コンビニが異店しました!~いらっしゃいませ!こちら世界樹中央店でございます!~

出無川 でむこ

第1話 いらっしゃいませ!光に包まれたら、森がありました!

ここは田舎のコンビニエンストア


ごく普通のコンビニエンストアである。




そして、現在21時35分


もう少しで、夜勤の人が出勤する時間だ。


この時間帯には人の出入りが少なくって来ました。




「ふぅ・・・。」


私は椅子に座って、明日のセールスに向けてのポップの準備と資料作りが終わり


やっと、一息ついた所でした。




「コーヒ飲んで、たばこでも吸って行きますかね・・・。」


私は立ち上がろうとすると、カチッっと音がして後に店の電話が鳴り始まる。


私はすぐに電話を手に取り応対し始める。




声のトーンは通常の2,3個上で応対し始めるのでした。


「お電話ありがとうございます。こちらセレブン・ファーソン〇〇の5丁目店が承ります。」


電話を手に取ると、男性の声が聞こえた。




「飯河店長!お疲れ様です!須郷です!」


「あ、須郷君お疲れ様です。どうしましたか?」


夜勤スタッフの須郷君だ。


何か慌てた様子で話し始める。




「飯河店長すみません!寝坊してしまいました!申し訳ないんですが!30分遅れます!」


そういうと、電話越しに車の音が聞こえた。


どうやら自転車を漕ぎながら向かっているのかな?




「分かりました。急がずに怪我だけはしないように来てくださいね。」


「分かりました!では失礼します!」


そう言って、少々息切れの様子で電話を切ったのだった。




電話を切ると同時に誰かが入ってきたそうだ。


高身長の男性が挨拶しながら入ってくる。


そして、挨拶をしてくる。




「おはようございまーす。」


少し眠そうだ。


彼は瀬川せがわ 尚人なおと


ここの店舗オープン当時から4年間働いているベテランスタッフだった。


彼は頼りになる、最近では新しいアプリにハマって課金してお財布が少し危ないとかなんとか。




「瀬川君、おはようございます。


今日は須郷君が少し遅れて来るそうだから、私がそれまで残りますので何かあったら呼んでください。」


「分かりました。」


そう一言で納得する、瀬川君でした。


そう言ってる、時刻は21時48分になってた、タバコを吸う時間がなくなってしまった。


隣で瀬川君が制服に着替えてそのまま勤怠を押した。




「じゃあ、勤怠を押したようなので、朝礼と本日の引継ぎ業務を始めますね。」


「ウッス」


私達は引き継ぎ業務を行う、今日の目標、夜勤でやってほしい事。


細かくと話していくのであった。


時刻は21時57分、今日は高校生がいるので早めに出て上げなきゃいけない。


私達は、業務の準備をしてカウンターに向う。




「お疲れ様です。」


「お疲れ様です!」




大人しそうな女子高生と元気な女子大生が挨拶をする。


女子高生の方は一ノ瀬いちのせ 巳紅みく


入ってきて3週間の新人の子だ。




「てんちょー!おつかれー!」


こっちの元気な女子大生は杏からもも 水樹みずき


彼女も瀬川君と同じオープン当初かお世話になってます。


持ち前の明るさはお客様にも人気なようです。




「瀬川くんは今日も冴えない顔してんねぇ!」


「ウッス」


瀬川君はそのまま聞き流し、入れ替わるので夕勤の人と簡単に引継ぎをした。




「では、お先に失礼しまーす!」


「失礼します。」


荷物を持って、そのまま出て行く


22時に変わった。


その瞬間、窓の外から光が差し込む。




「え!?」


動揺した、スタッフとお客様数名はなんだなんだ!?と言わんばかりに驚いている


それを見た私は声を掛けた。


「落ちつ―――――」


私は落ち着かせようと声を掛けた瞬間、光に飲まれ気を失ったのだった。








――――――――???




床が冷たい・・・、すこし気持ちが良かった。


私は気を失ってたようだ。いったい何がと思い時計を見ると




――現在7時




「はぁ!?」


俺は思わず叫んでしまった。


やばいやばいやばい、廃棄取ってない、納品された商品も入れてない!


