皇子様にスルーされたら、ヤンデレ騎士?に愛されました

ブラックベリィ

024★気が付いたら、移動してました


 そして、私は、見知らぬ天井………もとい、天蓋ベットを見詰めています。
 はぁ~気絶している間に、アラン様の宮に連れ込まれてしまったんですね。
 お陰で、あの美少女達が、どの皇子様(仮)の所に行ったかもわからない状態ですね。

 だからって、それを誰かに聞きたいとも思いません。
 だって、私の未来は、アラン様と一緒だってわかったから………。
 だからこそ、彼女達とは会いたくありません。

 なんと言っても、彼女達は一緒に召喚されたのに、私を完全にスルーして、居ない者扱いしたんですもん。
 つーか、本気で虫………じゃなくて、無視されたんですよ。

 いや、たしかに私は影が薄いところありますけどね。
 じゃなくって、アラン様ってイケメンだから………。

 こっち(アラン様)に気付いたら、絶対にアプローチしてくると思うんですよ。
 なんと言っても、どちらもあっちの基準でいえば、かなり極上の美少女でしたから………。

 存在を気付かれたら、絶対にアラン様との間を邪魔されそうだなぁ~って思うので………。
 美少女達とは、別行動の方が良いですよね。

 なんて考えていると、天蓋ベットのカーテンが開いて、アラン様の顔が見えます。
 アラン様は、相変わらず乙女ゲームの攻略者並というか、超えているかも知れないというほどのイケメンです。

 なんか、天蓋ベットのカーテンを開けている姿は、ヒロインとピーなコトをした後のスチルのようです。
 眼福のひと言ではすまないです。

 それも、蕩けるような甘い顔と優しい声で私に話しかけてきます。
 萌え死に?燃え死に?のどちらでも合いそうです。
 はうぁ~……何度みても、イケメンで…イケボですよ。
 
 「静香
  目が覚めたようですね?」

 アラン様は、優しいし、帝都騎士団団長だけあって行動力も権力も地位もありますし、皇族という血統も良いとぉ~っても優良物件です。
 それなのに、中身はちょっと残念系です。

 なんと言っても、ロリコンのデブス専という特殊な趣味の持ち主で、私と結婚したいと言ってくれる大切な恋人?です。
 思わずその綺麗な顔に見とれてしまい、返事が遅れてしまいました。

 「あっはい
  起きています」

 うぅ~ん………アラン様のイケボと、その微笑みにクラクラしますね。
 だって、私に優しいんですよ。

 ある意味で、キラキラの皇子達(仮)にスルーされて良かったかも………。
 キラキラの皇子達(仮)のイケメン度は、影薄のデブスな私の苦手意識をザクザクに刺激してくれますから………。

 まぁ、キラキラの皇子達(仮)とは違った意味で、アラン様は超越しすぎて、畏れ多いんだけど………いや、マジでそう思うんですよ。

 だって、特殊趣味を私に公言してくれた上で、はっきりと私を恋愛対象として見ていると言ってくれたので、かなり平気になりました。

 じゃなくって、まだ頭が少しぼやっとしている寝起きの私に、アラン様は優しく語りかけてくれます。

 良かった、もう怒ってはいないようです。
 本音を零さないようにしなくては………。

 「くすくす……
  では、一緒に

  アフタヌーンティーを
  どうですか?」

 はぁ~……その微笑みに……ときどき、真っ黒になりますが……見とれてしまい、ドキドキしてしまいますよ。
 だって、本気でイケメンのイケボですモン。

 某死神マンガのメガネを外したあの方並ですよ………いえいえ、あの方を遥かに超えてますね。
 主人公との萌えが……じゃない、今は目の前のコトに意識を集中しないと、本音ボロッの二の舞です





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