初級技能者の執行者~クラスメイトの皆はチート職業だが、俺は初期スキルのみで世界を救う!~

出無川 でむこ

第35話 試し撃ちとベタな展開の話

俺達はフィルネル王国付近に現れると聞いて、サンクと一緒に黒い車に乗って、向かうことになった。
助手席にはアイリス、後ろにファフニーとクレナ、サンクの順番に乗っていた。
車には初めて乗るのだが、千手の効果で普通の運転は出来るようだ。


運転して30分後、アイリスはグロテスクの状態になっていた。


「ウッ・・・ッフ・・・」


すまないな、アイリス・・・。
後ろから、クレナがアイリスに声を掛ける。


「情けないわねぇ、まさかアイリスの弱点がこんなにも身近にあるとは・・・」


「むしろ、貴方たちが平気なのが不思議・・・ウッ!」


「何言ってんのよ、武器状態の方がもっと激しいのよ?このぐらい平気よ。」


まぁ、クレナは武器状態で毎日振られているからな、考えてみると普通だな。
あとこのままじゃ、ヒロインがゲロインしてしまう。
俺は一旦、車を止めることにした。
アイリスは急いで、森の奥に行った。


「主人、アイリスはどうしのだー?」


「ファフニーは気にしなくてもいいぞ」


聞くな、アイツの尊厳を名誉を守るために言わないで置いた。
ファフニーはふーんって言いながら車に戻った。
というか、ファフニーも車は平気なのか、さっきから後ろではしゃいでたし。


しばらく、するとアイリスはスッキリした顔で
あぁ、こいつ我慢できなかったか・・・。


「ヨウイチ、もう大丈夫」


「お、おう」


そんな、キリッとした顔で言わないでくれ。
吹き出しそうになる。
俺達は再び、車を発進させた。


――――30分


「フーフー・・・」


「大丈夫か?車止めようか?」


「大丈夫・・・ウッ」


案の定、グロテスク状態になってしまった。
車に慣れるのにはもう少し掛かりそうだな。
しばらく走らせていると、フィルネル王国が見えてくる。
ここからは、歩いていく事にした。


「アイリス、ここからは歩いていくぞ。」


「はい・・・」


やっとかと言わんばかりの顔をして車から出る。
アイリスは背を伸ばして、気持ちよさそうに自然の空気を吸う。
すると、茂みの奥からガサゴソと音がした、後ろを振り向けばそこにはゴブリンが5匹程集まっていた。


そのまま、アイリスに飛びつくが、発砲音と同時に頭がザクロをまき散らして吹き飛んで絶命した。
アイリスの目を向けた先には、昨日ハグレから貰った拳銃を持った俺が立っていた。
ゴブリンは目の前に先ほどまで生きていた仲間が頭がなくなってる事に混乱した、恐怖を覚えたゴブリン達は逃げ出そうとした。


「アイリスに手を出そうとしたから、お前らは死ね」


そのまま、『収納』から手榴弾を取り出す、ピンを抜いてそのまま投げつけた。
ゴブリンの悲鳴は爆発音によってかき消された、ゴブリン達の肉片が飛び散った。
腐臭が凄かった、しかし肉は次第に溶けて消えていった。


「アイリス、死体を燃やしておいてくれ」


「了解」


そう言うとアイリスはゴブリンの死体を魔法で燃やす。
改めて、魔力使わないでこの威力を凄まじいものだった。
魔力の少ない自分にとっては良い恩恵だった。


しばらく、歩いているとフィルネル王国の門についた。
俺は自分の顔を知られないようにフードを深く被った。
サンクが先頭になって門番の前まで近づいた。


「止まれ、通行証か冒険者カードを出してくれ。」


「分かりました。」


すると、サンクはカードらしきものを取り出した。
門番は「よし、入れ」と言って俺達はフィルネル王国に入る事できた。
相変わらず、賑やかな国だ。
さて、ここからどうするかなんだが、サンクが提案を出す。


「ここからは別行動しましょう、何買ったらこの通信機でいつでも連絡取れますので。」


悪い案ではなかった、こうして俺達はサンクと別行動になった。
ファフニーは俺の裾をひっぱる。


「どうした?」


「主人!あれ食べたい!!」


そういうと、振り向くと屋台があった。
このまま、暴れられたら困るし、素直に3人分買っておくことにした。
俺は屋台の肉串を買うことにした。


「おやじ、3本くれ」


「あいよ、銀貨9枚な」


俺は袋から銀貨を取り出し渡す。
毎度ありと言って、俺は串焼きをもらった。
3人に串焼きを渡す、しばらくは大人しくなるだろう。


「さて、ここからどうやって情報を集めるか…」


むやみに探し回るのは怪しまれるのは嫌だからな、ここでは定番の酒場に行くことにした。


「おやじ、酒場はどこにあるんだ?」


そう言って俺は金貨1枚渡した。
驚いた顔をしたが、金貨を受け取っていつも通りに戻った。


「それな此処の通りをまっすぐ行くといいさ、あぁでもな。」


するとおやじが耳元で話す。


「だが、酒場と言っても色々あるが情報を集めるならこことは逆の方向に良い酒場がある。
そっちに行くといいさ。」


「俺が良く情報を欲しいと分かったな。」


「なぁに、俺はいろんな客を見てるんだ、お前さんのような客は何か嗅ぎまわってんだろ?」


随分とこのおやじは頭が回るようだ。
おやじはッフと笑って言う。


「金貨も貰ったし、誰にも言わんよ、さぁいったいった。」


俺はおやじにお礼を言って、教えてもらった酒場に向うことにした。
歩いて10分、ここか例の酒場だろうか?
俺は中に入ると、ガラの悪い男達が一斉に俺達睨む。
俺は気にせずに、カウンターの方に向い座る。
すると、オールバックで黒髪のバーテンダー服を来たの男性がコップを磨いていた、ここのマスターだろうか?
マスターらしき人が言う。


