皇子様にスルーされたら、ヤンデレ騎士?に愛されました

ブラックベリィ

032★そうですね、謁見用にドレスが必要ですね


 「うっ…いっ…
  言わないで

  くだ…ください…
  よぉ~…」
 
 「ふふふふ……
  静香の身体は

  全部見ましたよ
  今更でしょう?」

 私の身体を、いやらしく愛撫しながら、洗ってくれるアラン様は悪魔です。
 清らかだった私は、今日…一日だけで、彼氏居ない暦=年齢を終了して、大人の階段をかなりの勢いで登っていますよ………ええ、本当に。

 乙女から女に変わるという屋上には、まだ上っていませんけど……それは、アラン様しだいです。
 私は、アラン様の誘惑と…その愛撫による快感に、とぉ~っても弱いので、簡単にうんって言って、乙女を捨ててしまいそうです。

 同年代のすすんだ子達も、こんな感じで大人のエロイ男に堕ちたンでしょうか?
 今でもかなりヤバイですが…お腹のお肉を見せたくないという思いが、私の理性を…がっつり保障していますから………。

 「それでも
  恥ずかしいんです」 

 イケメンで肉体美を誇るアラン様は、黒い微笑みを浮かべて忘れていたコトを思い出させてくれます。

 「そうですか

  それでは
  レスを作る為に

  サイズを
  測るんですが

  下着もドレスに
  合わせて作ります

  その為
  全裸でサイズを
  測ります

  勿論
  私の静香の肌を

  見ても良いのは
  女性のみですから

  男性を連れて
  来ないように

  クチュリエの工房に
  依頼しましたよ」

  うふふ………ドレスですか………そうですよね…はぁ~……。
 召喚された者として、皇帝陛下に…謁見するんですものねぇ。
 ドレスは必要ですよねぇ~………いえ、理性では判っているのに思考では、拒否感ばりばりですよ。

 地味で影が薄い、デブスな私が……オートクチュールのドレスを着るなんて、ありえないです。
 その上で…どこを切ってもイケメンなアラン様と一緒に、皇帝陛下に謁見するなんて………何かの間違いって思ってしまうわ。



 まして、一般庶民の私がドレスを着るなんて………。
 いえ、アラン様にドレスを作ってもらうなんて……まるで醜い寄生虫…ですね。
 アラン様が、私の為に呼んでくれたクチュリエ達も、こんなデブスのドレスを作るなんてやってらんないって思うよ。

 なんか、私の為にすみませんって、土下座したくなってきました。
 どんどん暗い方に思考が流れて、ループしてしまいます。
 無限ループを繰り返し、開き直りに達するまで結構掛かりました。

 皇帝陛下には、必ず会わなければならないし、会うなら異世界召喚された ばかりでどたばたしていたからって、言い訳の聞く今日の方が良いってね。
 やっと私の中で、ドレスを作ってもらう折り合いが付いたのは………。
 何故かガウンを着てアラン様のヒザに座って、髪を梳かしてもらっている時に、私は意識を現実にもどしましたよ。
 そうですかアラン様ってば、私を思考停止させるって技を使ってくれましたねって思いました。

 この宮の主であるアラン様に、傅かれている私の目の前には、クチュリエさん?らしき集団がいましたとさ………。
 その集団にアラン様は、傲岸不遜で皇族らしい?冷たい口調で言います。







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