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24 戦う意思
「ナミザ王国1番の博識で石の研究者オリバア・クオンの弟、オリバア・シオン23歳。石の研究のため石を取り扱っているところをシキ軍に見つかり捕獲…」
アレンは何も見ないで、水色頭の俺男ーシオンに言った。
「何がしたい」
「いや、ちょっと資料室の資料読ませてもらっただけよ。そこで俺はお前に提案があってな」
「……」
「俺には今仲間が2人いてな。オリビア王国を目指してる」
シオンが少し動揺した。
「お前もそこに用事があるんだろ?」
シオンの兄、クオンはシキの直接支配の元、石の研究を続けているらしい。
「……ない。兄さんは自分から、シキの元へいった。研究しやすい環境を求めて」
「本当に?……お前も気づいてるんじゃないのか」
「うるさい…」
シキに歯向かえば、きっとシオンも両親も殺されていた。
クオンがシキの命を受け入れたから、今家族は全員生きている。
「ま、俺らは理由はそれぞれだが目的は同じだ。どうよ、一緒に来ないか?」
「……本当にあのシキを倒すのかよ」
「そのつもりだ」
アレンの目には強い意志が宿っている。
「なんで僕を?」
「別に、お前の頭を利用するとか、石のことを聞き出してやろうなんて思ってねぇよ?…お前の目が生きていたから」
「?」
「他の反逆者も数人見た。でも、お前だけだった。目にまだ戦う意思があるのが」
アレンはにっと笑う。
「明日、また来る。この基地にもう用はないからな。長居したくない」
アレンはそう言い残し、出ていく。
(戦う意思……か)
シオンは小さく舌打ちした。
戦うのは止めようと決めたつもりだったが、目は嘘をつけなかったらしい。
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