非リア充の俺がまともに恋なんてできるはずがないと思った

ハルト

ここから始まる青春?

「 私と付き合って」

…………。

放課後誰もいない教室で告白をされた……。
クラスで人気がある彼女に……。

オタクでコミ障で運動音痴で童貞でかっこよくもないしクラスでも目立つ訳でもない吉井成弥は、今教室の隅っこで本を読んでいた。
高校2年になったが1年の時と同じように誰とも話す事などない。
それに別に目立たないから隅っこで本を読んでいるわけでは、なくたまたま席が窓側の1番後ろになったからである。
教室は、先程までうるさかったものの先生が来て、HR(ホームルーム)が始まると皆静かになった。
「 つまらないなぁ〜」
本を読んでいた成弥の隣から声がした。
隣をふと見ると両足をフラフラさせながら退屈そうにしていた早川千遥がいた。
彼女は、髪が茶色で、肩までしかなく薄いピンク色の唇がプルンプルンしていて、オレンジ色の瞳にちゃんと着こなされている制服に可愛い顔をしていて、まさにアニメのヒロインみたいだ。
早川は、皆から好かれていて、女子からの人気も高い。
女子から人気が高い女子は、やはり完璧なのだろう。
そんなことを思っている最中にHRは終わっていた。
成弥が見ているのに気づいたのかこちらを見てニッコリと微笑んだ。
少しばかりドキッとした。
別にオタクだから普通の女子高校生が嫌いな訳では、ない。
「 ねぇ成弥なんの本読んでいるの?」
声を掛けてきたのは、まさかの早川だった。正直嬉しいがまさか声を掛けて来るなどありえないと思っていたが……成弥の心臓は、今まで以上に鼓動を早く打つ。
早川とは、高校1年の時からクラスが一緒だか話す機会などなかった。

成弥
ど、どうして俺なんかに?暇つぶし?それでも普通声をかけたりしないって……。
どうする?ひとまず何か話さないと。

脳内会話を終えた成弥は、ひとまず会話だけを続けることにした。
「ら、ら、ライトノベルって本だけど…… 」
「 ライトノベル?何それ?」
「えっと、アニメを小説にしたみたいな……えっと、中高生に、人気があるんだけど 」
「ふ〜ん。私にも読ませて 」
「 い、いいけどあ、アニメにきょ、興味あるの?」
「 う〜ん人気なのは、見るけどそれ以外は、見ないかな」

成弥
こ、こ、こんなに会話続くなんてありえない。

「 ど、どうしたの成弥?」
「い、いやなんでも、ない、最初は、ちゅ、中二病でも恋ができるがオススメだから 」
そう言って今たまたま持っていた中二病でも恋ができるの本を早川に渡した。
「これ面白い?こんなの読まないし、読んでみようかな 」
「お、面白いよ 」
「ありがと成弥 。てか前髪邪魔じゃないの?」

成弥
ま、前髪?あっ……。

成弥の前髪は、目を隠れるほど長い。
「じゃ、邪魔じゃないよ 」
「 そっか……」
それからは、早川は、小説に目を通した。
凄い集中力でどんどん読んでいく。
すると、チャイムがなり1時間目が始まる。
…………。
ちゃんと授業を聞き気づいたら午前の授業は、終わっていた。
昼休みになると、1人でご飯を図書室で食べていた。
…………。
外のからは、風が吹く音がする。
それに伴い誰かの声もした。
「付き合ってください 」
まさに告白が聞こえてしまいご飯を食べながら本を読んでいた成弥は、集中など出来ない。
「ご、ごめんなさい田中先輩 」
「そ、そんな早川嘘だろ 」

成弥
早川さん!?それに田中先輩ってまさかサッカー部の部長の!?

たった今イケメンでモテモテでサッカー部のムードメーカー的存在の田中先輩が振られた。
図書室は、1階の外側に近い位置にあるため外の声は全て聞こえる。
成弥は、耐えられなくなり図書室から出た。
3階にある2年の教室まで戻ったがやはり気になる。

田中先輩が振られたのは、どこからの情報かは、知らないが一瞬で、皆に知らされた。

5、6時間目をおえてから掃除時間になるとクラスの中で1番仲のいい瀬口晴海がすぐに駆け寄り田中先輩のことを早くも聞いていた。
「 どうして田中先輩振ったの?」
「 いや、私正直田中先輩の事全く興味ない」
「 いいなぁ告白されて羨ましいよちはる」
「ならはるみ田中先輩に告白してみれば 」
「えっ?いやいや、田中先輩が私なんかと付き合うわけないじゃんちはるに告ってる時点でありえないでしょ 」
「冗談に決まってるじゃん 」
2人の会話は、成弥に全て聞こえていた。

成弥
でも早川さんの好きな人誰なんだろう?
そーいえば早川さん好きな人とか早川さんと誰々とか噂聞かないな

たまたま田中先輩の告白で少しばかり騒動になっただけだった。
そうこうしている内に掃除が終わった。
成弥は、机に座り隣にいる早川をあまり見れなかった。
告白を全て聞いていたからだ。
「そーだ成弥。あんたから借りた本なんだけど結構面白かったよ」
急に声を掛けられた。

成弥
本?……そ、そっか貸してたんだっけそんなことすっかり忘れてた。

まぁことがことだすっかり忘れててもおかしくない。
「よ、よかった面白ないなんて言われなくて…… 」
苦笑いをしながら答えてしまった。
全身が震えてしまい、あまり脳内が整理されていない。
「 まだ残ってるから借りとくね読み終わったら返すね……ところで今日放課後なんか用ある?」
「 うん分かった。よ、用?ないけど」

成弥
用ってなんだろう?

「なら少し時間いい? 」
「う、うん 」

成弥
なんだろう気になるううううううううう。

HRも終わり早川が、先生から呼び出されその用が終わるまで待っていた。
教室は、誰もいない。ただただ1人早川を待つ。
暇つぶしに本を読み始めた。
すると、ドアが開き息を荒くしながら教室に入ってきた早川。
「 成弥待たせたね」
「い、いや、用って何?」
「な、成弥…… 」
外からは、運動部の掛け声が聞こえてくる。
名前を呼ばれた時一瞬時が止まったように感じた。

「 私と付き合って」

…………。

放課後誰もいない教室で告白をされた……。
クラスで人気がある彼女に……。

「えっ? 」

成弥は、人生で初めて告白された……。

「非リア充の俺がまともに恋なんてできるはずがないと思った」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

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コメント

  • ハルト

    いいねありがとうございます

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  • 春

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