どうしようどうしようと思い回りをみると、倒れた人とスタッフがいて納品は来てないようだ。


少しおかしいなと思い隣に寝てた瀬川君を起こす。


「瀬川君!瀬川君!起きてください!」


すごい心地よさそうに寝てるけど、しばらくしてると起きる




「・・・ウッス、店長、俺の家でなにしてるんすか・・・?」


何って言ってんだ、この人は・・・。




「瀬川君・・・、ここは君の家じゃなくて、コンビニですよ・・・。」


「またまたぁー」


瀬川君は周りを見る、どうやら流石に自分の家じゃない事を分かってもらえたようだ・・・」


とりあえず、他のお客様とスタッフを起こし始める。


皆、混乱しているようだ。


その中で、サラリーマンのお兄さんが顔を青くしたり、


まだ、眠そう顔をしてる人やちょっと慌ててる人もいる。




そんな中で、一ノ瀬さんと杏さんが起きた。


「てんちょー・・・何が起きたんです?」


「うぅ、一体何ですかこれ・・・」


二人も急に意識がなくなったから混乱してるようだ。


そうしていると、先ほど顔を顔を青くしたサラリーマンが走って外に出て行くのだが。


そこで、叫び声が聞こえました。


「な、なんじゃこりゃああああああ!?」




私は叫び声が聞こえた方に駆け寄るとそこにはとんでもない光景が目に映ったのだった…


そこには森がありました、うーん空気が綺麗ダ・・・、って思ってる場合じゃなかった。


あれ?店の前は駐車場があった筈なんですが・・・、これはどういうことでしょうか?




そうすると茂みの中から、ガサゴソと何かが出てきた。


それは犬よりもでかく、鋭い牙と爪をもっていた獣が出てきたのだった。


ゲームのRPGで言えば、ウルフだと分かる。


サラリーマンの男はでかい獣を見て怖くなったのかしたかように、逃げ出そうとする。


それを見た、獣はサラリーマンの方に走って行く。


このままじゃ、あのサラリーマンの人生が終わってしまう。


そう思うと、体が勝手に動き出し、襲い掛かる狼がサラリーマンに爪で攻撃しようとするところで


飛び込んでカバーをする。


その瞬間、背中が熱くなった。


辛うじて、サラリーマンのお兄さんを守る事ができた。


「っぐ・・・!」


背中に激痛が走った。


でもこのぐらい平気だ!90時間ぶっ続けて働き続けてるよりマシだ。


立ち上がるとボトボトと血が落ちる。


サラリーマンは慌てて言う


「そ、そんな!だ、大丈夫ですか!?背中に傷が・・・!」


「大丈夫です。今は自分の身を守ることを考えてください。」


そうは言いましたが・・・、意識が朦朧とする・・・。


獣は次の攻撃を仕掛けてくる、私は咄嗟に防御した。


そのまま、腕を噛みつかれる。牙が腕に食い込む


「ぐぅ・・・!」


このぐらい平気だ!


悪質クレーマに3年間ずっと毎日愚痴を言われるよりかまだ平気だ!




「う、うでが!」


「早く、店に戻ってくださいお客様!」


「この状況で!?」


何驚いているんているんでしょうか?お客様の安全を守るのも私の役目なんですけどね。




「良いから早く!」


「で、でも・・・!」


「早く!!!」


サラリーマンは飯河の鋭い目つきにびびったのかその場から逃げ出す。


私はそのまま獣に押し倒される。


「ぐ、ぐぅ・・・もはやここまでか・・・?」


私はこの10年間コンビニに全てを費やした・・・、今のコンビニはやっと自分の店舗を持てたというのに。


最近は売り上げが上がったんだけどなぁ…、新しい新人さんも入って来たというのに…まだまだ教えきれてないのに。


私は童貞で終わってしまうんですね・・・。


飯河はそっと目を閉じた。


「杏さん、瀬川君・・・店は任せましたよ。」


私は覚悟した。


覚悟したのだが・・・?


あれ?攻撃が来ない?




私は恐る恐る、目を開いた。


そこにはバラバラになった獣と。


金髪の少女が立ってた。


「あ、貴方は・・・?」


少女はふらりと振り向き、にこりと笑う。


「あ、ギリギリ間に合ってよかったです。」


綺麗な青い瞳に白い肌、一目みて綺麗な子だなって思いました。


「あ、ありがとうございます。おかげで命は落とさずに済みました」


「それはよかった・・・で・・す」


そう言って、ふらふらして、そのまま倒れた。


えーーーー!?どういう状況なんですかぁ!?


私はいきなり事で戸惑いました。


すると少女からグゴゴゴゴという音が聞こえた。


少女は言う・・・。


「お腹・・・空いた・・・」


「へ?」


思わず、変な声を出してしまった。


「一週間・・・何も食べてない・・お腹空いた・・・」


「えぇー!?」


それは大変だと思い立ち上がろうとすると。体が痛く動けなかった。


すると奥の方が、声が聞こえた。


「てんちょーーー!」


「店長!」




杏さんと瀬川君だ、助かった・・・。


「良かった、この少女を助けてあげてください」


「何言ってんですか!?てんちょーの方が重体に見えるんですが!?」


「杏、とりあえず二人を連れて行くぞ。」


「わ、分かった!」




瀬川君は私を担ぎ。杏さん少女をおんぶして連れて行きコンビニに戻ったのだった。


これが少女との最初の出会いでした。

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