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はうたゆしか

25 2つ目の石


「おはよう。そんで、俺と来る気になったか」

「……行く」

そうこなくっちゃ、とアレンは牢の鍵を開けた……途端、警報が鳴った。

「おい、どうするんだ。兵士が来る」

「まさか警報が鳴るなんてな。ま、大丈夫だ行くぞ!」

「脱獄だぁぁ!!!」

兵士らが追って来る。

アレンはすかさず、手に電流を溜めると地面に拳をめり込ませた。

バリバリバリっ!!!

電流が伝い、兵士らがバタバタ倒れる。

(強いんだ…この人)

シオンは走りながら、隣を走るアレンを見て思った。

「ここは通さぬ」

「っ!?」

「隊長ぉ!」

最後に立ちはだかったのは、ここの基地の隊長だった。

「どいてもらう!」

アレンは隊長にいっきに詰め寄り、電気を帯びた手でアッパースイングした。

隊長はそれをギリギリかわし、火に包まれ拳を振るう。

アレンもかわす。

「やっば石使い同士の戦いってのはらちが明かねぇな」

アレンの手も赤く染まった。

がっつん!

2人の拳がぶつかる。

「ぐっ……!!」

アレンよ拳が隊長にめり込む。

「火…?!お前、もう1つ石を……!?」

「おしい、これは火じゃない」

ドロっと拳から赤い塊が落ちる。

「マグマのナタストーン……」

シオンが呟いた。

「マグマは火を飲み込む」

アレンはにっと笑った。

「ぐわぁっ!!」

隊長の手についたマグマはすぐ固まった。

2人は走り、門まで来た。

「しばらくはここにいてもらおう」

アレンはマグマで門に壁を作る。

「……殺さないんだ」

シオンが基地を振り返る。

「無駄な殺しはしたくない」

アレンはそう言った。

2人は森の中を進む。

コメント

  • 山椒魚

    アレンつよ!

    0
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