初級技能者の執行者~クラスメイトの皆はチート職業だが、俺は初期スキルのみで世界を救う!~

出無川 でむこ

第19話 同士と新しい武器の話

俺はエンジニア室に着いた。
そこには一人の青年がいた。
サンクと同い年ぐらいだろうか?


「こんにちはー?」


俺は挨拶をする。
そして、数秒経ってからか工具を下ろして、こっちにやってくる。


「おう!いらっしゃい!!」


第一印象としては、元気な人だとおもう。
作業服には黒いシミが付いていた。
男は片手にスパナを持って近づいて改めて挨拶をする。


「おう!最初に会った時は挨拶ができなかったけど、改めて自己紹介するわ!
俺はハグレ=メダルだ!よろしくな!」
「あ、あぁ、よろしく!俺は黒杉だ!」
「黒杉だな!」


俺とハグレは互いに握手をした。
ハグレの喋り方に察するに、例の転生者だろうか?


「そういや、黒杉は日本人なのか?」
「あ、あぁ、そうだな、日本人を知ってるってことは・・・。」
「おうさ!今は日本人じゃないが、今は転生者として、ここで働いてるぜ!」


ハグレはニカッっと笑って、
見て行ってくれよ!って言わんばかりに
手を振って、招いてくる。


「じゃあ、バイクとか例のカプセルの技術とかは」
「おう、この世界ではスキルがあるからな!前の世界で出来なかったことを色々試しているのさ!」


やはり、前の世界の技術を引き継いでここに来たらしい。
色々、聞かせて持った。
前の世界では101歳まで生きてたらしい。
お仕事を辞める前では主に設計のお仕事してたらしい。
その腕は78歳まで衰えず、最後まで現役で活躍してたとか。
普通ならあり得ない事だ、いわゆるリアル人外だった。
今はこの世界で、月ノ城さんに拾われて、一緒に基地を作って
今に至るらしい。


しかし、バイクだとか、基地まで作るとか・・・この人は何者なんだ・・・?
疑問に思いつつも特には追及はしないでおいた、第2の人生なんだからね。


「所で、黒杉達は何をしに来たんだ?」
「あぁ、実はな…」


俺はシルクさんの修業で起きた事を話す。
その為に何らかの対策はしなければならないということを話す。
それを聞いた、ハグレは快く引き受けてくれた。


「おう!成る程なぁ!じゃあなにしたらいいんだ?」
「最上級武器までの装備を見せて貰いたいんだ。
スキルの練度を上げたいんだ。」
「おうさ!任せておけ!」


そういうと、一つの黒い扉まであんなされた。


「ここだ、俺の秘密の貯蔵庫だ。」
「そんな、簡単に教えてもいいのか?」
「まぁ!秘密って言っても皆興味ないからな!」
「あ、あぁなるほどな」


そうして、俺達は扉の中に入る。
中に入る、部品、武器、防具、素材、ありとあらゆるものがった。
中には、ミスリス、オリハルコンもあった。


「こんなものまであるのか・・・」
「すごいだろ?これが俺の自慢の武器だ」


ハグレはそう言って、棚の奥から布に包まれた物を取り出してくる。
巻かれた布をとると。
刀っぽい物が出てくる。
鞘は黒く、刀を抜けば刃は黒く光り、鎬が紅く光る。
これは見れば分かる、英雄級の武器だ。


「か、かっこいい!」
「だろぉ!?」


そう言って、俺達は握手をする。
やはり、ロマンを感じる同士は惹かれあうものだ。


「良かったら、黒杉にやるよ!」
「良いのか?こんなものをもらって、刀は月ノ城さんが専門でしょ?」
「良いんだよ!月ノ城さんは既に妖刀持ってるし、それに同じロマンを感じる者だろ?」


ハグレ・・・最初に変な名前だと思ってしまって悪かったな・・・
お前は最高の同士だよ!。


俺はそのあと色々鑑定をするのだが。
一つ、黒い鉄箱を見つけた。
どうも、俺はその箱の中がすごく気になって仕方ない。


「黒杉、それが気になるのか?」
「あぁ、なんだか・・・。」


ハグレは出すか迷っていた。
何か理由でもあるのであろうか?


