作成中止

はうたゆしか

16 死の未来


「サヤカは関係ない!この騒ぎで起きてしまっただけだ!俺たちは3人でこの計画を立てた!」

サイキが慌てた口調でシキに叫ぶ。

「サ、サヤカは」

「それ以上言う必要はない。サヤカ、お前の答えなら見えている」

また、シキの胸元で石が光る。

「お前は反逆者」

「きゃああああっ!」

シキは入口に立っていたサヤカの後ろにすばやく周り、小刀をクビに突きつける。

「お父様ぁっ……!?」

「サヤカ!!」

サヤカの目から涙が落ちる。

シキは父なんかじゃない、そう思った。

「サヤカは反逆者じゃない。サヤカは何も知らないんだ!」

「騒ぐな。もう何を言っても無駄だ。お前らの未来は死。私の見る未来は絶対だ」

シキはそう言い、自分らと兄と兵士の間に火をおこした。

「嫌っ!お兄さま!!」

サイキらは兵士を振りほどき、火傷しながらも火の壁を乗り越えてきた。

3人の兄が、シキを抑えこみサヤカは解放された。

「サヤカ!逃げろ!」

騒ぎを聞きつけ、駆けつけた召使いや兵士らは混乱している。

どちらを助けるべきなのか、分からないのだ。

「助けて!みんな、お兄さまたちを助けてええええ!!」

どんどん炎が燃え上がる王室へむかって、サヤカは叫ぶ。

「なにをしている!お前たち!こやつら息子は反逆者。サヤカは拘束しておけ!逃がすな!」

シキは兄3人を振りほどく。

「お兄さま!」

「よいタイミングだフウレン」

シキ軍・軍隊長フウレンが、次男と三男を剣で刺していた。

「我々は王に背くものを排除するまで」

フウレンの目が光る。

「くっ……」

サイキが唇を噛み締める。

シキは瞬時にサイキの胸ぐらを掴み、喉元に小刀を突きつけた。

「残念だ、サイキ。お前に跡継ぎを任せ、世界の未来をまかせる予定だったが」

「あなたが作った今の世界の未来など知れている。跡を継ぐつもりはない!!」

「そうらしいな、愚かな息子よ」

シキはサイキの肩に小刀を刺した。

「ぐっ……っ」

「ここで死んでもらう」

「お兄さまあああああ!!」

「作成中止」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く