「すまねぇな、お酒しか置いてないから子供には出せないぞ。」


「いや、実は色々聞きたくてな」


そう言うと、金貨5枚を出す。
すると、マスターは金貨を受け取り話はじめる。


「何を聞きたいのでしょうか?」


「黒いフードを被った人物を見かけてないかを聞きたい。」


おれは胸ポケットから写真を取り出してマスターに見せる。
マスターは写真を見つめ、話はじめる。


「ふむ、ちなみにこれはいつの写真でしょうか?」


「3ヶ月前だ」


「3ヶ月前ですか、残念ですが見たことないですが、心当たりはあります。」


どうやら、マスターには3ヶ月前に何か心当たりあるそうだ。
すると、マスターはカウンターの下から箱を取り出してくる。
箱を開けると、黒く禍々しい石が不気味に淡い光を放っていた。
俺はこれを何処か見た事ある。
すると、ファフニーとアイリスが反応する。


「ヨウイチ・・・、この石すごく嫌な感じがする」


「主人、私もこの石は危ないです感じがするのだ」


それは本能的なものなのか、自然に身を構えていた。
クレナは黙って見つめてた。
俺はマスターに聞いた。


「これは一体何処で?」


「実はこの3ヶ月間、魔物襲撃か多いのです。その度にこの国の勇者様達が撃退してますけども
その時にこの店に魔物が入店しようとしてましたので、取り合えず撃退したときにその魔物から出てきました。」


成る程、というかここのマスターは戦えるのか・・・。


「何故、この石を私に見せる?」


「おや気づいていないのですか?」


そう言って、写真の男のフード辺りに指を差す。


「この石と同じオーラを感じませんか?」


正直、写真越しだから分からなかったが、確かに感じるまではないが、同じ雰囲気は出してた。


「もし、この方が魔物を生み出しているとして、魔物の痕跡を辿れば見つかるのではないでしょうか?」


「成る程、ありがとうマスター」


「いえいえ、お役に立てて良かったです。」


俺が立ち上がって、アイリスの方向を見ると、厳つい男達がアイリスに絡んでた。
すると、アイリスはこっち見る。


「おいおい!ねーちゃん!俺と一緒に良い事しようZE!!」


「悪いようにはしねぇからYO!!」


「ヨウイチ・・・どうする?」


最後の語尾は気にしないようにした。
面倒事を増やしたくないから、早く出ようとしてアイリスの手を引く。


「行くぞ」


「うん・・・!」


すると、男達は俺の態度を見て癪に障ったのか、俺を止めようとした。


「おい、兄ちゃんよぉ、それはないZE、今いい所だったのによ。」


「そうだYO!、俺達を誰だと思ってやがる!」


「いや、知らないけど・・・」


おいおい、こんなベタ展開あるのかよと思う。
すると、テーブルに座っていた男達が立ち上がる。
男達は一斉に武器を取り出した。


「ヨウイチ?」


アイリスは俺の方見て、こいつら殺す?って言う感じに俺の名前を呼ぶ。
俺はため息をして、アイリスに言う。


「殺しちゃ駄目だからな?」


「分かった・・・」


なんで、そこで残念そうになるんだ・・・
俺は問題を起こしたくないんだ。


「くそ!舐めやがって!野郎ぶっ殺ししゃあああああああ!!」


そう言って男の一人がナイフを持って俺に攻撃してくる。
しかし、アイリス目の前に出て、男の付き出した腕を掴んだ。
その反動を利用してそのまま地面に叩きつけた。
地面は木材で出来たので、そのまま地面に穴をあけて男は埋まったまま気絶した。
というか死んでないか?大丈夫かこれ?


「あ、あにきぃいいいいいい!!」


「悪いなマスター!これで勘弁してくれ!」


俺は金貨の入った袋をカウンターに向って投げた。
マスターは金貨袋を覗いて、手でOKサインを貰った。
じゃあ、マスターの許可を貰ったところで、店を壊さないように相手をした。


ここからは、一方的な蹂躙だった。
クレナはあくびをしながら、刃で男達の服をビリビリに破いたり。
ファフニーはお遊び感覚で男たちは壁に叩きつけられり
俺はとりあえず、手刀で男たちを気絶させた。
その後、収納からロープを取り出して全員を縛った。


「全く、面倒ごとに巻き込みやがって・・・、マスターすまねぇな」


「いえいえ、最近はこの人たちに荒らされて困っていた所なんですよ。
私、一人じゃどうすることもできないので」


良く言うぜ、一人でもなんとかできる癖に・・・
俺は解析を行っていたのだ。


【ミハエル=バートン】


職業:不明 LV130


HP 不明
MP 不明
SP 不明


スキル
不明


パッシブ
不明


俺はマスターには敵対はしない事にした。
LVと名前以外全部分からないとかなんだよ!
大体はこのマスターのスキルの能力だろうな、探求の千里眼でも見れないってことは、それ以上の上位のスキルをマスターが持っている事になる


後から、聞いたがこいつらはこの辺を荒らしている盗賊団だったらしい。

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