Lv1でも魔王倒せる説

鏡夜ユノ

第Lv6話 魔王「エノン」

グラトニスが飛んでくる前に、少し時をさかのぼる。


此処は、人族が住む所からだいぶ離れた、魔王が支配する所だ

太陽の日差しはなく、不気味な霧が漂っていて、空の色は少々暗い

そこに、「エノン」と言う魔王の1人が支配している魔城が建っている

「エノン様、、!!頼まれていたドリュデウスの肉を持ってまいりました、、、今すぐ部下に調理させますので少々お待ちください、、」

魔王が座る玉座の向こう側から、慌てて走ってくる1人の魔族が言う

「グラトニス、、我はお腹が空いて仕方がない、、早く料理を持ってこい!!、、、と、その前に我は何分以内にドリュデウスの肉を持ってこいと言った、、?」

御座に座る、白髪の女で頭の両サイドには角が生え、顔に目隠しをしている魔王エノンと思われる人物が、呆れた顔で言う

「あ、あの、、それが、、、なかなかドリュデウスが見つからず、、、探すのに、、時間がっ、、」

「言い訳は、結構だよ、、、グラトニス、、こちらに来い」

そう言われ、グラトニスは玉座の方に向かうと、魔王エノンは立ち上がりグラトニスの耳元でこう言った

「これは、、罰だぞ、、後ろを向け」

グラトニスは言われた通りに後ろを向くと、背中辺りを思いっきり蹴られ、魔城の壁を突き破り、空へ飛んで行った

「こうなりたくなければ、早く料理を持って来るのだ!!!」

エノンは周りの部下にそう言うと、部下達は慌てて調理をしに行った


こうして、グラトニスは悠達のいる街の闘技場へと飛んできたのだ

そして今にあたる


「ったく、朝の運動にもなりゃしねー
まぁ、今夜だけど、、」

ユアンはグラトニスを叩き落とした方に行くと、ユアンの後ろ側から謎の女の声が聞こえた

「ほーう、人族如きが、グラトニスをやるとはなぁ」

それを聞いたユアンは、振り返りながら拳を声が聞こえた方に殴るが、、そこには誰もいなかった

すると何か感じたのかユアンはグラトニスのいる方を向く

そこに居たのは、グラトニスを肩に担いでいる、魔王エノンだった

「なんだ、、この静かで恐ろしいオーラは、、まさか、、、」

ユアンはエノンの顔を見て呟いた

「そのまさかだよ!、、我は魔王が1人、名を「エノン・レーズン」、グラトニスが世話になったな」

エノンは顔につけている目隠しを取り、ユアンを見つめ、礼を言う

「なっ、、体が、、動かねぇ、、こいつの能力か、、」

エノンの目を見た瞬間、ユアンの体が動かなくなる

「今ここで、貴様を消してもいいが、、こちらにも事情がある故に、今回は見逃してやる」

「ふざけんじゃねーぞ、、てめぇーらの目的はなんだ、、」

「目的だと?、、そんなのは無い、次会う時は貴様ら人族の最後だと思っていろ」

そう言って、グラトニスを担いだエノンは薄らと消えていった

「消えただと、、あの魔族ども、一体何しに来やがった、、」

ユアンが闘技場の外に出ていくと、街の人達が、闘技場の前に集まっていた

「ユアンさん、、まさか魔族が??」

そう言ってきたのは、とある冒険者だった

「いーや、1人で修行してたんだよ」

ユアンは街の人達をパニックにさせまいと、誤魔化した

「なんだ、、魔族じゃないのか、、良かった、、、」
「魔族が攻めてきたのかとてっきり、、」
「ユアンさん、もー少し静かに修行してくれよ、、、」

街の人達は、安心して家に帰っていく

「お父様〜!!」

ルナと悠が駆けつける

「よぉ、お前ら」

悠達は一旦家に戻ることにした

俺はユアンさんに、闘技場内の出来事を聞き、自分の能力の件はどうするのかを聞いてみる

「てめぇーの能力の事はまた今度だよ、
今日は色々あって疲れたし、俺はもう寝るぜ、どーせお前今日は泊まる所もねーんだろ?ルナの事を助けてもらったのもあるし、今日は泊めてやるよ、、後は好きにしろ」

そう言いユアンは2階に上がり自分の部屋に入っていった

「悠さん、2階にまだ空き部屋があるので、そこを使ってください!」

ルナがそう言うと俺は空き部屋に案内される

悠は部屋に入ると畳4畳くらいの広さで、ベッドが一台置いてあった
疲れたのか悠はベッドの上に寝転がる

目覚めてから、、色々あって何だか疲れたな、、、魔王エノンか、、何れ会うにしろそれまで、自分の能力を知っておかなきゃな、、、、


そう言いつつ悠は目が閉じ眠りについた。




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