「あぁ、これはな、月ノ城さんが唯一使えなかった武器なんだ。」
「あの人がか?」
「あぁ、他の人が触っても、電撃が走ったように拒否されるんだ。」


なるほど…、だからハグレは難しい顔をしてたのか。


「ハグレが作ったのか?」
「まぁ、そうだな、たまたまできた物だよ。


ハグレは何か言おうとするが、何かが詰まるように話すのをやめた。


「見せてくれないか?」
「本当にいいんだな?」


ハグレはの顔つきが少し変わった。


「あ、あぁ。」


そう言って、ハグレは黒い鍵を取り出して、鍵穴に差し込んで回す。
カチャリと音がする。
開けると、そこには短刀が入っていた。
短刀は黒かった、柄も刃も黒かった、黒に統一されているが、その形は美しかった。


「綺麗だ・・・」
「うん・・・」


アイリスも思わず呟く。


俺は鑑定する。


『????』
・???????
???????


「ん?バグか?」


なにも表示されない。
分析をもしてみる。


『?????』
・???????????


これもダメだ


じゃあ!解析!
解析を行って、そこで変化が起きた。


『?????』
・私を調べるとはとはいい度胸だな。


そう書かれてた、その瞬間
画面が紅くなり、それ以降は解析ができなくなった。


思わずの事で冷や汗をかいた。
なんだ?私を調べる?


ハグレはやっぱりかって感じで話しかける。


「コイツを調べても無駄だぞ。何も分からないんだ。
鑑定しても表示されないんだ。」


「ふむ・・・」


俺は短刀を触ろうとするとバチッと紅いスパークが光る。


「・・・ッ!?」


思わずの事で、びっくりする。
こんにゃろ・・・、ちょっとムカついてきたぞ!
そっちがその気なら、俺にだって考えがある。
俺は再び、解析をしようとするが、しかし解析画面が開かない。


「だから、無駄だって・・・」
「うるせぇうるせぇ!この武器は俺に喧嘩を売りやがったんだ!意地でも解析してやるわ!」


俺は魔力を消費させ解析をひたすら行う。
解析!!解析!!解析!!解析!!


しばらく30分程、解析をつづけた。
その時、変化が起きたのだった。


解析画面が開いた。


そこにはこう書かれていた。


『????』
・うっさいわ!ボケェ!!私を一人にさせろや!


短刀が文字を通じて喋りかけてくる。


俺は思わず、声を出してしまった。


「うるせぇ!お前は反抗期の娘か!!」


声に気づいたのか、アイリスとハグレがやってきた。
どうやら、アイリスはハグレと一緒に何かしてたそうだ。


「どうしたんだ、黒杉の旦那?」


急に旦那呼ばわりとかどうしたんだ。


「ヨウイチ?」


アイリスも不思議そうに見ている。


「あぁ、この短刀は反抗期の娘みたいにダダをこねるんだ」
「はい?」


ハグレがなんだこいつ、解析できなさ過ぎておかしくなったのか?って目をしている。
やめろ、俺にその目は効く。
するとピロリンと音が鳴った。


『????』
・反抗期じゃないですー!貴方がしつこいからですー!


そうメッセージが送られてきたのだった。
くっそ!むかつく!
しかし、そのメッセージを見た二人は驚いていた。


「なんだと、この短刀は意思があるのか?」


『????』
・何よ!別にいいでしょ!好きで生まれたわけじゃないのに!


どうやら、短刀は怒っているのだろうか?
何故、怒っているのか聞いてみるか。


「まぁ、しつこくしたのは悪かった。でもなんでそんなに怒っているんだ?」


メッセージが送られてきた。


『????』
・怒るに決まっているでしょう!こんな窮屈な黒い箱に10年間ずっと、閉じ込められてたのよ?
その前は、変な名前を付けようとしてたし、しかも名前がださい!
私にだってちゃんと名前はあるわよ!


