皇子様にスルーされたら、ヤンデレ騎士?に愛されました

ブラックベリィ

035★説明プリーズ、アラン様


 ドレスに宝飾品、クチュリエっていう存在に気を取られている間に、測られたようでした。

 ほっとします…アラン様…ありがとう…。
 これで終わりって思っていたら………。

 侍女?の集団があらわれましたよ。
 何なんでしょうか?

 年齢は、いまひとつわかりませんが………。
 全員が髪を結い上げていますし、耳に普通のピアスをつけているので、既婚者だってわかりますけど………。

 首を傾げている私に、アラン様が話しかけてきます。

 「紫音
  フレデリカだ」

 「姫様
  フレデリカと
  申します

  私は
  ランドール様の

  ご幼少時の
  乳母でしたが

  現在は、この宮の
  侍女長です

  休んでいる
  者以外の侍女は
  ここにおります

  見ておわかりと
  思いますが
  全員が既婚者です

  この宮で
  ランドール様に

  使えている
  侍女一同

  姫様に
  お仕えいたします」

 その発言に私が驚いていると、アラン様から助けがありました。
 
 「頷くだけで良いんだ」

 「…………」
 
 フレデリカさんは、アラン様と同じ色の髪と瞳の持ち主でした。
 後で、アラン様に聞いたら、乳母は、乳を与える子供と同じ属性を持つ者がなるんだって………。

 理由は、子供なんで成長途中に魔法が暴走(子供なのでそこまでの魔力量は無いから)が多々起きるそうです。
 その時に、少しの間でも止められるようにって意味だそうです。

 私は、ざっとアラン様に使用人の説明を受けました。
 フレデリカさんが用意した紅茶を飲んで、ちょっと落ち着きましたので、今日の召喚について聞いてみました。
  
 「アラン様
  異世界から

  花嫁を
  召喚するのは
  何故ですか?」

 できれば、きちんと説明して欲しいです。
 いや、なんとなくは、召喚理由がアラン様との会話で予想できましたけど、実際は?

 だって、たしかにアラン様がすぐに拾ってくれましたけど………。
 あのキラキラ皇子様達には、完全にスルーされましたから………。
 その腰巾着、もとい、おつきの者達、たぶん高位貴族?にまで、スルーされたんですよ。

 ちょっと…いや、かなり、あんな扱い(スルー)されると、やっぱりくやしいし、ムカつきます。
 勝手に召喚(人攫い)しておいて、アレはないでしょう、マジで……そりゃ…あの美少女達に比べたら、デブスですけどね。

 そんな私の質問に、アラン様は、いままでの甘ったるい雰囲気を綺麗に消して、鎮痛な表情で答えてくれます。
 どうやら、真面目な話しになるようです。

 「まずはじめに、この国の
  皇家の血を引く者と
  異世界の姫は

  子供を作る相性が
  滅茶苦茶良いんですよ

  この国や他国の女性達と
  婚姻して出来た子と
  異世界の姫ともうけた子の

  資質を比べると、はるかに
  多くの健康で頭脳明晰で
  魔力に溢れた子供が
  得られるんです

  この世界では、残念ながら
  内在する魔力量の格差が
  ありすぎると

  閨を共にするコトすら
  出来ません」









コメント

コメントを書く

「恋愛」の人気作品

書籍化作品