大罪とスキルは使いよう

貝柱

五 異変

 ヒォォォォ 耳に風がなびく音がする。目を開けると同時に背中に強い衝撃が走った。
バギッベギッスキルのおかげで骨が折れる程度ですんだが、体は動きそうにない。下が針の様な岩の上だったためか、太ももが岩に貫かられ、血が溢れる。痛みに悶えるが、キメラはネコが高い所から降りるが如く音をたてずに降りた。僕を見つけると、キメラは重そうな体を上げて獲物を見つけたかのように、ゆっくりと僕に近づいてて来た。

 意識はだんだんうすれ、口からも血がでるが、それでも逃げようと手を前に出..痛っっ 喰われた。まるで子供が新しい玩具をてにしたかのように、遊び喰われている。まず左足を喰われた。血が流れる。意識が飛びそうになっても、今度は左手を喰われた。もぅいい。殺してくれ。ブチュ、僕の左目は暗闇に覆われた。目を抉られた。痛い。声にならない叫びが僕の喉を壊す。キメラはもう満足したのか、どこかへ行ってしまった。このままでは確実に僕は死ぬだろう。何故生きているのか不思議なくらいだ。あぁ早く死にたい、しにたくな..い?死にたい死にたくない。しに..たい?

 ...一体何日たったんだろうか?いや、もしかすると一週間は過ぎてるかも知れない。お腹が減ってはただひたすらに唇を噛みきり食べ飢えを凌いだ。何のためにいきているのかも分からず。もうこんなこと無駄だ。死のう。....嫌だ

 ...嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ。

  僕は....違うな。俺は絶対に生きてやる。生きて殺してやる。俺の前に立ちふさがる奴らは全員皆殺しにしてやる。もう何も信じない。親父に言われたことなんて知ったこっちゃねぇ!生きるためならどんな理不尽でもねじ曲げる。このままだと死ぬ、力だ力がいる。自分が信頼できるものを守り、敵を皆殺しにする力が!『条件が達成されました』 『ユニークスキル 絶望の王を習得』 『習得によりスキル 想像が解放されました』 再び聞こえた機械音。音が消えると心なしか体の痛みが消えた。太ももから針を抜いた。痛いが痛くない。穴は何故か閉じていた。俺はここから出るためにはどうしたらいい?いつもなら、困惑していた頭がやけに冷静だった。一度俺が落ちてきた場所を見渡す。

 すると、開けた広い場所ということが分かった。上を見ると暗闇で何も見えない。分かることは見えないほど高い所から落ちたことだけだ「...ハハッ」俺良く生きてたな。運が良すぎて笑いがこぼれる。っと、こんなこと考えてる場合じゃない、上に戻るのはもう不可能だろう。ここはダンジョンのはずだ、なら最下層まで行けばお決まりの地上に戻れる装置があるはずだ。そう思いながら、これからの飲食の調達の方法、敵を殺す方法、寝る方法などを考え、常に周りに警戒しつつ真っ直ぐに続く道へ足を走らせた。

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コメント

  • ノベルバユーザー309344

    異世界物の中でも面白いです!続きが気になります!

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  • 茶々丸

    面白いです!
    更新楽しみにしてます

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