ハグレは吐血した。
ダサいと言われて、傷ついているようだ。


「ブラック・ロータスⅢ・・・何故そんな事いうんだ・・・・」


『????』
・そんな名前は嫌!!!却下!出て行って!!


メッセージを見たハグレは、そのまま涙を流しながら倒れた。
まぁ、ブラック・ロータスⅢはなぁ・・・。


「じゃあ、お前の名前はなんだ?」


『????』
・ふ、ふん!教えるわけないじゃない!


黒い短刀はいじけて教えてくれないようだ。
こんにゃろ・・・
読んでほしいほしくない・・どっちなんだコイツは・・・。


「・・・ったく、わがままな奴だ」


『????』
・わがままでいいし!べーだっ!


そう言って、メッセージを送って解析画面が閉じる。


「困ったもんだ」
「ヨウイチ・・・」


アイリスは裾をひっぱる。


「なんだ?」
「あの子、寂しがってる・・・。」


アイリスはそう言った。


「何故、そう思うんだ?」
「私が、そうだったから・・・」


そう、アイリスはあの時の事を思い出したのだった。
アイリスは、一人くらい部屋で閉じ込められていたのだった。
記憶もなく何年たったのか分からずに一人でいたのだ。
きっと、アイリスは自分と短刀を重ね合わせたのだろう。


「・・・ったく、しょうがないな。
アイリスはそこにいてくれ。」
「うん・・・」


アイリスは心配しそうに見つめて、黒杉に言われた通りにその場で待った。
心配はいらない、俺はいつも通りに自分が出来る事をやるだけだ。


俺は短刀に近づき、触ろうとする。
案の定、触れると紅いスパーク起きて、拒んだ。


『????』
・触らないで。


俺はまた触れる。
バチィと音が響く。


『????』
・無駄よ。


突き放すような、メッセージが送られてくる。


俺は触れる。
先ほどよりも強く紅い閃光が黒杉を襲う


「・・・っぐ!」


俺は視界がぐらついた。


「ヨウイチ!!」
「待て、アイリス嬢ちゃん」


アイリスはヨウイチに駆け寄ろうするが、ハグレに止められる。


「どうして・・・!」
「分からないのかい?とりあえず見てなって」


ハグレはそう言って、アイリスをその場に止めたのだった。
流石、同士だ。
俺はハグレに向って親指を立てる。
そして、ハグレも察したかのように、笑って見せた。


俺は近づき、触れる
しかし短刀は拒んだ。


『????』
・だから、無駄だって…。


触れる、手を払われるように拒んだ。


『????』
・やめてよ。


俺は触れる


『????』
・やめてよ・・・。


触れる


『????』
・やめてってば!!!


その瞬間、紅い閃光は先ほどよりも強くなった。
しかし、黒杉は立ち上がって触れようとする。


『????』
・もうやめてよ・・・。


うっさいわ。
触れると拒まれる。


『????』
・もうやめて、貴方が死んじゃう・・・。


うるせぇ!俺は意地でもお前に触れてやるわ!
黒杉は触れるが吹き飛ばさる。
立ち上がっては、近づく。


『????』
・駄目だよ!やめて!お願いだから!


黒杉の手は赤く染まっていた。
しかし、黒杉は止まることはなかった。
触れると拒む!


『????』
・どうして・・・!そこまでするの!なんでよ!
やめてよ!やめてってば!!お願い・・・、やめて・・・。


「うるせぇ!!そこまで辛そうにして、何がやめてだよ!」


黒杉は一喝する。


「そこまで、辛そうにするなら俺と来いよ!!」


黒杉は触れようとする。


「強がってんじゃねぇよ!それが呪いなら俺が振り払ってやる!」


触れようとすると、紅いスパークが黒杉を襲う。


「何が、無駄だ!やめてだ!そんなの知ったこっちゃねぇよ!」


黒杉はもう片方の手で拒む腕を抑えつけた。


『????』
・やめて!!それ以上やると貴方が消えて死んじゃう!


