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はうたゆしか

11 仲間の秘密


「っ…………あり?」

ミヅキはとぼけた声とともに後ろを見る。

痛みはない。

「ったく、世話が焼けるねお前らは」

「アレン!!」

ナイフが突き刺さっていたのは、アレンの左腕だった。

アレンはすかさず、腕を下げて顔をしかめながらもナイフをぬき、シキの男を蹴る。

「アレンなんで、」

「気まぐれで着いてきたらピンチっぽかったから?ここを離れるぞ2人とも」

アレンがそう言うと、3人は出口へ走る。

倉庫から離れた縦物の屋上まで走った。

「アレンさん、腕…」

「ん、気にするな。骨までいってない」

アレンは自分の服の袖を破り左腕に巻く。

「それより、ききたくてね。サヤカ」

アレンの目も、ミヅキの目もサヤカに向いていた。

「……話すわよ、ちゃんと……」

「全部とは言わない。俺もお前らに言ってないことはあるしな」

アレンが腕を組む。

「アレンは何も教えてくれねーじゃん…」

ミヅキが不満そうに口を尖らせる。

「……話すときがきたら言うさ」

「そーかよ」

ミヅキの口はやっぱり尖ったまんまだった。

「私は今話す。ありのままの私の過去を」

サヤカは静かに目をつむる。

「私のラストネームは━━」

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