お姉ちゃんが大好きな妹です!シスコンでなにか問題ありますか?

夜空星叶

十四話 存在

「ん、あんり」

「なに?」

「母さんは?」

私がそう聞くとあんりは、忘れてたと言わんばかりに目を真ん丸くさせた。

「多分下にいると思うけど」

時刻は、夜七時だ。

きっと、母さんのことだから父さんの所に帰るのは、明日にするだろう。

私は、あんりを連れて下のリビングに降りる。

「母さーん?」

私が母さんを呼ぶと、何故か目をウルウルさせていた。

「えっ、どうしたの?!」

「あのね、大変なの、、」

母さんは、ティッシュを手に取り鼻をかんだ。

「母さん、落ち着いて話して?」

あんりが、母さんをなだめるように話す。

「あのね、すごい恥ずかしいんだけど。
父さんがね、居ないと寂しいの、、」

その言葉を聞いて、私とあんりはホッと胸をなでおろす。

「なんだ、そんなことか。よかった」

私がそう言うと、母さんはふっと笑った。

「そうよ、そんなことなんだよ。
それくらい、私の中であの人の存在は大きいのよ」

存在ね、、。

「まぁさ、私達からしたら両親円満なのが凄い良いことだからさ。

恥ずかしいとか思わず、これからも夫婦円満でいてね」

と、私が言うと、母さんはあははと笑い出した。

「そうね、円満ね。
ありがとう、さすが私の娘達ね」

それから、母さんは、私達に長々と父さんのいい所悪い所、出会った場所結婚に至った理由、それと私達が生まれた時の父さんの話をし始めた。

衝撃的だったのは、父さんのプロポーズの言葉だった。

「でね、父さんはこう言って来たの。
これまでもこれからも迷惑をかけるかもしれない。いや、多分かける事の方が多いと思う。
辛い思いもさせるかもしれない、それでも、これからも貴女とのこの時間を永遠に感じていたい。
そう言ってね、薔薇のブリザードフラワーを私に差し出して、今にでも倒れるんじゃないかってくらい緊張した顔で、

僕の気持ち受け取ってくれますか?ってね、あれは今でも忘れられない。
父さんの言った通りあの日の二人の時間は永遠なんだなって」

そんなプロポーズ受けたら確かに「はい」って言ってしまう。

「あのハゲ、それで母さんを物にしたんだね」

あんりがボソッと笑顔で呟いた。

母さんは、その言葉を逃さなかった。

「昔も今もあの人は凄いカッコいいわよ。
人気だったのよ?父さん、今は髪の毛を気にするただの中年男だけど」

あんりも、母さんも父さんのこと大好きだけど、言い草が酷すぎる。

私は不覚にも笑ってしまった。

「二人とも性格そっくりだね」

「お姉ちゃんは、父さんそっくりだよ」

あんりは、ニマッと微笑み言ってきた。

「母さんも、莉子は父さんそっくりだと思うわ」

「えっ、私ってあんなトロい?」

「「トロいって言うか、鈍い」」

母さんとあんりは声を揃えて言った。

私はそのダブル攻撃で心やられてしまった。

「話聞いてくれてありがとうね、お陰で色々スッキリしたわ。

そろそろ寝なさい、明日学校でしょ?」

「うん、分かった。母さんおやすみ」

「母さん、おやすみ」

「はーい、二人ともおやすみ」





「お姉ちゃんが大好きな妹です!シスコンでなにか問題ありますか?」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「恋愛」の人気作品

コメント

コメントを書く