初級技能者の執行者~クラスメイトの皆はチート職業だが、俺は初期スキルのみで世界を救う!~

出無川 でむこ

第41話 新しい目標の話

月ノ城さんの事件から一カ月半を経とうとしてた。
俺はそんな中、雷嘉さんに修業の相手をしてもらっていた。
何故、雷嘉さんだって?
そりゃあ、一番教えるのがうまかったのもある、なんせ一ヶ月で30LVから80LV代まで引き上げたのだから。


現在、俺はもう少しで100LV代に突入しようとしていた。
ステータスは相変わらずゴミなんだけどな!!




森の中で剣撃の音が鳴り響く。
美しい自然の中で互いの剣がぶつかり合い火花を散らしていた。
そんな俺達は2時間ぶっ続けて、打ち合いをしていた。



「ふぅ、今回はここまでです。」


「ぜぇぜぇ・・・・、あ、ありがとうございました。


体力の限界だ、流石に2時間ぶっ続けてきつかった。
疲れた俺は寝っ転がる様に倒れた、そんな俺を見た雷嘉は見上げるように顔を覗いた。
若干、無防備なのかスカートの中が見えそうになったから、俺は顔を横に逸らした。
というか、見た瞬間に何故か雷嘉以外の誰かに殺されそうな気がした。
そんな状態で俺は"殺気"に怯えながら雷嘉は話しかけた。


「お疲れ様です、クロスギさん、あれから見違えるように大分強くなりましたね。」


「まぁ、大体は新しいスキルのおかげなんだけどな」


そう、この一ヶ月間は使ってないスキルの練度を上げていたのだ。
その結果、いくつかスキルを覚えた。


『千手観音(せんじゅかんの)』
スキル『千手』から進化したスキルだった。
千手の効果を向上させつつ、戦闘を効率化させる効果が付与されたのだ。
そのおかげで、攻撃の隙を少なくさせることができた。


次に覚えたのは『千手魔法・無属性』
今覚えている、初級魔法の全てを練度最大にさせた事で覚えた魔法だった。
大賢者の疾嘉に聞いても


「千手魔法とか初めて見たの、というか無属性魔法とか初めて見たの」


と言われ、実際に使ってみたのだが・・・。
発動しなかった、探求の千里眼で調べても「これは無属性魔法です」と一言しか書かれていなかった。
今の俺じゃ使えないようだ。


んで、最後に『成長・Ⅲ』
これはいつの間にかなっていたぐらいにしか分からなかった。
能力は変わらない為、以下省略である。


俺の戦闘スタイルは相変わらず、沢山スキルを使う事だった。
そして、低いステータスを強化魔法で補うことだった。
これをやって、雷嘉さんと打ち合いが出来るようになったぐらいだった。


「さて、ご飯食べにいきましょう」


「あぁ、何時もありがとうございます。」


「いえいえ、ではそれではお先に失礼しますね。」


そう言って、雷嘉さんは武器をしまって、その場で一瞬で消えた。
相変わらずとんでもないスピードだ・・・、あれで"走ってる"のだから。


「さて、俺も食堂に行って食べに行きますかね!!!」


立ち上がる、寝っ転がっていたのでコートに土が付いていた。
俺は土を払い、修業場から出て行こうとすると耳元から声がする。



「(おーい、聞こえるか旦那!)」


耳につけていたイヤホンから声が聞こえる。
声の正体はハグレだった。


「どうした、ハグレ?」


「(実はだな!旦那の為の新しい武器ができたんだ!!だから、来てくれないか!)」


丁度、一カ月半前にファフニーと一緒に武器を作ってもらっていたのだ。
俺はその話を聞いてすぐに向かうことにした。
だって、自分の武器だよ?楽しみに決まってるじゃないか!


俺は修業場からでてエンジニア室に向った。



―――――――エンジニア室



「旦那!待ってたぜ!!」


「おうよ、同じロマンを求める同士だろ?すぐに駆け付けるさ」


俺とハグレはいつもの挨拶を交わす。
挨拶を交わすと後ろからファフニーが出てくる。


「主人ー!!会いたかったのだー!」


ファフニーは俺のお腹に目掛けて突進するように抱き着く。
その際、ファフニーの頭が俺の溝にめり込むように衝撃が走る、ここで気絶してしまってはならないと踏ん張った。


「ひ、久しぶりだな、取りえず離れてくれ、苦しい・・・」


「分かったのだー」


ファフニーは離れる。
ハグレは後ろから、微笑ましいように眺めていた。


「ところで、新しい武器は何処へ?」


「そう、焦るなって!今出すからよ!」


「おー!だすからよー!」


ファフニーはハグレの真似をして、ハグレはッニと笑いながら後ろの部屋に入り武器を取りに行く
ファフニーは何故が誇らしげに鼻息をフンスフンスと音を鳴らしながら胸を張っていた。
しばらくして、相変わらずの黒いアタッシュケースを部屋から持ってきてカウンターの前に置いた。


