皇子様にスルーされたら、ヤンデレ騎士?に愛されました
015★周囲にスルーされる間に、どんどん外堀を埋められてます
いたいけな少女というよりは、イタイオタク少女な私には、ランドール様は強敵過ぎます………もう、どうやっても敵う気がしません。
そんな私にお構いなしで、ランドール様はくすくす上機嫌で笑っています。
だから、思わずランドール様を見上げてしまいました。
すると、ランドール様は、私に視線を合わせ蕩けるような顔でにっこり笑ってから、何かの呪文を唱えます。
「○○○○」
何を言っているのか?さっぱりわからない呪文が終わると、私の周りに暖かな何かが纏わり付きます。
そして、ふんわりと空気?に抱き上げられて、私はまた立て抱っこ状態になりました。
そうなると、ランドール様の綺麗な顔がドアップで私の眼前に迫ってきます。
これは、また、ハードなキスをされるのか?って思い焦ってジタバタしました。
さっきは好奇心の方が優先されましたが、今回は羞恥心の方が強いので、慌てて無意識に身を引こうともがいていました。
好奇心は猫をも殺すって言葉を、実感した後ですから………(大汗)。
そんな哀れな私に、ランドール様は、耳をハミッと軽く噛んだり、舐めたりしながら甘く囁いてくれます。
その…舐めてみる齧ってみるはやめてください、お願いします(涙)。
ランドール様、清らかな乙女の心臓を止める気なんですか?
私、質問していませんよ。
ただ、ランドール様のしたことに抗議しただけです。
だから、口を塞ぐ必要は無いと思います。
「ラっランドール様……わ…
わた…私の…みっ耳をぉ~…
かっ…か…噛まないでください
お願いしますぅ~………
や…やめて…くださいぃ~」
するとランドール様は、色っぽくてそれでいて黒くて蕩けるような微笑みを浮かべて言います。
「姫…止めて欲しいなら…
真実の名前を教えてください
ファミリーネームはいりません
姫の名前だけ教えてください
それなら良いでしょう?」
あっ…やっぱり…さっき偽名を名乗ったコトを、根に持っていたんですね。
せっかく考えた偽名ですし、名取りも怖いのでやんわりと拒否させてもらいます。
「えっとぉ~…まっ周りにいる
騎士様達に聞こえたら嫌なので
言いたくありません」
私が拒否するとランドール様は、真っ黒な微笑みを浮かべて言います。
「わかりました…ならば
遮音壁を張ります」
ランドール様ってば、私の名前にそんなにこだわっていたんですか?
なんて考えていたので、その発言に驚いてしまい私は、呆然としてしまいました。
「えっ?」
そんな私にお構いなしで、ランドール様は呪文を唱えます。
「○○○○○」
すると、今まで聞こえていた馬の蹄の音や馬の呼吸音、風の音や街道を行きかう馬や馬車の音も、街の音も消えてしまいました。
嫌な予感をひしひしと感じた私は、ランドール様に話しかけます。
「あっ…あのランドール様?」
焦っている私にお構いなしで、逆らうことを絶対に許さないという雰囲気を滲ませて、ランドール様が私の耳に息を吹きかけながら言います。
「さぁ…姫…約束でしたよね」
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