「上等だこのやろう!!!俺は諦めねぇ!!だからお前もすぐに諦めてんじゃねぇよ!!」


その瞬間、黒杉の脳内に記憶が流れてくる。
その記憶は短刀の記憶だろうか?


そこには暗い暗い闇の中に一人の少女がいた。
泣いてる。
なんで、泣いているんだ?
周りを見る、誰かが見下すような目や罵倒する声が聞こえてた。


そうか、やっぱり一人だったんだな。
俺は少女に近づいて、声を掛ける。


「どうして、泣いてるんだよ」


少女は泣いたまま、顔を見せずに話す。


「ひっく・・・、私は化け物だって・・・皆に、皆に・・・」


そっか、こいつは・・・。


「顔を上げろ」
「でも・・・」
「いいから!」


そういうと少女は顔をあげる、整えられてて綺麗な顔だ。
俺は少女の顔を引っ張る。


「いひゃいいひゃい!!!?」
「ほら、そんな風にずっとないてると変な顔になっちゃうぞ」


うん、おかしな顔だ。
俺は引っ張るのをやめた。


「う、うぅー・・・」
「ほら、こっちをみろ」


俺は変顔を披露した。
皮肉にも変顔は得意分野でな、にらめっこでは負けたことないんだ。


少女はキョトンとした、顔で俺の顔を見る。
しばらくすると、ップと笑い始める。


「アハハハハ!!!変な顔ー!!」
「うっせ、うっせ!!」


少女はフフって笑い続ける。
うんうん、やっぱり笑った顔の方がいいよな


「やっと笑ったな」
「おかげでね」


俺は少女の手を引いた。


「そういや、お前の名前なんだっけ?」
「私は、私ね!―――――――」


少女は笑って消えて行った。


良い名前じゃん。



「だから来いよ!!黒姫ノ紅(くろひめのくれな)」


その瞬間、パキンと音がした。
硬い鎖が折れた音が聞こえた気がした。


俺を気づけば、黒い短刀を手にして、倒れた。
俺は鑑定した。


『黒姫ノ紅』
・伝説級
闇の呪縛に開放され、真の姿に戻った。


黒い短刀の刃が紅く光った気がした。
同時に声が聞こえた。


『ばーか、無茶し過ぎよ。』


うっせ!俺は疲れたから寝る!
俺はそのまま、また闇に落ちたのだった。


――――――『ふふ、ありがと。私の名前を呼んでくれて。』


確かにそう聞こえたのだった。



―――その次の日


俺は起きると、白い天井が見えた。
また、俺の部屋だ・・・。


てか、なんだ?めちゃくちゃ重いぞ?
取り合えず、片腕は動かす事できるな。


俺は布団を捲ると。
そこにはアイリスがいた。
まぁいつも通りだな。


さて問題は・・・。
左の壁側に、黒髪の和服を着た少女が気持ちよさそうに寝ていた。
誰だ・・・。


「おーい、どちら様ですかー・・・」


俺は二人を揺さぶって起こす。
先に起きたのはアイリスだった。


「ヨウイチ・・・・おはよう。」
「あ、あぁ、おはよう。」


次に起きたのが黒髪の少女だった。


「んにゃ・・・、楊一起きたのか?」


そう言って腕に抱き着く。
それに負けじとアイリスも腕にしがみつく
アイリス・・・、対抗する所なのか?


「てか、君は誰?」


俺は質問する。


「誰って、もう忘れたの?」


そう言って、瞳が潤む
すまん、黒髪の少女は流石に覚えていないぞ


「私よ!黒姫ノ紅よ!!」
「はぁ!?」


いやいや、だって短刀じゃん、お前・・・。


「あ!信じてないな!じゃあ証拠見せてあげる!」


そう言って、少女は変化していく
そして、あの短剣の姿になったのだった。


「まじかよ・・・」


そう言った後に、黒姫ノ紅は人の姿に戻る。
そして再び腕に抱き着き頬ずりをする。
アイリスも負けじとしがみつく。


「楊一、これからよろしくね」


黒姫ノ紅は素敵な笑顔だった。

          

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