「さぁ、お披露目だ!」


ハグレはアタッシュケースを開けると、鞘と刀が綺麗に並んでいた。
刀の刀身は美しく、刃先は微かに蒼く、光に当たると妖しく光る。
鞘は黒く、左から右へと視線を動かすと鱗だろうか?鱗が鞘を守るよう包んでいた。
そして、何よりもこの刀は脈を打つように生きてる感じがした。


「どうよ、これは間違いなく最高傑作だ。ファフニーの嬢ちゃんおかげだな!」


「おかげだな!」


二人は両手を腰に手を胸を張る。
たしかに、ハグレが作ってきた中でクレナと同じぐらいの可能性を秘めていた。
俺は刀を手に取り振る、刀は俺の動きを合わせてくれるように動いているような気がした。


「ハグレ、ありがとう、間違いなくハグレは世界一の職人だ。」


「旦那に言われると照れるぜ!ちなみに方の名前は竜刀「シグルート」だ!」


シグルート・・・、そうかそれが刀の名前か。
すると、ハグレはまだ何かを出してきた。


「おっと!これもやるよ!実はな嬢ちゃんの鱗が新しくなったから落ちた鱗を使って防具をつくったんだ!」


そう言って、出されたのは何時ものコートなんだが、コートに触れるとなんだか変な感じがした。
これが竜の生命とか魂の輝きとやらだろうか?
とりあえずありがたく受け取ることにした。
すると、後ろからドアが開く音がした、
振り向くと、クレナ、アイリス、疾嘉が立っていた。


「どうしたんだ?」


「ヨウイチ・・・疾嘉が次の任務らしい・・・。」


次の任務か・・・新しい武器も手に入れたし、良いタイミングだった。
すると、疾嘉は前に出て話はじめる


「この間、貰った黒い石を解析結果でたのん。」


どうやら、俺が渡した黒石がなんなのか分かったらしい。
一体どうなる事やら・・・


「まず、ウサさんは救えるかどうかですねー、結果的にはー」


「結果的には?」


この場いる皆に緊張が走る。


「はい、救えますねぇ」


良かった、月ノ城さんは救えるようだ。


「ただ、その為には色々必要なんですねぇー」


「と、言いますと?」


すると、ここで疾嘉の顔つきが変わる。


「はいー、あの石は元々4大魔獣から出来た"四淵石"と言いますなの、4大魔獣に召喚された魔物にだけ体内に埋め込まれるなのですよー、なぜウサさんがそれが出来たのかわかりませんがウサの中に入っている体内の四淵石を壊せばいいのですがここからが問題なのですよ」


「その問題とは?」


「はいー、埋め込まれた四淵石は心臓を浸食されるのですよ、なので戦闘でウサさんが苦しみだしたのそのせいかもしれないですねえ」


俺はあの時、最後に自分の胸を押さえていると所を思い出す、あそこに四淵石が埋め込まれているのではないかと予測をする。


「はいー、なので普通に壊してしまうと心臓事、破壊されかねないので、特殊な方法でしか救えないのですよ。」


「その救う方法とは?」


「結構、難しいですけどいいですかー?」


命を救ってもらった、恩返しはまだ終わっていないんだ、それにまだ救える希望があるのなら戦うしかないだろう。


「大丈夫だ、教えてくれ」


「じゃあ教えますねぇー、黒杉さんはまず4大魔獣と戦ってもらいますー」


ん?4大魔獣と戦う?


「そして、4大魔獣の媒体となる物を持ってきてほしいのですよ。」


うん、なるほど、これは険しい道になりそうだ。
というか俺の命は持つかどうか怪しい・・・。


「そして、魔王の血を持ってきてほしいのですよー」


「え?マジで言ってんの?」


「はいー、ウサさんの体内にある四淵石は特殊でサンクくんが撃った時に着いた血が付着した弾を解析した結果、強力な呪いが付与されていましたなの、その呪いを解除するためには魔王の血が欲しいのですのー。」


なるほど、救える方法はあるというのそういうことだったか・・・。


「どうします?」


疾嘉は俺の顔を見て再度聞く。
クレナとアイリスは不安そうに俺の顔を見つめる
ファフニーは何だかわかってなさそうだけど、俺の後ろに隠れた。


(普通なら、行かないだろうな)


だけどな、俺は諦めが悪いんだ、最終的には4大魔獣と戦わなければいけない。
なら、やる事は一つ。


「あぁ、やってやるさ、俺が全部救ってやるさ、ここで諦めてたまるもんか」


「分かったなの、なら出発は一週間後なの」


「場所は?」


「最初の目的地は北の国、荒れ狂う極寒の雪の都市『スノーガーデン』なのです」


こうして、俺達の新しい任務が始まったのだった。



―――――フィルネル王国


「さて・・・、行きますか」


私は荷物をまとめる準備をした。


「ミハエルさんには挨拶はしておかないとだなー」


時計をみれば朝6時だった、私にしては珍しい時間に起きたと思う。
私は理由があって、この王国からしばらく出ていくことになったのだ。


「目指すのは、雪の“聖”都市『スノーガーデン』」


私はミハエルの店によって、旅に出たのだった。

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