、槍は刺さりましたよね」
『しかり、投擲の瞬間にくしゃみをしてしまっての力加減を間違えてしもうたわい、忌々しい花粉じゃ』
《えーーーーー! じゃあ何か俺は花粉症のせいであんな目にあったってことか!? てか、神様も花粉症になるんだ》
   
     何とも運の悪い少年であった


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次回、ついに異世界へ

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