学生時代

Me-ya

僕の家へ 7

「…分かってる?テストまで日がないんだよ?その結果でクラスが離れちゃうかもしれないんだよ?」

………分かってるよ。

でも、僕が寧音と同じクラスになれるわけ、ないじゃん。

自慢じゃないけど、僕の成績はクラス…いや、学年でも下から数えた方が早いんだからな。 

そんな僕がクラスでも成績上位の寧音と同じクラスに?

いやいや、無理無理。

「私と同じクラスになりたくないの?」

そりゃなりたいけどさ。

「三年はこのテストの成績でクラスが決まるのよ」

分かってるよ。

何度も言うなよ。

…落ち込むから。

「真面目に勉強するって言うから…」

………マズい。

寧音の目に涙が溜まってきた。

「…ご、ごめん」

寧音の瞳に溜まった涙。

それを見て僕は反省………いや、猛省した。

寧音がそんなに僕を思ってくれていたなんて。

焦っていたんだ。

今の僕の成績じゃ寧音と同じクラスになる事は難しいと言われて。

寧音は可愛くて狙っているヤツは沢山いるから、クラスが離れると別れるのも時間の問題だと。

だから、今の内にヤッておいた方が…ゲフンゲフン、キスくらいしておいた方がいいと言われて。

何故、寧音が僕の告白にOKしてくれたのか分からず、未だに自分に自身がもてずにいる僕は…つい、その言葉に乗せられて………。

「………ごめん」

僕はただ、項垂れ、謝るしかない。

寧音と同じクラスになる事を早々に諦めていた僕に対して、寧音はなんとか僕を同じクラスにしようと考えてくれていたのに。

寧音も勉強、大変なのに。

やればできると励ましてくれる。

そんな寧音の気持ちも知らず、僕はどうせ駄目だからと逃げていた。

やる前からできないと言って。

自己嫌悪。

そして僕は決意する。

顔を上げて寧音に宣言。

「…ごめん。もう二度とこんな事はしない。勉強するよ…勉強して寧音と同じクラスになれるよう努力する…約束するよ」

もう、寧音の信頼を裏切らない。

絶対に。

当たって砕けろだ!!


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