世界を救ってみませんか?〜異世界だなんて聞いてない!〜

まいたおる

ワンクリック詐欺で異世界召喚!?

 午後4時半ごろ。とある県のとある街。4人の男子高校生が道を歩いていた。

「暇だなぁ」
口を開いたのは獅子内ししない勇輝ゆうき。そう言うと、落ちていた石を思いっきり前へと蹴り出す。
「じゃあ勉強しろよ」
冷静にツッコんだのは朝倉あさくら青葉あおば。首にヘッドホンをかけ、今時の高校生らしくスマホをいじっている。
「そうだよ。来週テストだもんね」
そう言ったのは槻木つきのき陽人はると。自販機で買ったメロンソーダをぐいっと飲み干し、幸せそうな顔をする。
「いや、そうじゃなくてさ。なーんか最近つまんないなぁって」
勇輝がのんびりと応える。
「つまんないって?」
わざとらしく声を上げたのは緑神みどりかみかえで。道端の草をちぎり、気付かれないように陽人の頭の上へ投げ続けている。
なんら変わりの無いいつもの日常である。
「うーん…今の生活に飽きてきたっていうか、」
勇輝が首を傾げながら言う。
「ふーん」
青葉が心底どうでもいいというように返事をする。その隣では頭の上の草に気付いた陽人が不思議そうに辺りを見回し、それを見て楓がケラケラと笑っている。
「あーあ、なんか面白いことないかなぁ」
そう言いつつスマホを取り出し、何気なくSNSを開く。タイムライン警備をしていると、ある投稿に目が止まった。
「うん?『今の生活に飽き飽きしているあなた!あなたこそが世界の救世主です!私たちと一緒に世界を救ってみませんか?』…?」
(なんだこれ?新しいゲームの宣伝か?)
そう思いつつ、そこに貼られていたURLをタッチする。すると、辺り一帯が光の海に飲み込まれた。
「ま、眩しいっ…!」
そう感じた瞬間、意識が遠のいていく。

 午後4時44分、路上の高校生4人組は、忽然とそこから姿を消した。






 どうも、作者のNo.Aです。
 この作品、どうやら見切り発車となっておりまして、途中、強引に話を持って行ったり投稿のペースが落ちたりすることがあります。どうかお許しください。
 皆さまの批評、アドバイス、感想、リクエスト等々なんでも待ってます。いいね、フォローなどしていただくと調子に乗って投稿のペースが上がるかもしれません。ささやかな期待をしております。この作品は皆さまで作る作品です。どんどん遠慮せず盛り上げて下さいな。

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